死闘9 ふなき家三代目の挑戦!爪白癬との闘い!
ふなきさんは
水虫である。
この水虫さんは高校でハンドボールやってたときにいつの間にやら足の指の間に寄生し、そのまま今現在まで住み続けている長い住人である。途中、痒くなっては薬を塗り塗りして今まで付き合ってきた。
治ったと思ったらまた現れ、また治ったらと思ったらまた現れの繰り返しでなかなかしぶとい住人である。最近真面目に水虫薬を塗り塗りしている効果もあって、足の指の間は非常にきれいである。かゆみもなく、水泡もなく、皮が剥けることもない。
今度こそ治ったか?
と期待しているが、敵もしぶといので当分薬の塗り塗りは続けようかと思っている。それよりもいつの間にか住みついた、これも厄介な住人がもう一人いる。それが
爪白癬
つまり、爪に入り込んだ水虫である。まぁ、足の指にも住みつくくらいだから爪に感染しても不思議ではない。
いつの間にか左足4本と右足2本が感染しているようだ。
感染すると爪が黄色になり、爪が伸びるというよりは盛り上がってくる。盛り上がってくるもんだから、爪切りのときは爪を切るというよりは、爪を削り取るという感じになる。
この爪白癬は実は親父もなってたし、じーさんもなっていた。つまり私で三代目...
一子相伝の病気なのだぁー!
親父よ!
変な病気を子供に伝授するなぁー!
そーいや、ふなきさんがガキのころ、じーさんの足の爪を指でボリボリホジって遊んでたっけ!今考えると
汚ねーじゃねーかぁ!
親子三代感染しているこの爪白癬の呪縛を解かねばふなき家に未来はない!
じーさん、親父も治せなかった爪白癬を
三代目バカ息子が治すのだぁー!
こうして、爪白癬との物言わぬバトルが始まった。
2013年7月27日 群馬県高崎市内の皮膚専門某開業医
開始のゴングが鳴った!
待合に入ったら
満席じゃねーかぁ!
初めていく病院なのでどれくらい人気なのかがよくわからなかったが、ここは
結構、人気あるじゃねーかぁ!
とりあえず受付に健康保険証を渡し、看護師に質問したら
看護師「だいたい40分くらいです」
あっそ!じゃ買出し行って来るべ。ビール買って、牛乳買って、ガソリン入れて...約40分後再び病院に行くと相変わらず人はまだ沢山。それでも約10分後くらいに診察室に案内される。先生はちょっと小柄で日焼けした、芸能人でいえば生島ヒロシ的みたいな方。
生島先生「こんにちは!」
ふなきさん「こんちわ。この前ちょっと(皮膚の)水虫になったみたいで、だいぶよくなったんですけど...あと、爪のほうも見てもらいたいんですが...」
生島先生「あー、爪にも入っているねー。じゃちょっと見てみるから!」
生島先生はピンセットで足の皮膚と爪をガリガリやり始めてそれを顕微鏡で覗く。
生島先生「んー皮膚のほうは(菌が)見当たらないなぁー。でも、奥のほうに潜んでいる可能性もあるからこのまま薬を続けて付けておいてください。」
やった!皮膚のほうは大丈夫なんだ。長年の戦いに勝利したのか?まぁ、ここは先生の言うとおり油断はせずにこのまま薬を塗り塗りしましょう。問題は爪のほう。
生島先生「たぶん、これが菌だと思うんだよね。ここに白い小さな○が見えるでしょう」
はぁー、これが菌なんだ。イメージとしては触手のような菌を期待しておったのですが...生島先生は治療のしおりを見せて説明を始める。
生島先生「今、爪の水虫は薬で治すことができます。一日一錠、寝る前に飲む薬なんですが、これを半年かけて飲み続けなければならないので、非常に根気のいる治療になります。また飲み薬は肝臓に負担がかかるので1ヶ月後に血液検査をします。このような治療ですが、
やってみますか?」
ふなきさん「やります!」
生島先生「わかりました。では、薬(テルビナフィン)を1ヶ月分だしておきますのでこれを飲んでください。あと塗り薬(皮膚用:ボレークリーム3本)と液状の薬(爪用:ボレー外溶液1本)も出しておきます。」
初日治療費 3200円
高いなぁー。でも、後戻りはできない。
朝起きたら軟膏を塗る。爪にも液体の薬を塗る。そして就寝前にも薬を塗る。
夜、寝るときには錠剤を1錠飲む。
長い戦いがスタートした。以外にもそんなに苦でもないのですぐに慣れる。
2013年8月24日 1ヶ月後の診察。
生島先生「どーですか?」
ふなきさん「まだ、全然かわんないっすねー!」
生島先生「(爪を見て)そーですね。いずれ根元から色がかわってくるようになるんですが、まだわかんないですねー。今日は血液検査しますから。2〜3日後には結果でますんで電話でいいですから結果を聞いてくださいねー。このまま塗り薬つけて、錠剤を飲んでてください。」
別室につれていかれ献血の前の採血のように血を採られる。塗り薬はあったのでこの日は錠剤を1ヶ月分を追加でもらう。
この日の治療費 2320円
後日、病院に電話をかける。
ふなきさん「この前血液検査したふなきさんですけど、結果が聞きたいんですけどー。」
看護師「ふなきさんですねー。ちょっと待ってください...(調査中)...お待たせしましたー。特に異常はないですねー。」
ふなきさん「じゃ、このまま錠剤飲んででいいんですねー。」
看護師「はい!このまま続けてくださってください。」
結果はシロだった。この錠剤は人によっては肝臓に影響を及ぼすらしい。なので月1回の血液検査は必須なのだ。今回の検査ではセーフ。そらそーだ。オレの肝臓はどんなアルコールも即分解する高性能の秋田県の肝臓なのだぁー。
親父ゆずりだぁーぜぇー!
