緊張感無く帝国潜入


『 パンが無いなら、お菓子を食べれば良いじゃない 』



フランス第16代国王王妃 マリー・アントワネット
悪政による食糧難に喘ぐ国民に対して
北東地方 ： ひび割れし街道
ＧＭ：それでは、SWシナリオ第7話を始めます。君達は無事 “バイカル” を発ちました。覚えてますか？
クロウ：人魚の島を探索した。
アーティ：【幻獣・魔獣の本】 を手に入れた。
ボーデル：海賊はもうコリゴリじゃ。
ＧＭ：･･･まぁそれでいいや。君達は “ロドーリル” を目指しています。“バイカル” から “ロドーリル” へ至る街道の名前は “ひび割れし街道” と呼びます。“ボリス” 攻略のため “ロドーリル” 軍が通過した際に、街道がひび割れたからだとさ。
さて目的地の “ロドーリル” ですが、ここは軍事国家ですね。
サンドロ：変な女王がいる国だよな？
アーティ：なんだっけ？
ボーデル
クロウ
：？？？
ＧＭ：お、皆詳しくは知らない？　なら丁度良い、実際のワールドガイドでも、ラヴェルナ達はこの国の事情を良く知らずに来たんだ。都合が良いや。
ボーデル：気になる。どんな国かな、きっと良くないんだろうな（笑）。
サンドロ：俺は微妙に知っている。今回、アーティが死ぬんだろ？（一同笑う）。
アーティ：え？　え？　何かヤバイ？
サンドロ：知らないのか。まぁいいや黙っておこう。では行くとするか（一同爆笑）。
アーティ：一体どんな国なんだぁぁぁ！（悲鳴）。
サンドロ：俺は少し事情を知っているだけだ。気にするな。
アーティ：気になるわっ！　人間至上主義とか？
サンドロ：えっ？･･･それは無かったよね？
ＧＭ：言っちゃってもなんだけど、それは無いね。
サンドロ：アレだけだよね。
ＧＭ：（苦笑）アレだけだ（笑）。
サンドロ：あとボーデルもな。
ボーデル：ワシもか！？
アーティ：やっぱり異種族？
サンドロ：行こう行こう（笑）。
一同：気になるよっ！！（爆笑）。
サンドロ：とりあえず、“ロドーリル” はノリが 「ジーク・ジオン！」 なお国柄だからな（一同爆笑）。
ＧＭ：ジオンて！　せめてドイツ系で「ジーク・ハイル」程度にしろ（笑）。
サンドロ：「ジーク・ハイル！　ジーク・ライヒ！」 か。
アーティ：ライヒってなに？
サンドロ：“帝国” だ。
クロウ：へ～。
ＧＭ：さて、しばらく進んでいると、前方から絹を裂くような女性の悲鳴が聞こえてきます。
女性：「お、お父さ～んっ！！」
サンドロ：おいしいシチュエーションをありがとうＧＭ。それではランスを構えて軍馬で ≪突撃≫ だ！
ボーデル：ついに出たの。
ＧＭ：騎士の憧れ ≪ランス・チャージ≫ だな。それはいいが、他の連中を置いていくつもりか？（笑）。
アーティ：行ってらっしゃ～い（笑）。
サンドロ：せめて ＜プロテクション＞ の一つぐらいかけてくれ（一同笑う）。
ＧＭ：軍馬ってさ、普段はラヴェルナを乗せてたりするんだよね？
サンドロ：まぁそうだろうな。ラヴェルナ様を歩かせて私が乗っているわけにゃなるまい。
ＧＭ：では、ラヴェルナはひらりと飛び降りよう。
ラヴェルナ：「行きなさいサンドロ、助けるのです！」
サンドロ：「ハッ！　かしこまりました！」
ＧＭ：では君達が駆けつけるとですね、凄い状況になってる（笑）。
クロウ：何それ？（笑）。
ＧＭ：とりあえず [ 怪物判定 ] をしてくれ。
ボーデル：（コロコロ）『10』じゃ。
サンドロ：うわ、平目で『10』！　これに負けたら恥ずかしいな（笑）。
アーティ：（コロコロ）出目3。『6』！？（笑）。
サンドロ：あの野郎、知識の無いドワーフなんぞに負けやがった（笑）。実はパーティ内で一番頭が良かった私（コロコロ）『13』。
ＧＭ：『12』以上で知っている。ジャイアント・トードだ。大ガエルが一般人に襲い掛かっている。
ボーデル：という事は･･･大変じゃ、きっと誰かが飲み込まれそうになっている！　「急いで助けに行くのじゃ！」
ＧＭ：おっきなおっきなイボガエルに、今まさにトムさんが飲み込まれようとしている。
クロウ：トムさん！？（一同爆笑）。
トムさん：「あぃええ～！！」
ＧＭ：と悲鳴が上がる（一同爆笑）。
アーティ：トムさん危ないっ！（笑）。
ＧＭ：トムさんの外見のイメージは、ジョジョ第3部のジョナサン・ジョースターだ。
サンドロ：なるほど分かり易い（笑）。
アーティ：帽子被ってたよね。
サンドロ：･･･って待て、第3部のジョナサン！？
ＧＭ：･･･おわっ！　違った、ジョセフだ。
サンドロ：DIOが出てきたかと思ったぞ（一同笑う）。
ＧＭ：悪かった（笑）。それはそうと、次第に飲み込まれていくトムさんに向かい、娘さんが
娘：「お父さーんっ！」
ＧＭ：と叫んでいる。劇的な状況だね。
クロウ：なんだかなぁ（一同笑う）。

