元アージェントのギタリスト＆ヴォーカリスト、ラス・バラードのアージェントから独立後の１９７４年リリースのソロ・アルバムです。イギリス人のラス・バラードは、ソング・ライターとしても活躍してる人で、スリー・ドッグ・ナイトの「ライアー」、レインボウの「シンス・ユー・ビーン・ゴーン」、「アイ・サレンダー」、アメリカの「風のマジック」などのヒット曲を提供しております。それからナント１２歳の時に作曲した処女作、「アトランティス」をシャドウズに送り、実にその７年後に「ザ・ロスト・シティ」と言うタイトルで採用されると言う、タイム・ラグはあったものの、神童振りを発揮していました。１４歳で日の目は見なかったモノの、初レコーディングを経験し、そして、１６歳の時には憧れのシャドウズのメンバー、アダム・フェイスのグループに加わってました。

　このアルバムはラス・バラードのヴォーカル、マルチ・プレイヤー振り、そしてその卓越した作曲能力を活かし、本人とドン・ロギンスのプロデュースで制作されました。中でもアージェントのライヴ・アルバムにも収められている、本アルバム３曲目の「奇跡は信じない」は、元ゾンビーズのコリン・ブランストーンもカヴァーした名曲中の名曲です。この曲のオリジナル・スタジオ版（盤）を聴くだけでも価値のあるアルバムです。