どの病気にも共通ですが、病院に行く事はとても有益な事です。 病気の人自身も、病気の人を支える家族や周りの人にも専門家によるアドバイスはとても重要です。 一般的にこのような病気で通うのは、心療内科、精神科などです。 ちょっと抵抗があるかもしれませんが、普通の病院と全然かわりません。 雰囲気も内装も、喫茶店みたいにキレイなところもあり、意外と行ってみると普通の内科などの病院より暗い雰囲気はないと思います。 しかし、風邪で内科に行くのと違って一人一人が10分は先生とお話をしているため、待ち時間が非常に長いです。 私の例でいきますと、私は個人の心療内科に通っているのですが、待ち時間は最長2時間。普通はだいたい1時間位です。 なので、必ずひまつぶしになるもの(マンガ・本など)を持っていきましょう 診察の内容は各病院によって違うのですが、私の体験をご紹介したいと思います。 初めての頃は自分の精神状態をみるための心理テスト攻めでした。心理テストを手渡され、次の診察で持っていきます。それが3,4回あります。あと先生とお話をすることです。最初は家族構成から今の悩み、今どういう生活をしているかなどを聞かれます。 特徴的なのは、心療内科(精神科)の先生は基本的に病名とか詳しい医学的なことは教えてくれないことです。 心理テストの結果が出ても、先生が読み上げるだけで見せてもくれませんでした なんでかきいたら、病気の人はそうやって例えば「鬱だよ」とか「人を信じられない性格だ」って言ってしまうと、私はそういう人なんだって思い込んでしまって更に病状が悪化するからだそうです なので診察内容も、最初は先生が聞いたことに答えるという形でしたが、次第に私が言いたいこと(つまりグチなど)を好きなだけ言ってましたね。そして先生が知りたいことをちょっと質問する程度で、あとはうんうんって優しく聞いてるだけでした。 でも今こうやって治ってから振り返ってみると私も言いたい事をいえて少しラクになるし、先生も私が言いたい事を言うことによって、その時の表情、話し方などから判断することができたりして、言いたい事を言ってよかったと思っています。話すことによって、気持ちや事態が自分の中で整理され、逆にどうしたらいいのだろうか?ということを考えやすくなると思います。 言い方は悪いですが、こちらはお金を払って聞いていただいているのです。どんなに些細な悩み事であろうと「私の話をききやがれ!」くらいの気持ちで話をして全然構わないと思いますよ! そして、先生の判断によってさまざまなお薬をもらいます。 うつ病などには、薬物療法がとても効くそうです。私も薬で助けられた事は多かったです。 薬については、そんなに怖がる事はありません。普通のお薬とさしてかわりません。 ただ副作用として眠くなることが多いですね。まぁ風邪薬もそうですよね。あんな感じですね。 特に抗うつ剤系はタイムラグといって、飲みつづけてから効き始めるまでに2週間位かかります。そのため、急に気分がよくなったり、テンションがあがったりするものではありません。 私の場合ですが、診察代は1680円(私は扶養家族なので、働いている方はもっと安いかな?)で、薬代は1500円〜2000円(二週間分の場合)です。 いつもは二週間に1回ですが、体調がすぐれない場合や、とても精神的に追い詰められている場合は3日に1回、一週間に1回通う事もあります。 お金がない場合は国からの助成金が出る場合もあります。これは主治医の先生と相談してください。(詳しい事は 心の休憩所へどうぞ♪) しかし残念なことに医者も人間なので、医者によっては気が合う、合わないというのがあるので、いくつかの病院を回ってみるのもとても有効だと思います。 やはり気が合わない先生、信頼できない先生相手だと、どうしても自分のことをうまく伝えきれないし、それによって誤診という可能性も否定できません。やはり自分が話しやすい、そしてこの先生なら私の病気を治してくれるかもしれない、と思える先生を見つけて、そしてちゃんと通いつづけることが重要だと思います。 無理やり病院に連れて行くことの大罪 周りがどんなに病院に連れて行こうと思って…仮に無理やり病院に連れて行ったとしても、それでは病気はよくなりません。 やはり、病気である本人が治りたい!病院で薬をもらって治したい!と思って自らが通院しない限り、病院なんて全く意味がないと思います。 本人の意思で通わないと意味がないんです。 私は治したいし、治るんだって思って先生を信頼して通い続けて今こうして治りましたが、やっぱり無理やり通っていたり、納得して通っていない場合はどうしても続かないんですよね。 続かなきゃどんなに優秀な先生でもどうすることもできないですし、かといって先生自身も通えとは強制はできないわけだから、結局病院行っても意味はないです。 ちょっと行って、よくならない、病院は役に立たないって自分で勝手に判断して終わりだと思います。 この病気はとても回復に時間がかかるんです。 なので、短期間の通院では先生も症状や性格を把握しきれないし、そうなると病気に対する対処もしっかりできません。 そして薬もタイムラグがあるのですぐ効くわけではないので「効かないじゃん!通院の意味ないじゃん!」って思いがちです。 (詳しくは「薬が効かないじゃん!」と思っている人へ〜タイムラグについて〜参照) そして、心療内科(精神科)の先生は話を聞いて、あまり何の説明もせずに薬を出すので、病気の本人がなかなか先生を信頼できなくて「ホントにこの先生についていて治るのかな?」と思いやすいので、続きにくいというのもあります。 (どうして心療内科の先生は説明があまりないのか?については上記参照) ですがやはり通い続けないと病院の効果を充分に発揮できないと思います。 なので本人の意思で行かないと意味がないのです。 そして無理やり病院に連れて行くのはとても危険であることを知って欲しいと思います。 精神科に無理やり連れて行かれたってだけで、自分はおかしいんだって悩んだ末に犯罪に走ったり、自殺したケースがあります。 神戸連続児童殺傷事件を覚えていらっしゃいますか?少年Aと呼ばれていた中学生の犯人が、ちょっと知能の遅れてる子をいじめた末に殺害した事件です。小学校の校門の前に死体の頭部だけを切り取って放置したこと、酒鬼薔薇聖斗という名前で犯行声明文をだしたことなどが記憶によく残っていると思います。この犯人の子はおかしいんじゃないかと親が無理やり精神科に通わせて(親は中学生だから精神科とはわかるまいと思っていたようです)、そこで「自分はおかしいんだ。精神病なんだ」と思い込んで、犯人の子のタガが切れてしまったそうです。 そして自殺したケースは以前(20002年1月上旬頃?)朝日新聞に載っていました。引きこもっている子を親が精神科に連れて行ったら、やはりその子は「自分はおかしいのか」と思い悩み、悩んだ末に自殺したそうです…。 なので病院は必ず病気の本人の意思で行くことが必要だと思います。 |