(兄弟船かよ!)
2013年9月21日 2ヶ月後の診察。
生島先生「さあ、2ヶ月経ちました。どーですか?」
ふなきさん「こんなもんですけど...」
生島先生「(爪を見て)んー、まだかわってくるようになるんですが、ま、このまま続けましょう!今日も血液検査しますので後日結果を電話で聞いてみてください」
今回も無味乾燥な看護師から注射され採血される。窓口で飲み薬のデルビナフィンとボレー外用液をもらう。
この日の治療費2820円
数日後、血液検査の結果聞くの全然忘れていた...まぁ、大丈夫だろー!
2013年10月26日 3ヶ月後の診察。
1日2回の爪へのボレー外用液の塗布と、1日1回の錠剤飲用をクソ真面目に続けてきた。
生島先生「さあ、3ヶ月経ちました。どーですか?」
ふなきさん「はい...」
生島先生「(爪を見て)んー、なかなか効果が見えてこないですねー。速い人だったら根っこのほうがピンク色になってきて水虫の爪を押し上げてくるんですけどねぇ...」
ふなきさん「でも、続けるしかないんですよね?」
生島先生「そーですね。もー少し続けてみてください。不要な部分の爪は削ってドンドン薬を塗っていってください。」
ふなきさん「飲み薬は食後ならいつのんでもいいんですか?」
生島先生「食後ならいつでもいいですけど、夕食後のほうがいいかな」
この日は血液検査なし。というか先月の血液検査の結果聞いてないんですが...。まあ、何も指示がないということは大丈夫なんだろう!飲み薬のデルビナフィンを追加で1ヶ月分もらう。
この日の治療費1270円
2013年11月16日 4ヶ月後の診察。
生島先生「さあ、4ヶ月経ちました。どーですか?」
ふなきさん「はい...(靴下脱いで足見せる)」
生島先生「(爪を見て)んー、効果がなかなか見えないですねー。早い人だったら、根元のほうから茶色の部分を押し出すようになってくるんですけど...」
ふなきさん「なんで効果が効きずらいんですかね?」
生島先生「一つは薬が合わないか?もう一つは薬の成分が足まで到達しないか?です。薬変えるというのも一つの手です。今、飲み薬として使われているのは3種類あります。その中で1つだけは今はもうほとんど使われていない処方が他の2つとは異なるものです。もう1ヶ月だけ今の薬を続けてみましょう!それで効果が見えなければ、薬を変えることを考えましょう。爪はドンドン削ってもらってそこに薬を塗布してみてください。」
4ヶ月たってもなかなか改善の兆しが見られない。今回の相手はなかなか手ごわい。
ついでと言っては何ですが
ふなきさん「冬が近ずいてきて足のふくらはぎと太ももが痒くて、かいているとブツブツになってくるんですわ。」
生島先生「どれどれ...あー、だいぶ乾燥してきてますね。この時期乾燥しやすくなってきますから、お風呂なんかではあまりガリガリかかないようにしてください。軟膏を出しますので、それを塗っておいてください。」
飲み薬1ヶ月分と塗り薬ボレークリームと液体の塗り薬ボレー外溶液を各々2本ずつ頂く。ついでに乾燥肌用のアズノール軟膏を3本頂く。今回の治療費1830円。
ちょっと作戦変えるか?爪用の外用液を塗布する回数を多くしてみよう。白癬菌に犯された爪の部分はドンドン爪きりで切って外用液をその都度ガシガシ塗布してみよう!
2013年12月14日 5ヶ月後の診察。
飲み薬を飲んで、塗り薬塗布して1ヶ月が経過し、再び診察を受ける。
生島先生「さあ、5ヶ月経ちました。どーですか?」
毎度元気な生島先生に今日も違和感を覚える。
ふなきさん「んーー、あまり効果ないですかね...」
生島先生「効果ないですかぁ...。じゃあ、薬を変えてみるのも手段なので、一度変えてみましょう!今ある薬は全部飲んでもらってそこから2ヶ月くらい後にもう一度来院してもらえますか?そこから別の薬で試してみましょう!」
約半年、飲み薬治療をしたら絶対に治ると信じていたが、
ちっとも治らねーじゃねーかぁ!
大嘘つき!
いや、それ以上にしぶとい爪白癬。どうしようか?
別に完治しなくても生活に支障があるわけではないし、完治するかわからんモノに薬もらうたびに2000〜3000円を払うのもバカらしい。貴重な土曜日を通院に裂くのも時間の無駄。病院も土曜日は混んでるし。ここは、耐えがたきを耐え忍びがたきを忍び
降参!
もう、飲み薬変えて治療するの辞め!船木家三代目も撃沈!
爪白癬との闘いは、爪白癬の度重なる地道なエルボーで遺恨試合に終止符は打たれた...。
いくぞ!
1,2,3 ダァー
(続く)
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