軍師からの意外な依頼
GM | : | では、初日を終えた君達の元にルキアル達が労いに来るよ。 |
ルキアル | : | 「いや~、楽しませてもらったよ。」 |
ボーデル | : | 儲かってるから楽しいじゃろうな。 |
ルキアル | : | 「ホクホクだね~。闘技場は楽しいね~。」(一同笑う)。 |
サンドロ | : | 「私に賭ければ良い夢が見れると言ったでしょう?」 |
ルキアル | : | 「ああ、今はこの夢が醒めて欲しくないと思ってるね。」(一同笑う)。 |
GM | : | で、後ろに控えていたジャックからアーティとクロウに報告だ。 |
ジャック | : | 「先ほどの魔術師については裏が取れたよ。名前はウェスカー。単純に賞金狙いだったようだ。」 |
クロウ | : | 何か聞いたことあるね(笑)。 |
サンドロ | : | 額が広がりつつあるグラサン男か。 |
ボーデル | : | バレないと思ったのか、馬鹿タレ!(笑)。 |
ジャック | : | 「思ってたみたいだよ。」 |
サンドロ | : | しかし、ゴーレムをコントロールするのは結構な能力じゃないか? |
ジャック | : | 「それはマジックアイテムの制御だったらしい。」 |
サンドロ | : | ああ、なるほどね(笑)。なら没収じゃ! |
ジャック | : | 「ゴーレム壊されたからもう意味が無いみたいよ。」 |
ボーデル | : | しかしまあ、勝つ気だったんだろうな(笑)。 |
サンドロ | : | 普通、7レベルモンスターなら勝てるだろうからな(笑)。 |
ジャック | : | 「まあ、本人には大層な悪意があった訳でも無い様なんで、盗賊ギルドに突き出すだけで勘弁してやる事にした。」 |
アーティ | : | あー。さようなら~。 |
サンドロ | : | そりゃまあ、上納金を払ってるスポンサーの顔に泥を塗ろうとしたわけだからな。 |
アーティ | : | 逆に盛り上がっちゃったけどね(一同笑う)。 |
ボーデル | : | ワシ、妨害工作受けそうでヤなんだけど。 |
ルキアル | : | 「さて、ここからが本題なんだが。」 |
GM | : | と、急に神妙な顔つきになる。 |
サンドロ | : | 「はい。」 |
ルキアル | : | 「トリッテン卿の側から何かしらの取引が示されたら、引き受けて欲しい。」 |
ボーデル | : | (耳を疑う) え? |
サンドロ | : | 「例えばですが、八百長を持ちかけられたとしたら、受けろと?」 |
ルキアル | : | 「そうだ。できれば契約書を用意させてサインもして欲しい。」 |
サンドロ | : | ルキアルから言われてんの? ほー。 |
ボーデル | : | 「私としては1つ条件がありますな。奴隷を1名解放したい。それはルキアル殿もご存知だと思いますが。 私はその目的が果たせるのであれば、八百長だろうが引き受けても構いませんが。」 と答えよう。 本当は良くないけど、ボーデルは目的重視でそう考えるね。勝負事に水を差されるようなのは嫌だけど。 |
アーティ | : | マイリーか(笑)。 |
ボーデル | : | いや、ブラキは真面目だから。 教義も『鍛えろ 鍛えろ 鍛えろ!』『マッチョ マッチョ マッチョ!!』(一同爆笑)。 |
サンドロ | : | 鍛えろって鍛冶の事だからね!(一同爆笑)。 |
ルキアル | : | 「当然ボーデル君はそうだろう。協力してくれるのであれば、君の友人の開放に尽力させてもらうよ。」 |
ボーデル | : | 「そうであれば、私は異論はありません。」 |
サンドロ | : | 「私個人としましては、マイリーを信仰する身として・・・」 |
クロウ | : | え? |
サンドロ | : | “オーファン” の国教だからね。 |
クロウ | : | ああ、そうか。 |
サンドロ | : | 「神聖なる勝負に水を差す行為はあまり好ましくないのですが、身内が困っている事ですし、そちらの条件を呑んでも構いません。」 |
