2002年4月25日 1. 頭蓋内出血について(資料1枚) 前回話題となった頭蓋内出血についての資料が参加者の方々に配られました。「病気の地図帳より」 2. フォームローラーについて 何度か前の勉強会で話題となったフォームローラーの実物を使ってのデモンストレーションでした。フォームローラーはウレタンのような素材で、直径15cmの円柱状のものです。それを背中にあて、仰向けになって使用します。フォームローラーの使用で、むち打ちの症状が2日で治った例もあるそうです。 3. マルチビタミン剤について コンビニエンスストアで販売している総合ビタミン剤ですが、1錠で1日分のビタミンの必要量が摂取できると書いてあり、しかも非常に安価です。このようなビタミン剤についてどう思いますか。という質問でした。 流通コストがかかるコンビニエンスストアで安く物を売れるということは大量生産が可能なものであると考えられます。大量生産が可能ということは化学合成が可能であるということが考えられます。ローヤルゼリー配合飲料が安く売っていることがありますが、それは化学合成されたローヤルゼリー、言いかえるとローヤルゼリー状の物質配合ということになります。化学合成されたものが身体にどのくらい吸収されるかということは分かりません。また人それぞれによっても吸収率は違ってくると思います。サプリメントなどについては○g中や、○粒中に○mg配合などと表現が統一されていないことがあるので購入時に注意が必要です。また、その時に化学合成されたものかどうかということもチェックする必要があるかもしれません。 そんなわけで、食事内容がが偏っている(すさんでいる)人には良いかも知れませんが、スポーツ選手などがスペシャルニーズをもって使用する場合にはどうかと思います。 ビタミン剤、栄養ドリンクなどを飲んだ後の尿は色が濃くなることが多いのですが、それは身体で吸収されなかったビタミンなどが溶けている栄養価の高い尿なのです。例えば、ビタミンCの1日の必要量は50mg前後とされていますが、ビタミンC配合ドリンクには2000mgも含まれていることもあります。 また、ビタミンAはPro-V.A(β―カロチンなど)として、身体の中に入るとビタミンAに変わるように、鉄分もキレート鉄などと形を変えて吸収率を上げる加工をしてある場合もあります。他にはコロイド化といって分子の大きさ(量)を丁度良い大きさまで小さくしてしまうという方法を取り入れていることもあります。 4. 中足骨骨折の治療について 最近、イギリスのサッカー選手が第2中足骨を骨折し、その治療について新聞記事に載っていたという情報でした。記事によると通常よりも早期に競技復帰が望めるのではとのことでした。 新聞記事には選手が、足を固定し、松葉杖をついている写真が掲載されていました。この固定材料はWalkerといってCastとBraceの中間時期に使用するものだと思います。 この選手の場合は手術をしていないようなのですが、一般的に手術をした時から固定材料について順をおって行くと、Ope.→Cast →Walker→ Brace→ Tapingとなります。今回の場合はWalkerからのスタートなのだと思います。 中足骨の骨折は第3、4中足骨であれば早く治る可能性もあります。それは両外側の中足骨が添え木の役割をするからです。ただし循環が悪い人は例外です。 第5中足骨は治りが悪いようです。また第2中足骨は第1中足骨が添え木の役割をしそうなのですが、第1中足骨は他の中足骨に比べ、少し形状が異なるので添え木の効果はあまり期待できません。 5. 手術前のエクササイズについて 外傷による手術が決定しているのですが、手術までしばらく(数日〜数週間)時間がある選手に対してどのようなエクササイズをすればよいでしょうか。という質問でした。 基本的には患部に負担ががかからないトレーニングなら何でもします。手で自転車こぎをしたり、バランスをとるトレーニングなどが良いかもしれません。また、患部にもストレスがかかないように促通することを狙ったトレーニングも有効です。 |