フォーセリア版わらしべ長者

ロマールの街(南側):卸業者店舗
GMでは、卸の業者のもとにやってきました。この辺は割愛させていただきます。
卸業者は、処分する荷物を二束三文で買い取って、価値のありそうな物だけは調べもしますが、それ以外のクズはちょっとだけ色をつけて “闇市” へ流します。
ボーデル「して、この時の荷物の記録はあるかな?」
卸業者「さらっと。」
ボーデル「無いの?」
卸業者「そんな、犯罪記録みたいな物は残しませんよ(笑)。」
サンドロそりゃそうだ。
ボーデル「じゃあ、その時に鑑定した代物は無かったか、覚えとりゃせんか?」
卸業者「ああ、ひとつ、古臭いハンマーがあったので、魔術師ギルドで鑑定してもらったよ。」
ボーデル「して、そのハンマーはどうしたんじゃ?」
卸業者「なんっの魔力も無かったんで、5ガメルで売ったよ。」
ボーデルええ・・・じゃあ “闇市” に流れちゃったのか。
サンドロ(ゴイスに)「お前のハンマーの価値、5ガメルだってよ。」(一同爆笑)。
ゴイス「ぎゃあああああ~!!」
クロウ酷!
ゴイス「家宝のハンマーが~!」
ゴイス「そんな、そんなはずはない! あれは確かに、確かにぃ~!」
サンドロ「良かったじゃないか、家宝()」(一同笑う)。
ボーデルとりあえず、『古臭いだけのハンマー』になった(笑)。
サンドロ「つっかえねー。どこかの奴隷と同じ位使えねー。」
ゴイス「そりゃあワシのことかあ~!!」(泣)。
アーティ「魔力は調べたんだよね。どうやって?」
卸業者「魔術師ギルドで <センス・マジック> してもらったぞ。」
アーティ<シール・エンチャントメント> って可能性はまだあるな。
ボーデル「とにかく、“闇市” に流れてしまった事は間違いないので、ワシらは “闇市” を探すしかないじゃろう。」
ジャック「それしかないね。」 と、溜息をついてる。
ボーデルそりゃそうだろうな。膨大な “闇市” で一本のハンマーを探すなんて、不可能に近いなと思いながら(苦笑)。
サンドロどの辺りの店に流したかは分からんの?
GM卸業者が売った店は教えてもらえます。
サンドロ「じゃあ、その店に行くか。
5ガメルのハンマーのために。」(一同笑う)。
ボーデル逆に言えば、5ガメル程度で買い戻せる可能性もあるってことだから(笑)。
アーティそこらのハンマー手に取って 「これでいいじゃん?」
ゴイス「ちっがーう!!」
アーティ「このハンマー10ガメルだから、こっちで手を打とうよ。」
ゴイス「嫌じゃ! これ、ピコピコハンマーじゃないか!」(一同笑う)。
ボーデル5ガメルか。売れただけマシな値段じゃな・・・・・・。
サンドロ5ガメルで売れて良かったじゃん(笑)。
(嫌そうに)さて、行こう・・・・・・。
ロマールの街(南側) : 闇市
GMでは “闇市” に到着。ここでジャックから助言というか忠告が。
クロウはい。
ジャック「“闇市” ではありとあらゆる商品が取引されていて、入り口付近は比較的穏やかな商品が、奥に行くほど違法な品物が並んでいる。
 “闇市” のルールでは、『誰が何を売ってもいい』し、『誰が何を買ってもいい』んだ。商品が違法だとか合法だとかは問わない。ただし、商品の出どころを探るのは “タブー” だ。誰が売ったのかとか、それは私の物だとか言い出すのは無しだからね。これを破ったら、盗賊ギルドが鎌首をもたげて来るよ。
 盗品を盗まれた張本人が泣く泣く買い戻すなんてのは日常茶飯事なのさ。」
クロウなるほどね。
サンドロお金は全部クロウに預けておこうぜ。
アーティそうだな。
クロウあたしなの? ジャックさんでもいいんじゃないの?