戦闘１　トムさん危機一髪

ＧＭ：弱い。このカエルあまりにも弱すぎる･･･。
サンドロ：さっさとトムさんを救出しよう。慎重に腹を切り裂いてだな･･･。
ＧＭ：面白いね、じゃあ『冒険者LV＋器用度B』で判定しよう。
サンドロ：･･･クロウ、代わってくれ。
クロウ：はいよ。
ＧＭ：しかし、『ジャイアント・トードの腹を掻っ捌いて呑み込まれた人を助け出す』って、どれくらいの作業なんだろうね？
アーティ：そんなん、ルールブックにも載ってないと思うよ（笑）。

　リプレイ起こし中に確認したら、しっかり載っていました（笑）。

ＧＭ：ん～『素人で成功すれば幸運、玄人でもちょっとした事で失敗する』 これだな、難易度『6』！
サンドロ：うむ。目標値は？
ＧＭ：（コロコロ）8だから『14』。
クロウ：結構高くない？（コロコロ）あ、『15』。
サンドロ：スラッシュスラッシュ。
ＧＭ：やるね。では無事に解体も終わり、中から新鮮なトムさんが出てきた（一同爆笑）。
クロウ：それ表現違うよ！（笑）。
サンドロ：トムさんを引きずり出そう。
ＧＭ：当然気絶してるよ。
アーティ：司祭、早く来い。
ボーデル：「どうやら、＜キュアー・ウーンズ＞ の時間のようじゃな。」（一同笑う）。
ラヴェルナ：「そのようですね。ですから手早くお願いします。」（一同爆笑）。
クロウ：ホントにね（笑）。
ボーデル：「神の奇跡よー！」（コロコロコロコロ）『7』点回復。一般人ならこんなもんじゃろう。修復完了じゃ。
アーティ：『修復』言うなー！（笑）。
ＧＭ：お前の ＜キュアー・ウーンズ＞ はどこか違う（笑）。
ボーデル：カンッカンッカンッ！（笑）。
サンドロ：打ち直すな！（一同笑う）。
クロウ：娘さんは？
ＧＭ：娘さんは、涙ボロボロ流しながら君達にお礼の言葉を述べている。
アーティ：さぁサンドロ、出番だぞ（笑）。騎士の特権だ。
サンドロ：私なのか。つうか、助けたトムさんは大丈夫なのか？
ＧＭ：では、娘さんから状況を説明してもらったトムさんが君達に礼を言うね。
トムさん：「いやぁ、まさかこの歳になってカエルに喰われるとは思わなかったよ。」
クロウ：普通思わない（笑）。
ボーデル：ここはもう “ロドーリル” 領に近いのかのぅ。
ＧＭ：領土には入っている。ではトムさんは妙にアメリカンスマイルな笑顔を浮かべ、
トムさん：「ハッハッハ、ありがとうっ！」
ＧＭ：と爽やかにお礼をした（一同笑う）。
アーティ：何者なの？（笑）。
クロウ：何をやっている人なのでしょうか。
ＧＭ：トムさんはキャラバンです。家族だけの非常に小規模のだけどね。
ボーデル：2人だけで？
クロウ：母は？
アーティ：まだ腹の中（一同爆笑）。
ＧＭ：そんなわけあるか（笑）。ではトムさんは、
トムさん：「助かった！　こいつはお礼だ、取っておいてくれ！」
ＧＭ：と、懐からサイフを取り出すね。
アーティ：お礼！？
ボーデル：金か！！
ＧＭ：カエルの唾液でベショベショになっているがな（一同爆笑）。
アーティ：いらねぇ！（笑）。
クロウ：臭そう（笑）。
サンドロ：「いや、我々は騎士として当然の事をしたまでの事。これは受け取れません。」
トムさん：「いやいやいや！　それではワシの気が済まん。」
サンドロ：う～ん･･･じゃあアーティに。
アーティ：断る！（一同笑う）。
クロウ：「そうだ、ついでに “ロドーリル” まで乗せて行ってくださいませんか？」
