■2015年3月号

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バイオジャーナル

ニュース




●欧州事情
●ハンガリーはGMO禁止へ


 ハンガリー農業大臣シャンドール・ファゼカシュは、EU加盟国が独自にGM作物栽培の禁止を可能とする新GMO政策に基づき、GM作物栽培を禁止すると明言した。1月中旬にベルリンで開催された食と農のグローバル・フォーラムで述べた。〔Sustainable Pulse 2015/1/20〕

●ロシアでGMO規制強化法案承認

 ロシア政府立法委員会は、科学教育省が提出したGMO規制強化法案を承認した。法案は、科学研究を除き、ロシア国内でのGM動物・植物の飼育や栽培を禁止したもの。これは、人間や環境へのリスクを最小限に抑えるためにGMOの野外使用を規制した従来の連邦法を強化するものになる。〔Sustainable Pulse 2015/1/20〕

●アジア事情
●韓国のGM作物自生21検体見つかる

 2013年の韓国国内でのGM作物の自生は18地域21検体だった。これまでは、2009年8地域、2010年10地域、2011年10地域、2012年19地域だった。今回の国立環境研究所の調査では、647地点で521試料を採取し分析している。自生作物はGMトウモロコシとGM綿で、京畿道、全羅北道、慶尚北道・南道などで見つかり、特に多かったのは京畿道の12か所だった。検出場所は飼料農場近くで9か所、輸送ルートで6か所、飼料工場近くで3か所だった。〔The Hankyoreh 2015/1/24〕

●省庁動向
●インド産ひよこ豆からグリホサート検出

 厚労省は2月6日、横浜検疫所において、インド産ひよこ豆とその加工品から基準値2ppmを上回る5ppmの除草剤グリホサート(ラウンドアップの主成分)を検出したため、検査命令を出した。インドではラウンドアップは高額なため、GM作物栽培以外の農作物にグリホサートを使うことはほとんどない。GM綿栽培の拡大が汚染を招いたと思われる。

●東大と林原がカルタヘナ法違反

 文部科学省は1月23日、2件のカルタヘナ法違反事例を公表し、それぞれに文書による厳重注意を行なった。昨年11月27日東京大学は、弥生キャンパスでGM微生物を含む培養液を運搬中に破損し漏出させた。株式会社林原は昨年10月1日、GM微生物を含む可能性のある試薬を不活化処理せずに廃棄した。さらに詳細に調査したところ、同様に不活化処理せずに廃棄した事例が9件あった。

●遺伝子組み換え作物
●耐乾燥性GMサツマイモ

 韓国バイオサイエンス&バイオテクノロジー研究所は、砂漠化防止を目的としたGMサツマイモを開発した。同研究では、これまで乾燥に強いサツマイモやアルファルファを開発し、中国やカザフスタンでサツマイモの試験栽培を行なっている。将来的には中東やアフリカで栽培したいと述べている。〔Business Korea 2015/2/5〕