ボーデル | : | 「おお、かたじけないな。」 |
ルキアル | : | 「申し訳ないな、サンドロ君。」 |
サンドロ | : | 「まあ、軍師殿のことですから、何か考えがあっての事なのでしょう。」(笑)。 |
ルキアル | : | 「ふふふ。」 と言葉を濁すね。 |
ボーデル | : | 「何かあるのですかな?」 |
GM | : | 意味深に微笑むだけで、それには答えない。 |
サンドロ | : | じゃあ私は取引が持ち込まれないようにギリギリまで隠れていて、試合開始直前に変身して駆けつけて |
ブレイド | : | 「やったー間に合ったー。遅刻じゃなかったー。」 とか言って参加しよう(一同笑う)。 |
アーティ | : | なにそれ(笑)。 |
ブレイド | : | 「ヤバイヤバイ遅刻しちゃう!」 とか言いながら(一同笑う)。 「さあ勝負だ! 頑張るぞ!」(一同笑う)。 |
クロウ | : | でも次の試合の後にすぐ来るかもよ?(笑)。 |
ブレイド | : | 「ごめんなさい門限が! お母さんに怒られちゃうの!」 とか(一同笑う)。 |
ボーデル | : | (一息置いて)「でも、上手くやらないと八百長がばれますぞ。」 |
アーティ | : | ボーデルがあっさり負けたら怪しいからな。 |
サンドロ | : | 「我々は役者というわけではありませんので。」 |
ルキアル | : | 「それに関しては相手の出方に従って欲しいが、ボーデル君に関しては、此度の試合の影響で出場辞退というのも可能であるな。」 |
サンドロ | : | なるほど。フレッシュ・ゴーレムに殴られ続けたからな(笑)。 |
ボーデル | : | うむ。「わかりました。」 |
サンドロ | : | 「取引を持ちかけられたとすると、相手から見返りの条件を提示してくるでしょう。それらは受けて良いのでしょうか?」 |
ルキアル | : | 「ものによるが、その後なにかしら覆る可能性があるので、前もって受け取るのは控えてもらった方が良いな。後は君達の判断に任せよう。」 |
ボーデル | : | 後は実際に話が来てから考えよう。 |
GM | : | では、重苦しい雰囲気のまま、解散となりました。 |
ボーデル | : | 何か予防線張っておいた方がいいか? |
アーティ | : | うーん、食事に気をつける位しかないな。 |
ボーデル | : | あとは闇討ち? |
アーティ | : | こんなの闇討ちしたくないだろ(笑)。 |
ボーデル | : | でも、ぐ~っと寝ていて暗殺者に襲われたら嫌だな(苦笑)。 |
サンドロ | : | 格好良いじゃないか。 「残念でしたね、ゴワスさん。」(刃物を突き立てるが皮膚で折れる)パキンッ「あ、あれ!?」(一同笑う)。 |
アーティ | : | そういえば、俺らはボーデル達の部屋に入れるのか? |
GM | : | 剣闘士の管理はしっかりしているので、関係者以外は立ち入り禁止だね。部屋も分かれている。 |
クロウ | : | 入れるのは猫くらいか。 |
GM | : | しかし猫には扉が開けられない。窓の外から見守る事は出来るが(笑)。 |
アーティ | : | 「あ、襲われてる。逃げて~。」(一同笑う)。 |
GM | : | ってことならできるけど。 |
アーティ | : | じゃあそうするか。カッツェで見張ろう。 |
ボーデル | : | では用心しながら一晩過ごそう。 |
GM | : | では、まさしくその夜ですが。 |
クロウ | : | え、本当にきた? |
GM | : | カッツェが見張ってると、足音を立てずに歩く男が、選手達の部屋に近づいてくるよ。まだ誰の部屋に向かっているかは分からないけど。 |
アーティ | : | 見えたの? じゃあボーデルに知らせよう。 |
GM | : | どうやって? |
サンドロ | : | 部屋の外から窓を叩けよ。 |
