厄年親父の過酷な挑戦その11  
原チャリでキャンプは出来るか?


2009年4月激動のリーマンショックからわが社を救うため、群馬県から秋田に単身赴任。実家の秋田市土崎で一人住むおかんとの生活が始まった。会社までは片道25km。







車はない!

群馬のかみさんが使うからだ!もう一台買えば?という意見もあるが、いかんせん手取りが少ないもんで...しょうがないので唯一の移動手段は







原チャリ




YAMAHA Vino



群馬でも会社の通勤に使っていた愛車を秋田まで持ってきた。燃費50kmくらいの地球にエコなこの原チャリ、唯一の欠点は








冬使えない...

さすがに秋田の冬を使うのは自殺行為だ。(しかし、郵便局の配達とかはスーパーカブにチェーンつけてがんばっているが)なので冬の通勤は車の相乗りで乗り切るしかない。それが冬の通勤の唯一の手段だ。でも秋田県人は冬の大変さは熟知しているので、そこは冬を乗り切る助け合いの精神が働いて、快く相乗りを受け入れてくれる。ありがたいもんだ。

そのおかげでなんとか単身赴任の初年度2009年を乗り切ることができた!

秋田に単身で来たときは不安ではあったが、



原チャリでもなんとかなるもんだなぁ!これが








B型人間の凄いところ!

不安があってもとりあえずやってみる精神力をB型こそ、








世界を救う!

(地球を破滅させるかも知れないが...)

1年間、秋田で無事に過ごすことができたので、2010年は更なる挑戦を挑もう!それは一度やってみたかった






キャンプ!

本当だったら家族で秋田のオートキャンプ場に行きたかったが、その夢はもろくも崩れてしまった...。唯一残っている原チャリ...これしかない!





原チャリでやるしかない!

しかし原チャリで果たして








キャンプは出来るのであろうか?

またしても無謀な挑戦が始まった!


2010年6月

原チャリでキャンプなどをヤカラはいるのだろうか?まずはそのような方々がいるのか、ネットで下調べをしてみる。「原付」「キャンプ」で検索すると答えは簡単にヒットする。たとえば以下のサイト

原付バイクツーリング!貧乏野宿の旅

原付バイクでキャンプ

見れば見るほど男のロマンを感じる。しかし、見れば見るほどこの方々は十分な準備と装備をしているのがわかる。これから原チャリキャンプを目指すふなきさんの準備状況は








ゼロ!

キャンプ用品ゼロ!しかも貧乏単身赴任生活2年目のため、資金はそんなになし!高級キャンプ用品は調達できない。極めて安いグッズのキャンプ用品を準備しなければならない。ということで、さらに雑誌などを購入しいろいろと情報を入手する。そしてひとつの指針を得る!








テントを準備せよ!



しかも安いやつ!


とはいうものの、ここ秋田県にキャンプ用品専門店なるものはあまりない。スポーツ店、ホームセンターを徘徊し2〜3人程度のテントを探す。問題の価格は...




5000円以上はする...高い!

でもこれが相場なのか...これ以上安いテントをあきらめたときに1枚のチラシに








3人用テント 特価
2980円





売っているのは





ドンキホーテ!

どこのメーカか?よくわからないが即購入!ドーム型っていうらしい。



組み立て方?なんとかなるだろう!



原チャリでキャンプでキーポイントになるのは、やっぱり






キャリア!

ここにデカイ荷物をいかに入れることができるか?効率よく安全に荷物を運ぶにはどうしてもでかいキャリアが必要なのだ。
後ろのキャリアを改造し、でかいクーラーボックスをのせているつわものもいる。



で、わがYAMAHAのVinoのキャリアを見ると、







致命的なことが判明した!










給油口だ...

よりによって、こんなところに給油口がある...

でっかいクーラーボックスを載せることはあきらめた。

しっかし、ちっちぇキャリアだ。でかいカバンも載らないじゃないか!どうするか?でかいキャリアがないか、このキャリアに付くボックスはないか、秋田市内のバイク屋、ホームセンターを片っ端から調査。




挫折...

しょうがない。ネットでいいキャリアがないか調査!







さらに挫折...







この原チャ、










絶対、アウトドアには向いてない!

本当にこの原チャでキャンプはできるのか?


安テントは購入した。次はやっぱり






シュラフ

でしょう。いろいろ調べるとシュラフっつーのも種類があるらしく、顔しかでないやつとか、オープンタイプとかややこしい。しかも値段もピンきりで...。しかし、基本的に金はあまりかけたくないし、真冬にキャンプするわけでもないからとにかく寝れればいい!

で、探しまくったらあるホームセンターでディスカウント品を見つける。値段






2500円


バカ安!即買い!