ジャック「何なら預かるけど?」(ニヤリ)
ボーデル・・・・・・やはり身内に預けた方が安心でしょ。
ジャック「ただ『誰に売ったか』はそんなに咎められない。商品を求める者がいれば、それだけビジネスのチャンスだからね。
 つまり、盗まれた本人にその商品を教えてやれば、多少色がついても売れそうだろ?」
クロウはあ。なるほどね。
ボーデルそれなら、まだ望みが無いわけじゃないな。
クロウまずは売った店を訪ねよう。
ロマールの街(闇市) : アンバースの店
GM当然、入り口付近の店でございます。
ボーデル「店主──」
サンドロ(遮って)まあまあ、まずは並んでる品物を見ようぜ。
ボーデルそうじゃな。あまり物欲しそうにしてはいかん。
GMこの店はあまり大きな店じゃないね。商品も数えるほどしかない。探そうにも、そもそもハンマーが無い。
ボーデル無いのか・・・・・・。
GM店主のアンバース曰く。
アンバース「確かにその商品は買い取ったよ。ただ、少し前に別の客が買っていっちまったよ。」
ボーデル「その客の特徴は教えてもらえるかな?」
GM教えてもらえます。ベグビーという男だ。
アーティ書いておこう。べぐびーと。
GMでは、ここからミニゲームに入ります。

“闇市” ハンマー追跡の旅

ロマールの街(闇市) : ゼオリルの店
GMそれではみなさん、お疲れ様でした。追いついたのでイベントは終わりました。
ボーデル長かったな(笑)。
ゼオリル「そのハンマーならね、そこの通りにある “奇跡の店” の主人に5,805ガメルで売ったよ。」
ボーデル5,805ガメルで、ハンマー・プライス(笑)。
クロウ高っけ。
アーティ何だよこれ、何倍だよ(笑)。
ボーデルでは “奇跡の店” にレッツゴウ!
GMジャックはもはや完全に不機嫌だけどな。
ジャック「も~、足が痛いんだけど~。」
闇市 : 奇跡の店
GMでは “奇跡の店” です。ご存知の通り “オラン” にも同名の店があるのですが、“オラン” の店は支店、本店はこちらになります。
サンドロ知らなかった。
GM“奇跡の店” の主人のおっさんは最初 “ロマール” に店を出していた。んで、剣闘士時代のカシュー王ことルーファスと仲が良かったんだ。
そして、ルーファスが南の “呪われた島” へと旅立った際、落ち着いたら呼んでもらえる約束だったみたいなのですが、いつまで経ってもお呼びがかからないので拗ねちゃって、店を息子に任せ、自身は “オラン” へと移ったのでした。
ボーデルではここにいるのは息子か。
GMそういうことでお願いします。
ボーデル「では主人、たのも~!!」
主人「はいなんでしょう~」
ボーデル「こちらで古びたハンマーを買ったという話を聞いてやって来たんじゃが~!」
主人「ああ、それはもしやコレコレこういうハンマーの事かな?」
ボーデルゴイスに確認させる。
ゴイス「ああ、その通りですじゃ~!」
ボーデル「ふむ、では主人、そのハンマーを売ってはくれないかな?」
主人「いやあ、これはこちらこそ申し訳ない。実はそいつはもう売ってしまったんだ。」
ボーデル「むう? どなたにかな?」
主人「ハンマー収集家のピッケルって伯爵がいるんだが──」
アーティそんなんがいるんか(笑)。
ボーデル土木作業用か。
GMそりゃパトレイバーじゃねえか(一同笑う)。
主人「いるんだが、そのハンマーが古代王国時代の品で、凄い魔力を秘めていると話したところ、喜び飛びついて買ってくれてね。」
アーティ「いくらで?」
主人「8,805ガメルだ。」
サンドロ2000倍近い値段になってるよ・・・・・・。
ボーデルくっ、収集家だからいくら値段つけても買い戻せないかも。
サンドロ「よかったな。お前の家宝、8,800ガメルだってよ。」
ゴイス「そうでしょうそうでしょう!」
GMと、空気を読めずに大喜びしているよ。
サンドロ「よかったねー。凄いじゃん。よかったねー。
 誰が払うんだか知らねえけどな。」(一同笑う)。
ゴイス「いくらでも、馬車馬のように働かせていただきますので! カーペットですか? やらせていただきます!」(一同笑う)。
サンドロお前が馬車馬のように働いたところで9,000ガメル稼げるのか(笑)。
アーティいや、闘技場に送ろうぜ(笑)。
GMまあ、稼げないことはない。こいつ鍛冶屋だからね。9,000ガメルって事は90万か。1~2年ってところだな。
ゴイス「いくらでも鉄を打たせていただきますので!」
サンドロ「(身請け費用を)忘れてはいないか? 合計80,000ガメルだ。」
GM800万か。10年超えだな(笑)。
サンドロ「ちゃんと利子も計算するから。」(一同爆笑)。
GMもはや全く返せる気がしない!!