アーティ | : | うん。ボーデルの窓をカリカリカリ(笑)。 |
ボーデル | : | む? 起きる判定? |
GM | : | いや、起きていい。 |
ボーデル | : | む、これはまさか危険信号?(笑)。 |
アーティ | : | 起きたのを確認したらサンドロの部屋に向かう。隣? |
GM | : | それだと問題が起こりやすいから部屋同士は離れてる。サンドロの部屋は1つ上だね。ということは男の狙いはサンドロではないね。 |
アーティ | : | じゃあカッツェはサンドロに。俺はクロウの部屋に行こう。 |
GM | : | ではボーデル。部屋の鍵が静かに開いた。 |
ボーデル | : | では緊張して・・・・・・ |
GM | : | ではキィ・・・と静かに戸が開く。全く知らない人だけど、明らかに暗殺者だね。 |
クロウ | : | うわーい。 |
ボーデル | : | では [ 不意打ち ] パンチ!(一同笑う)。 |
GM | : | 何それドアの前で構えてたの!?(一同爆笑)。 はいどうぞ、全然可能です(笑)。あ、でもこっちは [ 気配察知 ] はできるな。 じゃあこうしよう。[ 不意打ち判定 ] はするけど、ボーデルは負けても不意打ちされることはなくて、こっちは『-4』のペナルティ。 |
ボーデル | : | オーケイ。(コロコロ)『12』。 |
GM | : | (コロコロ)おっと、それはこっちも気配に気づいた。 じゃあビックリするけど、そのまま戦闘だね。 |
ボーデル | : | 「ホアタァ!」 でも凄腕のシーフだったらどうしよう(笑)。 |
ゴワス | : | 「ごめんなさい、8レベルのシーフも倒しちゃいました。」(一同笑う)。 |
クロウ | : | そんなの嫌だぁ(笑)。 |
クロウ | : | 乗り移られていた肉体の方は? |
ボーデル | : | おおそうだ。見てみよう。 |
GM | : | まだ息があるみたいだね。 |
ボーデル | : | おお、では回復してやろう。 |
アーティ | : | その前に縛っておけよ。 |
ボーデル | : | この手の尋問はサンドロの行いを見ているので、一通り分かっている(一同笑う)。 |
ボーデル | : | こいつが相当可哀想な奴だということが分かった(一同笑う)。 ボーデルとしては、スペクターの件があるので、嘘は言っていないと思う。 |
GM | : | では彼はもう訳も分からずすすり泣き始める。 |
レールド | : | 「帰してください・・・・・・。妻の下へ帰してください・・・・・・」 |
ボーデル | : | 「うーむ。では、事情を話してここから出してやろう。」 こいつの持ち物に金とかある? |
GM | : | 無いね。身元を証明するような物も無い。そもそも着てる服すら見知らぬ服のようだ。 |
ボーデル | : | そりゃそうだ。それを探してやるのは無理だ。そうだなぁ・・・・・・・。 |
クロウ | : | 少し稼いだんだからくれてやれよ。 |
ボーデル | : | そう考えている。 |
ボーデルがレールドを連れて外へ出たところで、PC達はようやく合流を果たした。 | ||
ボーデル | : | 「というわけで、なんとスペクターに乗り移られていたんじゃよ。」 |
アーティ | : | 一応、<センス・ライ> 使っておく? |
サンドロ | : | スペクターにとり憑かれていたんだから、そこまですることは無いだろう。 |
アーティ | : | そうだな。 |
ボーデル | : | ワシはあまりこの男の過去に興味が無い。問題が無ければ帰してやるのが良いじゃろう。 ただ、もしかすると盗賊ギルドに所属しちゃってる可能性があるから、何も知らずに足抜けした事になって暗殺者がやってくるかもしれん(笑)。 |
アーティ | : | 盗賊ギルドでレールドについて聞いた方がいいな。 |
サンドロ | : | 名前が違う可能性が高いぞ。似顔絵描け。 |
