Episode Final 2009年3月22日 東京マラソン2009開催!
赤い彗星はいよいよフルマラソンに挑戦する!
2008年3月21日 東京マラソン2009前日受付の日!
いよいよ明日はフルマラソンに挑戦する日!
イザ、前日受付会場のビックサイトに行こう!

高崎駅に15時発の高崎線で上野を目指す。新幹線で行きたいところだが貧乏なので
在来線で行くしかないのだぁー!
長いすの端っこに座ってボケーっと外の車窓を見る。倉賀野駅、新町駅と駅を通過するごとに人が少しずつ増えてくる。同じ車両に乗車した人は座席に座ってから必ずと言っていいほど
ふなきさんがひざの上に大切そうに抱えているシャアのメットをじーっと見ていた。
”このおっさん、何か変なの持っている!”
という言葉が、顔の表情から読み取れる。目の前の席にガキが座る。ガキは大人と違い、明らかにシャアのメットを見つめ続けるロックオン状態が数分間も続いていた。気にすると疲れるので、目を閉じて寝た降りをした。ウトウトしているうちに列車は鴻巣、北本まできていた。結構乗客が増えてきていた。立っている乗客もいたが、しかし
ふなきさんの横が空いているにもかかわらず
だれも座らないじゃないかぁー!
変な物持っている親父の横に座りたくないというのが、
見え見えじゃねーかぁ!
さびしい...。そらそーだろな。メットは多少シンナー臭いし...。結局、ふなきさんの横には誰も座らないまま終着駅の上野駅に16:45に着いた。上野に着いて今度は新たなる敵と戦わなければならない。
雑踏である

右から左へとアステロイドベルトの隕石の如く通過している人ゴミの中を、ヘルメットのツノが折れないように慎重に進まなければならない。階段も改札もエスカレータも前方の人から約1mの間隔を空けて進んだ。それでも突然突っ込んでくるにーちゃんがいて、ヘルメットのツノは風前のともし火であった。山手線もできるだけ人がいない最前の車両を使用した。ここでもやっぱり、変なもの持っている親父的な視線を感じる。
しかし、こんなことを気にしていたら東京では生きていけないのだぁー(大学の時に経験済み)。
無事に新橋についてゆりかもめに乗車。座席が空いていたので座った。ゆりかもめは動き出した。ここで社内アナウンス
”皆さんの周りの車内に不審物がございましたら、駅係員に...”
そのアナウンスを聞いた目の前のおっさんが、いきなりふなきさんの抱えているメットに視線がロックオンした。明らかに
不審物を見ている眼差し
あー、つらい。ビックサイトまでこの視線と戦いながら乗車した。そしてなんとかビックサイトにたどりついた。

ビックサイトからは前日受付を既に終了して、東京マラソン2009のビニール袋を片手にしたランナーがふなきさんとすれ違った。すれ違うときにやはり
”あ、こいつ何か変なの持ってる”的な視線をやはり感じる。しかしここではもう一つ、”あ、こいつ何か変なの持ってる”的な視線ではなく
全身なめられるような異様な視線を感じる人ともすれ違った。これは絶対おかしい。なんかおかしい。異様な視線である。
ビックサイトの中に入ったらその異様な視線の人たちは更に増えた。東京マラソン2009の前日受付はビックサイト西ホール。
その異様な視線の人たちは明らかに東ホールからやってくる。なんと東ホールでは別のイベントが開催されていた。看板を見てびっくりした!
東京国際アニメフェアじゃねーかぁ!

なんとアニメファンが、ふなきさんの抱えているシャアのメットに異様な興味を抱いていたのだぁー!そのうち”売って下さい!”なんて言われるんじゃねーか?と一抹の不安を抱えつつ、前日受付会場の西ホールへ突入した。
中ではランナー専用の受付ゲートと一般の方も入場できるゲートが分かれていて、そちらではマラソンフェアが開催されていた。

とりあえず選手専用ゲートを引換証を提示して通過し、自分のNO.が記載されている受付ブースに行く。引換証と本人確認のための証書として健康保険証を提示した。
担当者が本人確認をしている間、後ろにいたおじさんがメットを見て
”これは何ですか?”
と聞いてきた。
”これヘルメットなんですよー。こーやって頭にかぶると...”
本日始めてメットを被ってみた。それを見た周囲の受付のみなさんから
”おー!”という声と拍手も頂いた。
ヘルメットで感動しないでくれー!

