追伸:恋人さんへ

これを読んでるってことは、倉科が僕の呪縛から解き放たれて、新しく人を好きになることができたってことだよね。倉科のこと、頼むよ。
彼、寂しがりやだから・・・思いっきり愛してあげてね。

多分、自分を責めていると思うから。

あ、勿論誰でもいいわけじゃないよ。僕の大事な倉科だから、条件があるんだ。
まず、倉科だけを見てあげられる人。
それから・・・この手紙を見て倉科を諦めようなんて人には任せたくない。
君は僕に勝てないって思ってるのかな?恋愛って勝ち負けじゃないよ。
ま、強いて勝ち負けをつけるなら・・・僕は倉科の気持ちから逃げたという時点で負けてるんだよ。
でも、君はそうじゃないんでしょ?だから・・・倉科をおねがい・・・僕の気持ちを引き継いで。
僕の分まで愛してあげて。




一度くらい君に会いたかったな。倉科が気に入るんだもん。僕が気に入らないはずがないよ。
僕は地獄に落ちるから、それはかなわないけど、いつかどこかで会えたらいいね。






倉科、どんなに辛くても君の顔を見てしまうと決心が鈍ってしまいそうだから、別れを言わずに去ることを許してください。
そして、これが本当に最期の別れになるかも知れない。幸せになってね。






世界一大好きな倉科に、親友より愛を込めて・・・



黒木歩



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