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「はい?」

精神的に満たされていたので別に今日はやらなくてもいいか・・・と柚月は思っていたのだが、岬のほうが不満だったようだ。

「先輩がやる気なくしたら、俺のこれ、どうすんですか」

と、ものすごく不満そうに彼自身を指差す。それはしゃれにならないほど熱く、今にもはちきれそうだった。

「そうだな、そこは我慢・・・」

「できたら苦労しないんですよ!あ、それとも先輩、俺に欲情しなくなったとか・・・そうですよね、俺って結構わがままだし・・・」

妙に悲しそうに言われてしまい、柚月の敗北が決まったのだった。





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再び岬を横たわらせ、柚月は岬の秘孔をこじ開ける。時々『痛い』と口走るが、彼にはとめることはできなかった。

「悪い。やさしくしてやれそうにない」

そんな謝罪に苦痛と快楽で顔をゆがめながらも首を振る岬。

「いいです。そんな下らないことぬかす前に・・・とっとと入れて・・・ください」

『そうか・・・』柚月も限界に来ていた。早く岬とひとつになりたい。別に今日が初めてのセックスというわけではないのに異常に興奮するのは・・・やはり学校を離れてしまう寂しさがあるのかもしれない。
『岬を説き伏せておいて身勝手だ』一人苦笑する。




「ぅ・・・」



指なんかよりもはるかに太いそれに、岬が呻く。だが、柚月は抜いてやらない。抜いたら彼に張っ倒されることは分かっている。
最近自分はMなのか?と疑問を抱く彼でも、最中にされる趣味はない。それに・・・どんなに痛くても彼は自分を受け入れてくれている。
優しげに組み敷いている少年を見つめた。




「先輩・・・動いて・・・」



そんなお願いには答えてやらない。いや、本当は動きたくて仕方ないのだが、それでも頭にひっかかるそれ。



「いい加減先輩はやめろよな・・・」



「し・・・仕方・・・ないじゃないですか・・・。先輩は先輩なんだし・・・」



「あっそ」

『仕方ないな』拗ね気味に答え、抜こうとするが・・・岬に抱きしめられ、それはできない。

「い・・・今更抜くなんて・・・許さないから」

耳元でささやかれ、そして、すっとわき腹に触れられる。

「くっ・・・」

ひんやりとした指先が心地よい。吐息を漏らすとともに、彼自身が一層の熱を増す。

「柚月・・・さん、ここ、イイんですか・・・?」

わき腹を這っていた指が今度は背中に移る。

「あぁっ」

柚月が岬のポイントを知り尽くしているように、岬も柚月の性感帯は知っている。予想をしなかった反撃に、彼は身動き取れなくなる。

「てか、俺こんないたずらしてるほど余裕ない。限界なんですけど。早く・・・」

岬にまさぐられ、極度の興奮をしている柚月が嫌といえるはずがなかった。



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