(↑受付のおじさんに撮ってもらいました。ありがとうございます。)
なんかプチ恥ずかしかった。本人確認が終わって、ゼッケン、RCチップ、荷物袋、資料一式、記念Tシャツを受け取った。ゼッケンは
E29434
Eブロックからのスタートだぁ。荷物は29番トレーラーを使用。もう逃げることはできない!東京マラソン2009への腹は決まった。
受付会場を通過するとマラソンフェアが開催されていて、各ブースでいろんな出し物をやっていた。在来線でくるくらいだから、お金を最低限しかもっていないふなきさんは、こんなところでランニング用グッズを買うこともなく、メットのツノが人にぶつからないように慎重に歩きながら会場を進んだ。
途中、自分の自己申告時間とともに写真を撮ってもらうブースがあったので記念に一枚撮ってもらった。自己申告は
4時間51分!

普通に走ればこれくらいではないだろうか?
仮装の負荷がなければ!
在来線での長い乗車と、都会の雑踏を気にしながら歩いたことでかなり疲れてきた。19:30、ホテルに到着。ホテルはどこを予約したか?新宿?
まさか。そんな高いところのホテルを予約しません。ふなきさんが選んだホテルは京王新線 幡ヶ谷駅のサクラホテル。安いのはもちろん
だが、新宿まで5分で行ける利便性があるのでこの地とした。何故この地を選んだのか?この駅はふなきさんが大学の時に使っていた駅そのものだから幡ヶ谷の地理には詳しいのだ。(当時とはだいぶ変わったが...)当然、当時アパートの隣に住んでいたThe HighLows(今はザ・クロマニョンズでしたっけ?)の甲本浩人さんも使っていた駅だ。
電車が止まったらバスでも行ける!下手すりゃ歩いても行けるのだぁ!チェックインをして外でメシを食う。
部屋に戻ってきてバックから明日の着替えをしっかり確認する。

ゼッケンの裏に緊急連絡先をしっかり記入する。荷物袋に自分のゼッケンが記載されたシールを貼る。RCチップを確認する!
OK!準備OK!
やることやったふなきさんは、エンタの神様を見ながらコンビニで買ってきた酒と焼酎をガバガバのみ始める。途中、足りなくなったので上の階からまた買ってくる。前日にこんなに飲んでいいのか?

大会には普段どおりで望みたいので、これでいいんです!(きっぱり)
PM10:00 とっとと就寝!
2008年3月22日 東京マラソン2009の日!
AM 5:00 目が覚める。いよいよ決戦の日が来た!
赤い彗星が東京に現れる日!
ベットから起きてカーテンを開ける。目の前を歩いている女性と目が合う!
ギャー!
あわててカーテンを閉める。2Fだったから外の風景見てもしゃーねーな!と思っていたので昨日からカーテンを開けていなかった。カーテンの外は
アパートじゃねーかぁ!

やられた!大都会の魔の手にひっかかってしまった。女性に裸の上半身をモロに見られた...。
赤い彗星、東京マラソン2009朝一番に凹む...。
では朝風呂に入ろう。ユニットバスに湯を入れて風呂につかり身を清める。風呂から上がり着替えスタート。赤のロングパンツ、赤のインナーシャツ、赤のスカート、ロングブーツもどきの白の生地、そしてマント!
ほぼ赤い彗星の80%がこの時点で完成。
胸にゼッケンをつける!ついでにRCチップもつける。普通なら靴ヒモに取り付けるのであるが、東京マラソンの場合はプラスチックの結束帯で結びつける工夫がされている。この姿で朝飯を食いにいくと無茶苦茶恥ずかしいので、上下のウィンドブレーカーを履いてシャアコスプレを隠す。
5時50分
1Fの喫茶店に行くと8人くらいの人がすでに朝食を取っていた。旅行に来た夫婦2名、外国人2名、そして東京マラソン2009に参加する人4名が既にメシを食ってました。赤い彗星同様、このホテル使うランナーがいるんだ!
朝メシはパン、サラダ、オレンジジュースのバイキング。バイキングではあるが非常に寂しい...。
とりあえず炭水化物を取らないといけないので、クロワッサンを4個くらい食いまくる。テレビを見ると天候は曇り。午後からは雨がちらつくと言う予報。
雨か。しかし、シャアのコスプレは
雨に強い!
雨を回避するメット、目を雨から守るアイマスク、そして体温を保護するマント!雨が降っても問題ないのだ!
部屋に戻って歯を磨き、トイレも済ませて、身支度してメットもってチェックアウト。いよいよ新宿を目指す!

