FRANK ZAPPA 『SHEIK YERBOUTI』

1. I HAVE BEEN IN YOU
2. FLAKES
3. BROKEN HEARTS ARE FOR ASSHOLES
4. I'M SO CUTE
5. JONES CRUSHER
6. WHAT EVER HAPPENED TO ALL THE FUN IN THE WORLD
7. RAT TOMAGO
8. WAIT A MINUTE
9. BOBBY BROWN GOES DOWN
10. RUBBER SHIRT
11. THE SHEIK YERBOUTI TANGO
12. BABY SNAKES
13. TRYING' TO GROW A CHIN
14. CITY OF TINY LITES
15. DANCIN' FOOL
16. JEWISH PRINCESS
17. WILD LOVE
18. YO' MAMA

 1979年のフランク・ザッパ大先生の2枚組(アナログ盤、CDは1枚で収録)のアルバムです。
 この頃の主だったメンバーは、ザッパの他は、エイドリアン・ブリュー(リズム・ギター、ヴォーカル)、テリー・ボジオ(ドラムス、ヴォーカル)、トミー・マース(キーボード、ヴォーカル)、ピーター・ウルフ(J・ガイルズ・バンドのヴォーカルとは同名異人。キーボード)、パトリック・オハーン(ベース、ヴォーカル)、エド・マン(パーカッション)……等、でした。

 1曲目からピーター・フランプトンの「アイム・イン・ユー」のタイトルをもじった、「アイ・ハヴ・イン・ユー」で始まり、2曲目の「フレイクス」に見事に繋がっていきますが、この「フレイクス」ではボブ・ディランをパロったエイドリアン・ブリューのヴォーカルがおかしかったりします。さすが、フランク・ザッパ大先生。このあたりのユーモアと、際どい歌詞は流石に面白いです。「フレイクス」は曲調がドンドン変わって行って楽しめます。“One, two, three, four!!!”と誰かが何度か叫びますが、これが後々の曲でもしつこいくらい出て来ます。時にはワザと少し突っ込んだリズムで叫んだりしますが、まるで当時流行してたパンク・ロックを皮肉ってる様でおかしいです。
 このアルバム意外な事ですが、実はほとんどがベーシックはライヴ録音で、それにスタジオでのオーヴァー・ダビングをたっぷりとして、ライヴ+スタジオ録音ならではのノリと、不思議な音空間を創りだしてるところです(因みに、エンジニアのジョー・チカレリは、私が久松史奈と言うアーティストに曲を提供したときのエンジニアですが、やはり流石な技術を持った人だなと思いました……)。

 私自信、フランク・ザッパのアカデミックな音楽性を全面に出した作品も好きですが、このアルバムの様な、ユーモアたっぷりの作品も大好きです。私がこのアルバムを最初に買ったのはリリース直後、もちろんアナログ盤でしたが、当初、事もあろうに輸入盤で購入してしまい、英語の歌詞が全く分からなかったのです。改めてCDで購入するときは、訳詞付きの日本盤を買い、お陰で何倍も楽しめました。もし、これからフランク・ザッパを購入しようという人がいるのであれば、是非訳詞付きの日本盤を買って欲しいですね。


『CD、今日の一枚』へ戻る


ホームへ戻る お薦めへ戻る お薦めCDトップへ