ボーデル闇金みたいなものだな。
サンドロ永久奴隷決定だよ(笑)。
クロウ「どんな魔力があったんですか?」
主人「実は俺は、こういう物を持っていてね。」
GMと、キラキラ光る、虫眼鏡のレンズのような物を取り出します。
ボーデル「ほおー。それは?」
主人「こいつはな、魔力を鑑定できるレンズなんだ。」
アーティだと思った。
サンドロ(クロークを翻して)「では私を見ていただこうか。」
主人「おっ、これは【エア・クローク】だね。本物だ。ヴィンテージ物だね。」
サンドロ「わ~かっちゃった~?」(一同爆笑)。
「いやー、見せびらかすつもりはなかったんだけどな~。まいったな~。」(笑)。
アーティそれ以外の目的があったのか?(笑)。
主人「どうやら、あれは見かけどおりのハンマーじゃないんだぜ。隠された魔力があるのさ。」
ボーデル「おお?」 それは具体的にわからない?
主人えーと・・・・・・「とにかく凄い魔力だった。」
アーティ「凄え! そいつはとにかく凄え!」(一同笑う)。
主人「具体的には覚えていないが、簡単に言えば【ミスリル銀】を加工できる魔力を秘めている。」
ボーデルおおー、凄い。
アーティ原材料も買ってあったよね(笑)。
ボーデルでも、必要筋力【5】にしかならないけど。【1】が3つあるが(笑)。
サンドロははは。私の物だけどね(一同爆笑)。
ボーデルしかし、買い戻すのは更に困難になったな。だが仕方あるまい。行かないわけにもいかん。
「では、その伯爵の家を。」
ジャック「いや、そいつはちょっとした有名人だから、私が案内できるよ。」
ボーデル「おおー、助かりますな。」
ジャック「まあ、かなりの奇人だけどね。」
サンドロ大丈夫、たくさんいる(一同爆笑)。
GMお前もな(笑)。
アーティトップだ。一番だよ。お前がナンバー1だ(笑)。
サンドロ(心外そうな顔で)いやいやいや。
GM一番だってよ。良かったな、喜べよ(一同笑う)。
ボーデルでは、交渉するだけしてみるか。
ジャック「ちょっと大変だと思うけどね・・・・・・。」
ロマールの街(北側) : ピッケル伯爵邸
GMでは、到着しました。当然北側の貴族街です。
ボーデル「伯爵どの~。たのも~。」
サンドロでは身だしなみを整えて。「ピンポーン。」
GM呼び鈴は無いよ(笑)。ライオンをかたどったドアノッカーが付いてる。
サンドロじゃあ、ゴツンゴツン。
執事「はい。何でございましょう。」
ボーデル「申し訳ありませんが・・・・・・」 と用件を伝える。
「ご購入されたハンマーを買い戻したいのですが。」
執事「事情はわかりました。こちらへどうぞ。」
GMと、応接室に通してもらえる。しばらく待つと、
執事「ご主人様はお会いになられるとおっしゃっております。こちらへどうぞ。」
ボーデル「おっ、これはありがたい。」
サンドロではツカツカと歩いていこう。
GM“エレミア” ブランドの本革のソファーとか、目が飛び出るほど高そうな家具がゴロゴロしてる。
ボーデル奇人との話だが、資産家ではあるようだ。
GMしかし何よりびっくりするのは、部屋の壁一面にハンマーが飾ってあることです。
ボーデルそれはすげぇな。見た感じ、レアリティが高そう? 鍛冶師として興味がある。
GMでは、興味がある人は『冒険者LV+知力B』で振ってみてください。
アーティそりゃ振るだろ。(コロコロ)『16』。
ボーデル7で、『15』。
サンドロ1ゾロ!(笑)。
GMとりあえずサンドロはハンマー恐怖症にでもなっておいて(一同笑う)。
ボーデルなんでよ(笑)。
クロウあたしはいいや。
GMでは気づいた。まず壁一面に並ぶハンマーは見るからに立派な物が多く、魔力を秘めていそうな物も相当数含まれています。
傾向として、装飾を施された見た目だけ美しい物よりかは、実際に使い込まれた感じの年季の入ったハンマーの方が扱いが良いように思えた。
ボーデル実用品が良いって事か。
アーティハンマーに装飾施してどうするのよ(笑)。
GMうちでの小槌みたいなもんよ。
あと、『コムルーン』というサインの入ったハンマーが目立った。
ボーデルほーう。
GM『下位古代語』でなく『西方語』で。まあ『共通語』でもいいけど。
アーティへえ?
