UFO 『OBSESSION』

1. ONLY YOU CAN ROCK ME
2. PACK IT UP (AND GO)
3. ARBORY HILL
4. AIN'T NO BABY
5. LOOKIN' OUT FOR No.1
6. HIT 'N' READY
7. CHERRY
8. YOU DON'T FOOL ME
9. LOOKIN' OUT FOR No.1 (REPRISE)
10. ONE MORE FOR THE RODEO
11. BORN TO LOSE

 このアルバムがリリースされたのはたしか1978年だったと思います。メンバーはヴォーカルのフィル・モグ、ベースのピート・ウェイ、キーボードとサイド・ギターのポール・レイモンド(一時期江ノ島近辺に住んでた)、ドラムスのアンディー・パーカー、そしてマイケル・シェンカーと言う5人でした。この頃のUFOは人気絶頂期、しかし逆に勢いと言う意味ではちょっと下降気味、と言うのはバンドのドイツ人ギタリスト、マイケル・シェンカーが何度も失踪事件を起こし、その度にポール・チャップマンが呼ばれてプレイをすると言う不安定な時期だったからであります。
 しかし、彼等の音楽性に陰りが出てたわけでは決してありません。それは、1曲目の「ロック・ミー」が物語っております。ポール・レイモンドのハモンド・オルガンも良いですが、特に失踪事件を起こし、お騒がせのマイケル・シェンカーのギター・ソロは名演中の名演です。
 アルバム全体の音としては、今までのUFOよりは少し明るめかな?……と思ったら、ロサンゼルスでレコーディングをしたアルバムでした。レコーディングでは、この頃のアメリカン・サウンドには欠かせないアフェックスのエキサイターを使用してました(当時はアフェックスのエキサイターを使用した場合、クレジットに必ず記さなくてはならなかったのであります)。私としては、『現象』の時のレコーディング・サウンドが凄く好きだったので、エキサイターを使っちゃったのはちょっともったいない気がしますが、ま、それが当時のレコーディングの流行でもあり、致し方ないとも思います。エキサイターと言うのは、最近ではほとんど使われる事が無くなりましたが、平たく言うとサウンドのハイの部分に倍音を足してきらびやかにするエフェクターです。イコライザーとはまた違ったモンなんですが、これを使い過ぎると、中音域の押しの強さが無くなってしまうって言う副作用があります。しかし、一度使うとヤミツキになってしまう、とても恐ろしい(?)エフェクターなのです。


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