元プレミアータ・フォルネリア・マルコーニことPFMのヴァイオリニスト兼フルート奏者、マウロ・パガーニの1978年にリリースされた、ファースト・ソロ・アルバムです。
このアルバムは、マウロ・パガーニ自身がPFMを1976年にリリースされた『チョコレート・キングス』を最後に脱退し、脱退後初の作品になりますが、PFMのメンバーが揃って参加してくれています。しかし、音楽はPFMのモノとはかなり違っていて、色々な民族音楽からかなりの影響を受けたモノとなっています。アレアのデメトリオ・ストラトスも参加してるせいか、アレアなどにも相通じるモノがあります。PFMのファンよりかは、アレアのファンが喜びそうなアルバムで、これを聴きますと、PFM脱退の理由も分かる様な気がします。ヴァイオリンの音色に関してはPFM時代とはそう変わってませんし、ライヴ・アルバムの『クック』で聴かせてくれたヴァイオリン・ソロを思い出しますが……。フルートの演奏に関しては、南米の縦笛、ケーナを意識した様な吹き方をしたり、マウロ・パガーニの才能が伝わってきます。
いずれにせよこのアルバム、かなり民族音楽してるので、PFMに比べると聴き易さという点では?マークかもしれませんが、私は良く出来た作品だと思います。私が思うに、民族音楽でも色々な所のを微妙に取り入れているので、飽きないのかなぁと思います。それから、デメトリオ・ストラトスのヴォーカルも聴き応えバッチリです。