大同人時代
永野護氏デビュー前秘話 その1 |
永野護氏がデビューする前に所属していた同人活動についてまとめていきます。 |
〜Intorodaction〜
永野護氏が大学在学中に同人活動をしていたことは有名であり、活動の一環としてシャアのコスプレをしていた勇姿(?)は様々な書籍に写真として掲載されている。 ちなみに、永野護氏が所属していたのは「アルカディアン京都」という名前のサークルで、井上伸一郎氏の著作「マモルマニア」によると当時では比較的バランスのとれたファン活動をしていたサークルであり、前述のコスチュームプレイの他にも同人誌、パロディなど様々な活動をしていたとのことである。
|
〜アルカディアン京都とは〜
1978年2月に結成されたアニメサークルで、結成したのは京都在住の島大介氏(ペンネーム)。 その後、アウト1978年7月号の読者ページにアルカディアン結成と会員募集が掲載されている。その募集要項には女性のイラストが描かれているが、残念ながら永野氏が描いたものでなく、会長の島氏が描いたイラストであると思われる。 なお、サークルの説明として松本零士氏についてだけでなく他の作品についても取り上げていくということであった。(2005.09.19更新) その後、結成から5ヶ月後の1978年7月に同人誌「アルカディアンvol.1」が発行されている。以後1978年10月にvol.2、1979年1月にvol.3、1979年4月にvol.4と発行されている。 残念ながら、以後どのくらいの期間・号数が発行されているかは判明していないが、アニメック21号(1981.12発行)の同人誌紹介コーナーに「アルカディアンvol.13」が掲載され、連絡先に永野護氏の名前が書かれていることから、この時期も永野氏が参加していることは判明した。 同人誌の観点から見るとこの時期まで永野氏が参加している事が確定したが、ジ・アニメ1982年7月号に5月に行われたディスコ・イデオンのスタジオ収録に参加していた永野氏の写真(アルカディアンの永野くんと書かれていた)が掲載されていることや、1982年9/18に開催されたうる星やつらの映画製作発表会に、レイのコスプレをしている永野氏の写真があることから、この時期も永野氏がアルカディアンに参加していたことがわかる。 1982年に拓殖大学を中退し、1983年の春には永野氏が日本サンライズに入社していることから、大学入学(1978.04)から中退(1982.?)までの4年間みっちりとアルカディアン京都で同人活動をしていたことがわかる。 メンバーにはそれぞれナンバーが振られていて、会長の島氏がbP、永野氏はbQ1であった。また永野氏の友人としてマモルマニアなどに名前が登場する富樫真氏も所属していた様でbVという番号が振られている。 ちなみに、21番と言えばミラージュではヨーン・バインチェルである。ここら辺にはこだわりとかあるが故なのかな? サークル名の由来は、松本零士氏の作品「我が青春のアルカディア」のアルカディアという語句に、「〜の人」という意味を持たせるために末尾に「−n」を付けて、アルカディアンという名称にしたということである。 スタッフが松本零士氏のファンであることよりこの名称となった訳であるが、サークル活動が松本零士氏に関してのみではなく毎号色々な作品について取り上げている。 また結構行動力のあったサークルのようで、色々な声優や監督などのインタビュー、イベントのレポートなどが掲載されている。 現在の所、判明しているのは
また会員が描いたオリジナル小説や、オリジナルマンガなども掲載されている。その中には永野氏が描いたマンガも3点ほど確認されている。 号によっては100ページを越える分厚いものであったり、50ページもないペラペラなものであったりバラバラである。 まだ見たことがない号が多すぎて、ココまでしか解っていません。 願わくば、いつか全貌が開かされる日が来ることを・・・・・ |
〜アルカディアン京都と永野護氏〜
以下次回更新予定・・・。 |
〜永野護氏の知られざる処女作「UFO」〜
永野護氏の処女作と言えばよく知られている「フールフォーザシティ」であるが、1985年にニュータイプに掲載されたこの作品は永野氏のデビュー作として広く知られている。 永野マニアの中では、この作品には元になった同名の作品があり、永野氏がサンライズに就職する前に、同人誌に寄稿されたものであることはよく知られていることである。 #井上伸一郎氏著「マモルマニア(P83)」には、「フールフォーザシティのストーリーは、彼が20歳のころ、同人誌用に描いた十数ページの短編コミックが基になっている」という記述がある。また、この同人誌版FFCについては別項にまとめているのでそちらを参照頂きたい。 しかしながら、この「フールフォーザシティ」は確かに「デビュー作」であるが、永野氏が初めて描いた漫画作品と言うわけではない。 前述した同人誌版「フールフォーザシティ」は永野氏が20歳の頃、時期で言えば1981年末頃に描かれた作品であるが、それよりも以前に描かれた永野氏のコミック作品が存在する。 その作品は同人誌版「フールフォーザシティ」が掲載されたのと同様にアルカディアンという同人誌の、第2号(1978.10発行)に掲載された「UFO」という作品である。 ちなみにこの作品はサンダーバードで有名なITC社が1970-1971年に製作・放映したテレビ作品「謎の円盤UFO」というSFドラマ作品を基に描かれたものである。 永野氏がこの作品を描いたのは大学1年の頃(18歳)。なお、この5ヵ月後に発行された同誌の第4号にも、この「謎の円盤UFO」を基にした永野氏のコミックが掲載されている。
|