■2016年12月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●米国でグリホサートの人体への影響、本格調査へ



 全米の母親団体「マムズ・アクロス・アメリカ」により、ワクチンから除草剤ラウンドアップの主成分グリホサートが検出された。団体はこれまで、グリホサートの母乳や食品への残留調査をしてきたが、子どもたちへの影響が大きいワクチンを購入して検査機関で調べたところ、5種類のワクチンからグリホサートが検出された。原因は、ワクチンの安定剤として用いられるゼラチンにあった。ゼラチンはブタの靭帯から作られているが、その豚の飼料がトウモロコシなどのGM飼料だったことによる。

これらの動きを受けて、2017年1月より、グリホサートの人の健康への影響に関する大規模プロジェクト「デトックス・プロジェクト」が始まる。プロジェクトでは、米国の人々の尿中にどれほどグリホサートが含まれているか、人へどのような影響があるのかを研究する。すでに同プロジェクトは、有機消費者協会とカリフォルニア大学サンフランシスコ校の協力を得て、2015年に米国で初めてグリホサートの尿中の濃度を検査して発表している。結果は、サンプルの93%からグリホサートが検出された。〔Sustainable Pulse 2016/11/4ほか〕