■2012年8月号

今月の潮流
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今月のできごと


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バイオジャーナル

ニュース


●GM動物
●欧州でGM動物承認に向けた動き始まる

 欧州食品安全庁(EFSA)は、GM動物の環境への影響評価にかかわる草案を作成し、検討を開始した。草案は、魚、昆虫、哺乳動物、鳥を対象としており、関係者は8月31日までに草案に対するコメントの提出が求められている。〔EFSA 2012/6/21〕


●中国低乳糖GM牛開発

 4月24日、中国内蒙古農業大学の張立らの研究チームが、乳中のラクトース(乳糖)を抑制するように組み換えた牛を誕生させた。〔Xinhua 2012/6/11〕


●GM豚がたどった哀れな末路

 カナダで開発されたGM豚が、すべて屠畜された。この豚は、糞の中の燐が少ないことから環境にやさしい豚ということで、「エンバイロピッギー」と名付けられた。ゲルフ大学で開発されたこのGM豚は、最終的に資金提供者がいなくなり、10頭すべてが屠畜された。〔Canada.com 2012/6/22〕


●韓国で豚から猿への異種間移植

韓国で豚の心臓を猿に移植する異種間移植が行われた。拒絶反応が起きにくいように遺伝子を組み換え、さらにクローン技術で増やした豚の心臓を、猿に移植したもの。猿への移植実験を経て、5年以内に豚の心臓を人間に移植したい、と研究者は述べている。 〔Daily Mail 2012/6/26〕 
●GM昆虫
●オキシテック社が今度はGM蛾を開発

 GM蚊を開発し、世界各地で野外放出実験を行っている英国オキシテック社が、今度はGM蛾を開発した。この蛾は、アブラナ科の作物の害虫とされるコナガの雄を不妊化したもの。GM蚊同様、大量に放出することで、コナガを減少させるのが狙いだという。 〔Ag Professional 2012/6/11〕

●新たなGM蚊を開発

 米カリフォルニア大学の分子生物学者のアンソニー・ジェームズと仏パスツール研究所との共同チームが、マラリアを媒介しないGM蚊を開発した。ハマダラ蚊の体内にマラリア原虫を媒介する力を殺ぐ抗体を産生するように、改変したという。〔Yahoo News USA 2012/6/13〕
●GM魚
●GM鮭への検査強化法案否決される

 GM鮭認可にあたって、より厳しい検査を義務付ける法案が僅差で否決された。水産業の環境や経済への影響について海洋大気庁(NOAA)が独自の試験を実施するまで、食品医薬品局(FDA)による認可を先送りするという内容の改正案が、アラスカ州選出の共和党議員により、米国連邦議会上院に提出されていたが、46対50で否決された。〔Mother Jones 2012/5/25〕


●GMO承認情報
表1 GM作物野外栽培承認(第1種使用規定)一覧

生物多様性影響評価検討会総合検討会
作物 性質 申請(開発者) 名称 認可日*
トウモロコシ 乾燥耐性、チョウ目及びコウチュウ目害虫抵抗性並びに除草剤グリホサート耐性トウモロコシ 日本モンサント株式会社 MON87460×MON89034×MON88017, OECD UI: MON-87460-4×MON-89034-3×MON-88017-3 2012年4月24日
トウモロコシ 乾燥耐性、チョウ目害虫抵抗性及び除草剤グリホサート耐性トウモロコシ 日本モンサント株式会社 MON87460×MON89034×NK603, OECD UI: MON-87460-4×MON-89034-3×MON-00603-6 2012年4月24日
トウモロコシ 乾燥耐性及び除草剤グリホサート耐性トウモロコシ 日本モンサント株式会社 MON87460×NK603, OECD UI: MON-87460-4×MON-00603-6 2012年4月24日

*正式にはパブリックコメントの後に認可される。