6時40分
ホテルの外にでる。新宿方面からは早くもヘリコプターのバラバラ音が聞こえてくる。すぐに京王新線幡ヶ谷駅の電車に乗り込む。乗車率20%。その中にはいかにも東京マラソン2009に参加するランナーがちらほらと見受けられた。
新宿駅に到着し、地下道を通って新宿西口東京都庁に向かって歩く。改札出口では普段着の歩行者が大半を占めていたが、都庁に近ずくにしたがって右から、左からエイリアンの如くランナーがでてくる。都庁への地下道に入ったときには全ての歩行者がランナーとなっていた。
6時55分 入場ゲート到着。早い!幡ヶ谷駅をでて10分で東京マラソン2009入場ゲートに到着した。

入場開始は7:00。ゲートの向こうでは報道陣が沢山陣取って、こっち側を撮影している。人があふれてきた。
手に持ったメットのツノが群集に当たらないように気を配る。
入場口のボランティアスタッフのアナウンスが聞こえてきた。
”入場の際にはゼッケンの確認を行いまーす。手荷物を荷物袋に入れてくださーい。それ以外の手荷物は中を確認させていただきまーす!”
ゲ!昨日受付の時にもらったビニールの荷物袋に全部いれないとだめか!人ごみの中、脇にメットを抱えてこの作業をするのは辛い。しょうがないのでメットをかぶって両手を使えるようにした。
ここで初めてメットをかぶった変なランナーがいることを周囲の人は気が着いたはずだ。バックパックから荷物袋を取り出しバックパックと身に着けていたポーチを荷物袋の中に詰め込む。
7時00分 入場開始。開始とともに人がなだれ込む。比較的群集の前方にいたので約3分くらいでゲート入り口まで進むことができた。ジャージをめくってゼッケン見せて会場に侵入成功!ぎゅうぎゅうの状態から開放され、ゆったりと歩くことができた。

とりあえず会場内の荷物輸送用トレーラーの位置を確認しておこう!
新宿中央公園付近のミールステーションから比較的近いところに、赤い彗星の荷物をあずけるトレーラーNO.29を発見した。これで安心。あとは着替えるだけ。その前に会場内のミールステーションのエリアをウロウロ歩く。頭がアフロヘアのランナーがインタビュー受けている。
あー、やっぱこれくらいの仮装が妥当なのかなぁ...。
これから会場内で
全身シャアになろうとしているバカ親父が
多少こみ上げてくる恥ずかしさとプチバトルしていた。

