1977年にリリースされたELOの通算7枚目のアルバム(アナログ盤は2枚組)、『アウト・オブ・ザ・ブルー』です。これはスイスで2週間リハーサルをした後、当時の西ドイツ、ミュンヘンにある『ミュージック・ランド・スタジオ』で14週間掛けてレコーディングされた彼等の自信作です。
特にサイド3(アナログ盤2枚目のA面)に当たる10〜13曲目までは天候について、特に雨と気候条件がどのようにパーソネリティーに影響を与えるかと言う事についてのコンセプトになっていて、『雨に日のコンチェルト』とタイトルが付いてます。全16曲、いわゆる“捨て曲”と言うのが一曲も無く、どの曲もポップで親しみやすく、5分半を超える曲は有りません。ジェフ・リンのソング・ライターとしての才能が最も豊かな時期の作品です。
リード・ヴォーカルのほとんどはジェフ・リンがとっていて、サイド・ヴォーカルとしてベースのケリー・グロウカットが歌ってますが、彼はジェフ・リンととても似た声をしてるのだそうです。コーラスは、低い声が必要な時にドラムスのベヴ・ベヴァンが入るだけで、ほとんどこの2人で行われています。