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今月の潮流●GM作物開発、愛知撤退、島根メロンの野外実験へ
自治体の遺伝子組み換え作物開発で、新たな動きが見られた。GM稲をモンサント社と共同開発していた愛知県は、開発中止にともないバイオ関連予算が、01年1億4024万円、02年1億5465万円、03年7297万円へと半減した。〔日経バイオテク
2003/8/4〕
現在、自治体でGM作物開発にもっとも積極的なのが岩手県と島根県である。岩手県ではGM稲の栽培実験が今年本格化し、中止を求める署名運動と、11月28日には全国規模の集会が現地で予定されている。
島根県では県農業試験場が、果肉の発酵抑制メロンとウイルス抵抗性メロンの2種類のGMメロンについて、今年は非閉鎖系温室で、来年は野外で実験する。
前者は、果肉が発酵する過程で、ピルビン酸がアセトアルデヒドとエタノールに分解され、刺激の強い臭いと味を発生するため、それを抑制するのが狙い。ピルビン酸脱炭酵素遺伝子を導入した。後者は、メロン壊疽斑点ウイルスに抵抗力を持たせるため、同ウイルスのコート(外被)タンパク質のアンチセンス遺伝子を導入した。自治体としては、GM稲の愛知県、岩手県につづく野外実験となる。 |
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