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ニュース
●異種移植
●ブタの胚で人間の心臓を培養
ブタの胚に人間の心臓の細胞を移植し、その心臓を鼓動させた。このブタの胚は21日間生存したという。将来的には人間の心臓を持つ豚を作り出し、人間に移植するのが目的の研究である。今回の研究を率いた中国科学院広州生物医薬健康研究院の発生生物学者のョ良学(Liangxue Lai)は、かつて母ブタの体内の胚で人間の腎臓を培養し、1か月間生存させている。今回、移植されたブタの胚が21日後に死亡したのは、人間の細胞が心臓の機能を阻害した可能性があるとみている。〔Nature news 2025/6/13〕
●省庁動向
●農水省がバイオスティミュラントの表示等の指針公表
農水省消費・安全局は5月30日、バイオスティミュラントの表示等の指針を策定し公表した。バイオスティミュラントとは、土壌が持つ機能を補助する資材のことで、今後バイオテクノロジーの応用が進む分野とみられている。農薬でもなく、肥料でもなく、土壌改良資材でもないとされていることから、対象となる法律がなく、規制のない状態が続いてきた。そのため指針が作成された。指針では、事業者は製品を使用農作物や人間への安全性をあらかじめ確認することが求められているが、法的規制ではないため拘束力は弱い。
●企業動向
●マルハニチロがフードテック本格参入
マルハニチロはシンガポールの企業UMAMI Bioworksと共同で、クロマグロの細胞培養肉の開発を行うことになった。マルハニチロは、2021年にはインテグリカルチャー社と、2022年には一正蒲鉾との共同研究を発表しており、細胞培養シーフードに前のめりになっている。UMAMI Bioworksはマグロのほかに、ウナギ、キャビア、ロブスター、白身魚などを開発しており、2月にはシンガポールで試食会を開催した。〔foovo 2025/5/14〕
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