ボーデル名前に聞き覚えは無いかな?
GMうーん、『バードLV+知力B』で。
クロウバードなんだ。
アーティ平目(コロコロ)『8』
ボーデル『10』。
アーティボーデルの『クラフトマン』じゃだめなの?
GMダメだね。つまり、少なくともクラフトマン関係じゃないわけだ。
アーティ『共通語』か・・・・・・。
GMではピッケル伯爵がお目見えだ。
ピッケル伯爵「どうぞおかけください。」
ボーデル「はい。」
GMピッケル伯爵はが羽織っているガウンには、ハンマーが『父』の字に交差したデザインの紋章が施されている。袖や裾の部分部分にはビッシリ並んでるよ(一同笑う)。
ボーデルよっぽど好きなんだな。
ピッケル伯爵「さて、わたしに用があってとの話だと聞いておるが?」
ボーデル「この度はお会いくださり、ありがとうございます。」
サンドロ「初めまして。私、騎士のサンドロ・オーエンバッツと申します。
 お聞きした話によりますと、コレコレこういうハンマーを伯爵がご購入されたとのことで。」
ピッケル伯爵「ほほー。そなたらも、ハンマーに興味がおありだな?」
GMと、嬉しそうに聞いてくるよ(一同苦笑)。
サンドロ「この者は鍛冶師ゆえ、非常に興味があるようですが、私はそれほど詳しくは。」
ピッケル伯爵「ほほー、鍛冶師か。いいねぇ。ハンマーを扱う職人はいいねぇ。」
ボーデル「いえいえ。こちら、なかなか実用に即した物がお好きなようで。」
ピッケル伯爵「ほほー、さすがに慧眼であられるな。見るかね? わたしのコレクションを!」(一同苦笑)。
アーティ俺、本当に興味ないからぼうっとしてるわ(笑)。
ボーデル「我々が探しているのも、そういった職人の魂の籠もったハンマーなのですが。」
ピッケル伯爵「ふむふむ。」
ボーデル「この間、貴方が購入されたハンマーについてですが、ここにいるゴイスから盗まれた物でして、こやつの家宝なのでございます。」
GMゴイスは完全に恐縮してしまって、縮こまっている。
サンドロ「それがちょっとした手違いで市場の方へと流れてしまいまして。」
ピッケル伯爵「ほー、それは難儀でしたな。」
サンドロ「この者にも一族の目というものがありまして、できれば、買い戻させていただきたいのですが。」
GMそれを聞くと、かなーり渋い顔をするね。おもちゃを取り上げられた子供の表情だ。
サンドロ(小声で)「おい、ポーズをとれ。」
ゴイス(平伏)「ははー。」
ピッケル伯爵「わたしとしても、折角手に入れたハンマーじゃからなあ。金には換えられんな。」
ボーデル「なにか、ご所望の品でも?」
ピッケル伯爵「このハンマー、聞くところによると古代王国時代に鍛冶師が振るっていたハンマーだとか。“闇市” に流れた以上、わたしに非もない。」
ボーデル「それは存じております。」
ピッケル伯爵「ただ、そなたらの事情も分からんでもない。」
ボーデルさあ、ここで折衷案を出してくれるか!
GM出してあげましょう。
ピッケル伯爵「そこでだ。
 何を隠そう、わたしはハンマーが好きじゃ。
サンドロ当たり前だ(一同爆笑)。
ボーデルそれは十分わかっている(笑)。
アーティ隠せてない(笑)。
ピッケル伯爵「だからこのハンマーを手放したくはない。だが、これと同価値かあるいはそれ以上、つまりこのハンマーを手放してでも手に入れたいと思えるようなハンマーを持ってきてくれたなら、換わりにこいつを譲ろうじゃないか。」
サンドロ「・・・・・・だ、そうだぞ。はい、ポーズ。
ゴイス「はえ?」
サンドロ「さっき教えただろ。地面に膝をつけて。」
ゴイス「はっ、はい! こうでございますね?」
GMと、恭しく土下座の体勢に移行するよ(一同笑う)。
サンドロ「頭は地面にこすり付けるんだぞ。」
ゴイス「あー分かりました!」 ゴリゴリゴリゴリ。
ピッケル伯爵「これこれ、絨毯が血で汚れる。」(一同笑う)。
ボーデル特に何か狙っているハンマーはないのか?