クロウ | : | 似顔絵か・・・・・・。 |
ギルドで確認した結果、幸いな事にレールドはギルドに所属してはいなかった。 | ||
ボーデル | : | 凄く世話焼いてやってんな。こんな奴、ポイッと捨ててもいいのに(苦笑)。 |
アーティ | : | 命を狙ってきた相手なのに。 |
ボーデル | : | 「悪いが、お前さんを “レイド” まで送ってやるだけ面倒を見ることは見れん。 ここに450ガメルあるから、これで “レイド” まで帰りなされ。」 足りるだろ? |
GM | : | 全然大丈夫だね。レールドは膝をついてお礼を言うよ。 |
レールド | : | 「あ、ありがとうございます!」 |
GM | : | 優しいなぁお前。 |
ボーデル | : | (両手を合わせて)修行僧ですから(一同笑う)。 |
アーティ | : | 僧になっちゃったよ(笑)。 |
ボーデル | : | しょせんあぶく銭だからね。人様の役に立てておこう。 |
サンドロ | : | しかし私にとってはあぶく銭じゃない。身を削って稼いだ金だ。 ああごめん、『RED&BLACK』 で稼いだ金は完全にあぶく銭だ(一同笑う)。 |
GM | : | それにお前、ビックスに賭けて儲けてただろ(笑)。 |
ボーデル | : | 「まあいい、達者でな。道中気をつけるんじゃぞ。」 |
レールド | : | 「ありがとうございます。何から何まで、本当にありがとうございます・・・・・・。」 |
こうしてPC達は親切にもレールドが帰れるようお膳立てをしたのであった。 肝心なことを忘れながら・・・・・・。 | ||
ボーデル | : | そういえば忘れていたが、あのオッサンも回復してやらないと可哀想だったな(一同笑う)。 |
サンドロ | : | 身体半分以上削っていたからな(笑)。 |
アーティ | : | 道中、傷が悪化して死ぬぞ(笑)。 |
ボーデル | : | 「身体が痛い!」(一同笑う)。 |
サンドロ | : | 「なんで僕はこんなお怪我を負っているんだ! 骨が! 骨が!」 |
ボーデル | : | 確かに、アバラの一本ぐらいイっていてもおかしくはない(笑)。 |
アーティ | : | まあ、回復したって事で。 |
GM | : | 全く構わないよ。 |
サンドロ | : | しかし、どういうことだろうな。「次の試合に出させるわけにはいかない。」 と。 |
ボーデル | : | しかし、有無を言わさず消滅させてしまった(一同笑う)。 |
GM | : | 残念ながら、何の証拠も痕跡も残っていない。 |
PLはスペクターの素性について推測を交わすが、本人が消滅した今、推測の域を出ることもなく。 | ||
ボーデル | : | うーむ、スペクターの暗殺者って厄介な相手だな。 |
アーティ | : | もし返り討ちに遭っても、そいつにとり憑けば良いだけだし。 |
サンドロ | : | 嫌なスペクターだねそれ(苦笑)。最悪な暗殺者だな。 まあ、ここで “消化” されたわけだが(笑)。 |
アーティ | : | 消化(笑)。“昇華” じゃなくて “消化” ね?(笑)。 |
GM | : | 俺もさっきから食べる方の “消化” だと思って聞いてたけど、合ってるよね? |
サンドロ | : | そのつもりだよ(笑)。 |
アーティ | : | 溶鉱炉も良かったけど(笑)。 |
GM | : | 溶鉱炉が巨大な胃袋か。 |
サンドロ | : | とりあえず今夜はもう何も出来ることはないな。各自戸締りをしっかりして眠ろう。 |
ボーデル | : | そんなところじゃな。まあ猫には助けられたよ。 「カッツェ、引き続き頼むよ・・・・・・。」 |
アーティ | : | 俺は眠れないのか(笑)。 |
暗殺者の男は名をレールドといい、“レイド” で商売を営んでいると話した。レールドの記憶は1年以上前から途切れており、ボーデルは1年前の時点でスペクターに身体を乗っ取られ、今に至ったと推測した。