BUNDOKというメーカー(あるいは商品名)らしいが、ちっとも聞いたことがない。大丈夫か?



なんとかなるだろー
(↑B型のお気楽な性格)

これだけで寝ることに関しては問題ないとは思ったが、ネットや雑誌のキャンプ必需品リストを見るとこれだけは用意しなければならないものが一つ。それは





マット

テントの中でシュラフで寝るだけでは、やはり温度対策が不完全らしい。多少の疑問はあったが、シュラフの下は固いよりはやわらかいほうがいいだろう。探してみたらなんと100円ショップにもあった。しかし、あまりにもペロンペロン!こらぁーダメだ!

かといって頑丈なヤツだと原チャに付かない!どうしたもんか?ホームセンターを徘徊して3件目、コメリで見つけました!





900円!

6枚折りで折りたたむと長さが50cmくらいまで縮まるので、原チャに積むことができる!

これでキャンプ衣食住の最低限の”
”の部分の準備は完了した!次は””だ!



キャンプといったらやっぱ






メシ!

これが楽しみ。最低限のアウトドアメシを楽しむための最小限の料理グッズを買いに行こう!どこに?









100円ショップしかない!

近所のダイソーにGo!そこには、あるわ!あるわ!必ず使うやつ!使わないかもしれないやつ!よくわからないが買っておこう的なやつ!






では大人買いしましょう!



鍋、フォーク、ナイフ、ハサミ、チャッカマン、紙皿、紙コップ、スポンジ、割り箸、栓抜き...etc

いろいろ買っても1000円ちょっと!バカ安!これだけ買えばなんか食えそうだ。しかし料理するには火が必要だ!火は...


実はいままで全然使わなかった、アウトドア用のガスバーナーがあるのだぁ!



かれこれ10年以上前、神奈川に住んでいたときに使ってたガスバーナー。その後全然使わず、ダンボールにしまいっぱなしにしていたものだ。
昨年、秋田に単身赴任するときに偶然見つけてその時ついでに持ってきておいたものだ。
でも10年以上も前の代物だ。ガスも!






果たして火はつくのか?






爆発したりして?

一抹の不安はあるが、とりあえず着火してみる。(←爆発することを全然恐れていない!)







カチッ、カチッ






バァーーーー!

勢いよく火は着いた!使えるじゃん!これさえあれば湯が沸かせる。ということは、カップヌードル食える。ボンカレー食える。ごはんですよが食える。
これでメシには不自由しないであろー(希望的予測)

でもやっぱりキャンプだからなぁー。ガスバーナーでは味気ないなぁ...。
そんなとき、群馬県のスーパーマーケットの精肉コーナーでいいものを見つける!






ミニ七輪

なんと
手のひらサイズ。








これだぁー!

やっぱ七輪を使わないとキャンプって感じしないよなぁー!

即買い!1500円



100円ショップで買いたかったが(売ってるか!)しょうがない!でもこれで、何か楽しめそうだ!




なんかそろった感じがする。



宿泊して食うというキャンプの最低限のアイテムがそろった感じがする。
さらに100円ショップに行って荷物を原チャにくくりつけるゴムバンドを買ってくる。

足元にテント、マットを縛るゴムバンドと、ネット状のバンドを購入。このネット状のバンドが、原チャの足元の風よけにぴったりフィットするのだ。



これはいい!ちょっとした小物が固定できる。ミニ七輪が固定できるかも。

準備はOKだ!あとは実行するしかない。キャンプはどこにするか?山か?それとも海か?広大な秋田にはキャンプするところは腐るほどある。しかし、単身赴任生活中ゆえ








金はかけたくない!

ということで当然キャンプ場は使わない。つまり








野宿!

これこそ男のロマン。野宿をクリアしないと、今後のキャンプ人生は乗り越えることができないのだぁー。
しかし今年2010の夏は厳しい夏となる。熱中症でバタバタと老人が死亡。その影響か?わからないが








熊が里に頻繁に降りてくる!

ここ、秋田市でもノースアジア大学のすぐ近くで熊が目撃される。こんな時期だ。








山は辞めよう!

ということでキャンプ地を海岸にした。秋田の海岸と言ったらやっぱり







男鹿半島!

男鹿半島で無料でキャンプと言ったら...

日本の渚・百選にも登録されている






鵜の崎海岸

男鹿に行ったときはいつも水族館行ったり、なまはげ伝承館行ったりでいつもこの鵜ノ崎海岸を横目に見ながらスルーしていた。海水浴しながらテントが沢山張られている。キャンプ場でもなく、普通の遠浅の海岸。でもトイレはあるしシャワーはあるし!

決めた!

原チャキャンプは鵜ノ崎海岸とする!

決行は...気が向いたら行く!