クロウさっきのあれ、聞いてみれば?
ボーデルコムルーン? では聞いた。
ピッケル伯爵「彼は素晴らしい剣闘士でな。」 と、うっとりとするね。
ボーデルああ、そういうことか(笑)。つまり剣闘士の使用したハンマーか。
アーティえっ(笑)。
サンドロ「剣闘士がハンマーですか?」
GM剣闘士って、結構色々な武器を使ったりするんだ。そもそも支給される武器自体が余興の一部だったりもするので。
ピッケル伯爵「ここにあるコムルーンの名が入っているハンマーは、いずれも実際に闘技場で使われた物なのだよ。その場でサインして貰った物を手に入れたんじゃ。」
サンドロ現役の剣闘士なのか。
GMそうらしい。
ピッケル伯爵「最近の剣闘士はなかなかハンマーに手を出してはくれんのでな。その点、彼はどんな武器でも選り好みなく使ってくれるからな。ま、今一番気に入っている剣闘士じゃよ。」
アーティじゃあ、ボーデルにハンマーを持たせて闘技場で名を上げてもらって(一同笑う)。
クロウいやいやいや(笑)。
ボーデルいや、そこまでしたくない。手間がかかりすぎる(笑)。
サンドロここに、かの伝説の男が使ったモールが(笑)。
アーティでもハンマーじゃないと。
サンドロモールではダメか(苦笑)。
ピッケル伯爵「そうだな、より素晴らしい物を持ってきてくれたら、こちらも価値に見合うだけのおまけを付けようじゃないか。」
GMと、部屋の隅に乱雑に並べられたハンマーを指差します。展示スペースに収まらなかったハンマーのようだが、中には魔力を帯びた物もあるようだ。これはアーティが魔法を使えば分かるよ。
アーティえー・・・。
GM魔力を持ったハンマーですらお気に入りに入らないほど、大量のハンマーがコレクションされているのだ(笑)。
アーティ<センス・マジック> しないよ(笑)。
サンドロ「かしこまりました。よろしければ、そのコムルーンという剣闘士が所属している闘技場の名など教えていただけませんか?」
ピッケル伯爵「彼は “セントラル” にいる。」
サンドロ中央闘技場か。
ボーデルすげえ、でかそう(笑)。
GMあとはジャックが分かるよ。
ジャック「“セントラル” なら知ってるよ。」
ボーデル装飾の凝った物よりも実用に則した物かな。コレクションを見ながら。
GMそうだね。傷一つない新品ハンマーよりかは、使い込まれたハンマーの方が扱いが大きいみたいだ。その辺はピッケル伯爵自ら紹介してくれる。
一見、ただの小汚いハンマーにしか見えない物でも、
ピッケル伯爵「このハンマーは、北のバイキングが愛用していた物だ。」
「これは南の “呪われた島” の水夫が使っていた物を買い取った。」
「これは “ザーン” の工夫が長年使用した、実績あるハンマーだ。」
GMとかね。どれも見た目は普通の安物の、というか粗悪なハンマーだ。
サンドロなるほどね。つまり魂が染み込んだ様な物の方が好まれると。
ボーデルそうだね。いわく付きのハンマーの方が(笑)。
アーティボーデルも何か持ってないの?
ボーデル一本あるけど(笑)。
 “エレミア” でプレゼントされた、鍛冶ギルドで使い込んだハンマーの事である。
GMそれを見ると、物欲しそうな目になるね。
ピッケル伯爵「ほほう。そいつはなかなかに使い込まれた良いハンマーだねえ。」
ボーデルこの間、修行したばかりだから。
サンドロ“エレミア” で随分使い込んでたからな(笑)。
ピッケル伯爵「こういうハンマーは大好きだね。ただ、これと交換するのはちと無理だがね。」
ボーデル「どうもありがとうございました。
 では、必ずや貴方が気に入るようなハンマーを用意して参りましょう。
ピッケル伯爵「こちらこそ、朗報をとてもとてもと~っても期待しておるよ!
アーティ期待しすぎだろ(笑)。
GMすでに貧乏揺すりが始まっている。
アーティ子供か(笑)。