ポール・マッカートニー&ウイングスの1973年リリースの名盤、『レッド・ローズ・スピードウエイ』です。この頃のメンバーは、ポールとリンダの他に、ギターのデニー・レーン、リード・ギターのヘンリー・マッカロウ、ドラムスのデニー・シーウェルの5人です。
曲の方は「マイ・ラブ」が大ヒットしましたが、それ以外にも名曲が揃ってます。
1曲目の「ビッグ・バーン・ベッド」は、ヘンリー・マッカロウのギターのイントロから始まり、ポールの歌がテープ・ダブリングで処理されてます。アコースティック・ギターとエレキ・ギターを前面に押しだしたミックスです。
2曲目の大ヒット・ナンバー、「マイ・ラブ」はポールの弾くフェンダー・ローズ、オーケストラが印象的です。アコースティック・ギターとかが入ってないのもあって、ドラムスのシンバルやハイハットは多少大きめにミックス(録音)されてます。ギター・ソロは1970年代のロック・ギター・ソロの名演の一つですね。使用ギターはレス・ポールでしょうか?
3曲目、「ゲット・オンザ・ライト・シング」はよく出来た曲です。ヴォーカルの処理もショート・テープ・ディレイで夫雰囲気を作ってます。ドラムスのスネアの音とかもビートルズばりの張り付きの良い音で、前面に出て来てます。
5曲目、「リトル・ラム・ドラゴンフライ」も名曲ではないでしょうか?ビートルズで言うところの『アビー・ロード』辺りの作品を思いだします。ヴォーカルは、最初の部分はデニー・レーンが歌っております。途中からポールになりますが、2人で作ったのでしょうか?
ラスト・ナンバーはメドレーです。ヴォーカル処理は、テープによるダブリングですが、かなりショートになっていて位相を変え、フランジング効果をだしてる部分もあります。ピアノの音はとてもコンプが強く掛けられていますね。しかし、a)〜e)までのナンバーで構成されてますがd)はありません。これは単なる印刷ミスの様です。