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北欧写真館   バックナンバー2008年4月号

 第22回 トゥルク ・その2(フィンランド)

フィンランドの旧都トゥルクTurkuの続き。
市の西のはずれ、アウラ川Aurajokiの河口に建つトゥルク城を訪れます。
市の中心から川沿いに歩きます。
途中なんとも不思議なオブジェが。サカナの尻尾?いや人魚か?後で聞いたところドイツ人アーティストの作だとか。

白い帆船スオメン・ヨウッセン号*1は世界一周航海をした船。中を見学できます。近くに海洋博物館もあります。

そんなこんなを見ながらただひたすら歩く、歩く。
道に迷いようもないほどシンプルで分かりやすいのですが、予想外に歩くので「ひょっとして反対方向に来たか?!」と己の方向感覚を疑いだしたころ、お城が見えてきました。
トゥルク城 Turun Linna はスウェーデン統治下の13世紀に建てられました。

外見ハデさはないのですが、いかにも堅固な要塞といった感じで私は好きです。
いいなぁ、この石壁の古さ加減。(^o^)

しかし中世だけではなく、この城は長く使われていてルネサンスの頃が最盛期だったそうです。スウェーデンの絶頂期ですね。

なので内部の調度品は結構ハデです。この白い壁なんか新しい時代の感じですしね。↓
が、しかし。
「ハデな調度品」の写真がほとんどない。いや、皆無に近い。

私のシュミって、とことん「カビの生えたような古めかしいもの」ばかりだ。(T_T)
こんなのならヤマのようにあるぞ。
↓左は「聖オーラブ」の木像。あのノルウェー王オーラブ2世‘おデブのオーラブ’ですよね。
北欧(この場合スウェーデン)共通の守護聖人なんでしょうか。

右はお待ちかねの「やっぱり出るのか」ヴァイキング剣です。
私、ヴァイキング時代のフィンランドの関わりが今ひとつ理解できてないのですが、発掘…されるんですね。
この旅行で解るかと思ったけどやっぱりまだよく解らない。(というかイメージできない)
もう少し勉強しなくては。フニャ〜。
こんなふうに博物館らしくなってる部屋もありまして。
これにはハデ目な調度品も写ってますね。
帰りはバスにしました…。(^_^;)

さてさて。
この日の夕食に訪れた「やすこの台所 Yasukon Keittiö」*2を紹介しましょう。(^_^)v

にぎやかなYloipstonkatu(‘大学通り’?という意味らしい。発音できませんが…)にある日本料理のお店です。
となりはサブウェイですね。(どこにでもありますねぇ)
やすこさんという日本人オーナーがおひとりで切り盛りする、まさにリアル「かもめ食堂」*3です!
よく「映画のモデルですか?」と聞かれるそうで、もちろんこのお店のほうが映画よりも前からあります。

鶏のから揚げ定食を美味しくいただきながら、お話を聞かせてもらいました。
いや〜ほっとしますね、日本食。それもスシとかテンプーラではなく家庭料理。
日本人旅行者や駐在員だけではなく(もちろん)地元の人が訪れるお店。
日本好きの若い子たちの溜まり場にも。(ほんと、かもめ食堂みたい^^;)
この日も流暢な日本語を話す男性がいて、聞いたところ裏千家のフィンランドでの長だそうで。さ、茶道か!

「今夜の予定は?」と聞くやすこさんに「ホテル帰って寝るだけです」と答えたら
ベリー摘みに誘ってくださいました。ほとんど日の沈まない北欧の夜は外で遊べるのよ、と。
なんとうれしい体験!遠慮しないワタクシ。
数人の駐在の日本人の方々と一緒させていただきました。

クルマでちょっと行った住宅地。
やすこさんのお知り合いの家の庭に自生している!!ベリーです。
リンゴだって野生で生えてますがな!!(゜o゜)!

繰り返しますが、ひとんちの庭、です。
森や畑ではありません。
早く摘まないと傷んで落ちちゃうだけだから〜と。
ワォ!

摘みまくりましたがな。
告白。ときどきつまみ食いもしました。m(__)m

ベリーはこのように果実酒にします。
呑めるようになるのは1年後。
昨年のを味見させていただきました。
きれいなピンク色のさわやかな味のお酒になります。

08/05/10追記 ↑と書きましたが、やすこさんに確認したところ
2、3週間で呑めるようになって1年もたすのはタイヘンだそうです。
わかる!ぐいぐいイケそうだもん。(^o^) )
ホテルに戻ったのは11時ころ。
白夜のフィンランドで見た貴重な夜景。(というか、まだ夕景^^;)

*1・・・スオメン・ヨウッセンとは「フィンランドの白鳥」の意味らしい。国名のフィンランド語での言い方は‘スオミ’ですが、スオメンとなると「スオミの」という意味になるのかな。語学さっぱりの私も現地に行くとポツポツ言葉を覚えます。リンナはお城とか要塞。ハメーンリンナ、サヴォンリンナと地名に多し。ヘルシンキにある世界遺産「スオメンリンナ」は「フィンランドの城」。スウェーデン統治下で造られた要塞なのですが、当時は「スヴェアボリ」といいました。意味はスウェーデンの城。フィンランドに返されてスオメンリンナ。納得。

*2・・・やすこの台所は現在、同じ建物の2階に引っ越しをされたようです。トゥルクを訪れた際には、ぜひ。(^^)v
http://www.yasukonkeittio.com/HOME.html

*3・・・かもめ食堂。有名なので言うまでもないのですが、一昨年にわかにヒットしたヘルシンキ舞台の日本映画。荻上直子監督、群ようこ原作、小林聡美主演。もたいまさこ、片桐はいり。…濃いぃ!日本オタクのトンミ青年がカワイイ。お薦め映画。


訪れた日・・・2007年8月2日


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