トムさん：「はっはっは、お安い御用じゃ！」
アーティ：若いんだか年寄りだか分からん（笑）。
ボーデル：「キャラバンなんですな？　ちなみに何を運んでおるんじゃ？」
ＧＭ：トムさんの商品は基本的に武器だが、メインは大根。
クロウ：･･･え！？（一同、遅れて大爆笑）。
ボーデル：良い機会じゃ、国の事を聞いておこう。
サンドロ：そうですね。「 “ロドーリル” とはどのようなお国なのでしょうか。我々は西部の方からやってきたので詳しくないのです。」
トムさん：「そうじゃの～、ワシはあまり好きじゃないなぁ。なんというか、国全体が鬱蒼とした雰囲気に覆われておる。」
アーティ：軍事国家なんだっけ？
ＧＭ：うん。戦争の最中だという事も教えてもらえる。隣国の“プリシス” に対し、侵略戦争の真っ最中です。
トムさん：「ああっと、しかし良い所もあるぞ。」
サンドロ：「と申されますと？」
トムさん：「女王のジューネ様じゃ。あの方はええぞ、あんな美女は他に見た事が無いグハァハァハァ。」（一同笑う）。
ボーデル：異様な雰囲気から、『こりゃ悪口を言ったら処刑される』と悟りたい（一同爆笑）。
サンドロ：そして全員が思う。『サンドロを抑えなければ』（一同笑う）。
アーティ：自分で言うなって（笑）。
ＧＭ：それではキャラバンに乗せてもらい出発致します。半刻ぐらい経って、前方に関所の様なものが見えてきます。
ボーデル：「なんじゃアレは？」
トムさん：「ああ、ああして旅人を調査しているんじゃ。見つかると面倒じゃから頭を引っ込めておいとくれ。」
アーティ：言われた通りにしよう。
ＧＭ：では関所を通過できた。トムさんは兵士にも顔が利くようで、疑われる事も無くパスできました。
クロウ：めでたしめでたし。
ＧＭ：そしてさらに半日ほどして、前方に “ロドーリル” の城壁が見えてくる。かなり高いね。
サンドロ：城砦国家か。
ＧＭ：本当の城砦国家は “プリシス” だけどな。
アーティ：すんなり入国できるのか心配だな。
トムさん：「どうせなら、このまま乗って行くのが良かろう。旅人となると審査が厳しいからな。」
アーティ：護衛ということだな？
サンドロ：「ラヴェルナ様、どう致しましょう？」
ラヴェルナ：「そうですね、トムさんのご好意に甘えましょうか。」
サンドロ：では、このまま護衛のフリという事で。しょうがない、騎士の紋章を外そうか。
ＧＭ：トムさんはここでも顔が利くようで、
トムさん：「ヘイ！　ブラザー！！」
門番：「ヘイ！　ブラザー！！」
ＧＭ：と、陽気に挨拶をしています。
ボーデル：すげぇ（笑）。
アーティ：ＧＭ、なんかノリおかしくない？（笑）。
ＧＭ：うん、多分間違えた。
クロウ：何を？（笑）。
ＧＭ：いや、何か、色々と（一同笑う）。
では、トムさんは門番と一言二言言葉を交わします。門番は
門番：「あそこの男はなんだい？」
ＧＭ：とサンドロを指差しますが、
トムさん：「HAHAHA！　今回雇った護衛じゃよ。ここ最近ジャイアント・トードに襲われているからな。」（一同爆笑）。「今回も危うくジャイアント・トードに喰われかけたが、護衛のおかげで助かった。」
ＧＭ：と、アメリカンスマイルで応対する。
サンドロ：思考に問題があるんじゃないか？（笑）。
アーティ：ＧＭ、こんなしょっぱなから汚れちゃダメだよ（笑）。
ＧＭ：しまった。シリアスに行くんだったな。

　もはや手遅れ。

ＧＭ：では中に入れた。