ゲリラ豪雨と殺人的暑さの2010年夏。昼間には外にでるにも勇気がいる。北国秋田も恐ろしいほど暑い!
八月下旬でもモーレツに暑い!多分、海にまだ入れる。

いつキャンプを決行しようか?を探っていた八月は過ぎていく。


9月4日(土) 前日飲み会で二日酔いの朝

暑い!雲は少ない。今日も暑くなるだろう。二日酔いの朝、多少のためらいはあったがもう9月。今を逃すと






もう時間がない!






今日しかない!








行こう!原チャリキャンプへ!

思い立ったAM10時、スポーツバックに着替え、キャンプ用品などを詰め込む。ザックにも洗面用具、ライトなどを詰め込む。原チャを満タンにし、下準備OK!。

では原チャに必要物資を装備していこう。一番でかいマットと、テントをまずは原チャのステップのところに横たえて重ねる。それを100均で購入したゴムバンドで強力にくくりつける。横がちょっとはみ出るけど、まあ大丈夫だろう。そしてさらにミニ七輪をゴムバンドのネットの中に取り付ける。足元が多少窮屈になってきたが、運転には問題ない。(←アブねーと思うけど...)

今日は絶対強烈な暑さだ。夜はタオルケットだけでも問題ないだろう。なので、シュラフは今日は持って行かないこととする。原チャにとっては搭載が減って非常にラッキー。(でも、折角買ったのに...)


シートの中はいつもカッパが入っているのだが、今日は雨は多分降らない。なのでカッパをおろしてその中に空いた空間にガスバーナーなどを入れる。

後ろのちっちゃいキャリアにはスポーツバッグを100均ゴムでくくりつける。これだと途中で落ちそうなので、肩掛け用のベルトを腰にくくりつけて落下防止。

あと食料とか酒、水、炭などは鵜ノ崎海岸の近くで購入すればいいや!おぉ、準備OK!行こう!鵜ノ崎海岸へ!








原チャリキャンプをやってみせる!

11:45分、実家の土崎を出発。天気は全然晴れ!ランニングシャツと短パン、ゾウリで全然OK!しかし、この格好が
後で不幸をもたらすことに。原チャは右手に日本海を見ながら海岸線を男鹿へと進む。

12:20分 男鹿半島入り口にあるなまはげのモニュメントに到着。

ここまで順調。いよいよ男鹿半島へと突入する!



なまはげのモニュメントを超えて本格的な男鹿半島に突入すると、左手には日本海のナイスビューが広がってくる。



完璧な天気だ!こんなにいい天気だと、ついスピードを出したくなるが、いかにも









秋田県警が潜んでいる

感じがしたので、ここは45km/hrでしんなり走る(←原チャなら違反だろう!)。
AM11時過ぎには男鹿市内に到着し、男鹿唯一?のスーパーマーケット”
いとく”で昼飯の食材を購入!ついでにノンアルコールビールも3本購入!すでに一人パーティモード。

その後再び原チャを走らせ、AM11:30

土崎の家を出発して1時間半、ついに



日本の渚百選








鵜の崎海岸に到着!



ほぼ予定どおり、原チャリは無事鵜の崎海岸到着した!



季節が9月になったこともあるが、駐車場には車4台くらいしかいない。





絶好の海水浴日和だというのに!

ある意味すいていてラッキーだ!ここで、いよいよ原チャリでのキャンプ生活が始める。とりあえずテントでも張るか!と、その前に...




駐車場の隅にいるおばちゃんに”
1つ頂戴!”と購入!





当然









ババヘラアイス

しかもバラ盛り



今日は本当に暑い!作ってもらったババヘラがどんどん溶けていく。たれない様にしてなんとか完食!落ち着いたところで






テントを張ろう!

さっそく原チャを手押ししながら、テントを張る場所を探す。人がほとんどいないので場所は選び放題。数分徘徊した後、水道が近くにあり、屋根つきのベンチがある付近の芝の上に決定!原チャからテントを取り外して、中のパーツを確認。よし!組み立てよう!








組み立てマニュアルを見ながら、人生初のテント組み立てがスタート!取り出したのは金属の棒。これをつなげていくと3メートルくらいの長い棒に変身。
こらー面白い!



この4本の棒をテントの床の4隅に取り付けで中央部を交差させて立たせる。



この棒にテントの内壁を順に接続していく。



おー!いよいよテントっぽくなっきた。







そして最後に覆いを取り付けると










じゃーん!



できたぁー!





46歳の親父は寝泊りする
秘密基地完成

多少トラブルと思ったが、普通に組み立てることができた!中に入って寝る!いいねぇー!海沿いだから蚊がいないので開けっ放しでも全然OK!



外に見えるのは人のいない鵜の崎海岸だけ!!今日は、この海を一人占めできそうだ!





(続く)



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