WEATHER REPORT 『HEAVY WEATHER』

1. BIRDLAND
2. A REMARK YOU MADE
3. TEEN TOWN
4. HARLEQUIN
5. RUMBA MAMA
6. PALLADIUM
7. THE JUGGLER
8. HAVONA

 ウェザー・リポートの最高傑作と言われてる、1977年リリース(レコーディングは1976年10月、ロサンゼルスにて)の『ヘヴィ・ウェザー』です。
 ウェザー・リポートは元マイルス・デイヴィスのグループに居た、ジョー・ザビヌル(キーボード)とウェイン・ショーター(サックス)の2人を中心に結成されたインストルメンタル・バンドで、1971年のデビューから1986年の解散まで、15年間活動を続けてきました。なかでも一番輝いてた時期が、ベーシストのジャコ・パストリアスが加入した、1976年以降(アルバム『ブラック・マーケット』から)です。
 このアルバムはジャコ・パストリアス参加後2枚目のアルバムで、メンバーはジョー・ザビヌル(キーボード)、ウェイン・ショーター(サックス)、ジャコ・パストリアス(ベース)、アレックス・アカーニャ(ドラムス)、マノロ・バドレナ(パーカッション)の5人で、ジャコはなんと3曲目の「ティーン・タウン」ではドラムスもプレイ、と多才な面を見せております。
 ジャコがウェザー・リポートに参加するにあたってのエピソードとして、彼がジョー・ザビヌルの前に突然現れて、デモ・テープを手渡すとザビヌルは「うせろ!」と怒鳴ったとか。しかし、結局そのテープを聴いて度肝を抜かれたザビヌルはジャコに電話を掛け、「君はエレクトリック・ベースはプレイしないのか?」と訪ねたところ、「僕はエレクトリック・ベースしかプレイしないよ」と答えたのでした。ザビヌルはジャコのフレットレス・ベースの音を聴いて、ウッド・ベースだと思ったのです。この頃まだフレットレス・ベースは珍しく、バッド・カンパニーのボズ・バレルなどのプレイヤーは既に存在してはいましたが、まだまだポピュラーではなかったのです。やはり、ジャコ・パストリアスがフレットレス・ベースの可能性を切り開き、フレットレス・ベースをポピュラーな存在にして行った人物と言っても、決して大袈裟ではないと思います。残念ながら1987年9月21日、ジャコ・パストリアスはこの世を去ってますが、ジャコが多くのベーシスト達に多大な影響を与えたのは間違いありません。


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