■2012年8月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●GM食品表示を求める市民に、バイテク業界が反撃開始


 米国で、GM食品表示をめぐりバイオテクノロジー業界の反撃が始まった。全米医師会の年次総会に向けて、同会科学技術関連部会が州医師会にGM食品に関するコメントを求めた。インディアナ州とイリノイ州の医師会は、GM食品表示を行うよう連邦政府に働きかけることを求めた。しかし年次総会では、業界の意向を受けた人々の論陣が張られ、GM食品表示を求める動きは封殺された。最終的に、市場に出る前の安全性評価を求める決議を採択したのみであった。 〔Media Post 2012/6/22〕

 年次総会が開かれたホテルのまわりは騒然とした雰囲気に包まれた。食品表示を否決する動きを察知した市民が抗議行動に集まったからである。 〔MedPage Today 2012/6/18〕
 バイテク業界はGM食品表示に反対するための組織を作った。6000万〜1億ドルを投じ、まもなくカリフォルニア州で表示反対のキャンペーンを行う。〔AlterNet 2012/5/31〕

 連邦議会上院議員は相次いでGM食品表示支持を表明した。バーモント州選出のバーニー・サンダースとカリフォルニア州選出のバーバラ・ボクサーで、両議員はGM食品表示を義務付けるために「農業法」の改正を求めた。〔Vermont Public Radio 2012/6/14〕
 アジアでも、GM食品表示制度を作る動きが広がっている。インドは、来年1月よりGM食品表示制度をスタート、GM原材料を含んだ食品はすべて表示しなくてはならない。また、パキスタン政府もGM食品表示制度導入を決定した。同国は、オーストラリアの表示制度を取り入れるとしている。 〔The Express Tribune 2012/6/21〕