会場の周辺という周辺でランナ−が着替え始めた。やばい!このままでは着替えスペースがまったくなくなってしまう!
とりあえずミールステーションの入り口横の歩道のところを陣取った。ウォーミングアップしてしまおう!コスプレしちゃうと赤いスカート部分がタイトになるので、身体を動かす自由度がなくなるのだ。
歩道で入念にストレッチする。ストレッチしながら”この群集じゃランニングでアップするの無理だなぁ...”と思った。ストレッチだけで本番を向かえ、最初の2〜3kmをウォームアップがてらのランニングにすることここで決定した。
ストレッチは終わった!ではウィンドブレーカーを脱ごう。多少の恥じらいもあったが、ここはもうやるしかない!
赤い彗星、都庁に立つ瞬間は来た!
下のウィンドブレーカを脱いだ。赤のロングパンツと白のロングブーツが現れる!
上のウィンドブレーカを脱いだ。赤のインナーシャツと黒のマントが現れる!
この時点で周囲の着替えるランナーの視線は赤い彗星に注がれた。しかし、赤い彗星は完全に無視してもくもくと着替えを進めた。
”あ!シャアだ!”
すぐ横のトレーラーから顔をのぞかせるボランティアのニーちゃんが赤い彗星を発見した。その声を聞いて仲間のボランティアのニーちゃんが更に3人こっちをのぞいた。
”うぉ!スゲ!”
赤い彗星はサービスとしてメットをかぶって見せた。
”うぉーーーーー!ホッホッホ(笑い)!スゲーーーー!”
ボランティアスタッフ大うけ!この時点で確信した。
行けると思います!
更に着替えは続く!赤のスカートをタイトに太ももまで伸ばす。ベルトの位置を調整。白の綿手袋装着。白のロング手袋生地を装着。そしてメット装着!アイマスクはまだ装着しない。アイマスク以外の装着完了!
赤い彗星!大地に立つ!
赤い彗星はゆっくりと荷物袋をあずけにトレーラーNO.29へと歩く。ここまできたら吹っ切れる。すれ違う人の視線もなんのその!
そこにはアフロをかぶったランナーとは明らかに違う次元のランナーがそこにいた。これこそまさに
ニュータイプ!
トレーラーNO.29が見えてきた。ゆっくりと近ずく!
赤い彗星「よー!これ(荷物)頼むぜ!」
ボランティア「えー!スゲー!全部作ったんですか?」
赤い彗星「おう!」
トレーラーNO.29のボランティアスタッフは、赤い彗星の登場にテンションがあがった!
赤い彗星「ごめん!ちょっと記念に写真とるべ!」
ということで記念写真を撮る!

きさくに応じてくれたトレーラーNO.29のボランティアスタッフの皆さんありがとう!スタートまでまだ1時間半くらいもあるのでトイレに行っておこうと思った。トレーラーNO.29からミールステーション内のトイレに向かった。途中、
”シャア大佐!”
男性ランナー2名が声をかけてきた。
男性ランナー「すごいですねー。自分で作ったんですか?写メ撮らせてください!」
写メの獲物にはもってこいのランナーになってしまった...。2〜3枚程度撮られた。
写メを撮られて気がついた。やっぱアイマスクつけなければならんだろう!写メをとる人はふなきさんではなく、赤い彗星と写メを撮りたいのだ。
完全に赤い彗星になりきらなければ!
メットをはずし、アイマスクをかぶった。目の前の視野が白いガーゼによって約1/5程度落ちた。アイマスクをしたので周囲とアイコンタクトができなくなった。不思議なことにシャアのコスプレになった恥じらいがこの時点でなくなった。
アイマスクをすることにより、完全に内にこもることができ、奇妙な自信がわき始めてきた。ということで、妙な自信と共に堂々とミールステーションに歩いていく。ミールステーションはランナーでごった返していた。ごった返すランナーは、すれ違う際に必ず赤い彗星をジロジロ見ていたが、赤い彗星はアイマスクをしたので目線が全然気にならなくなっていた。
とりあえずトイレに行こう!
仮設トイレは何人待ちだろう?20人以上はいるわなぁ...。とりあえず、最後尾に仁王立ちして自分の番を待った。待っている間にも
”あのぉーすいません。写メ撮っていいですか?”
とリクエストしてくるランナーが数名。トイレ待ちの暇な時間なので
”いいっスよ!”
と快諾。写メを撮ってくれたランナーは
”ありがとうございます!がんばってください!”
と言ってくれました。ありがたい。うれしいです!いままでいろんな大会にでましたが、ここまでたくさんの人が言ってくれたのは初めてです。外人さんも来て一緒に写メとりました。
国際的になってしまったじゃねーかぁ!
”Good Luck!”と撮ってくれた外人さんに言いました。外人さんは喜んでその場を去りました。
トイレ待ちし始めてかなりの時間がたった。自分の番まであと7人くらいだろうか?そんなときに一人の男性がカメラマンと供に赤い彗星に近ずいてきた。
「あのー内外タイムスと申します。2、3お聞きしてもよろしいでしょうか?」
内外タイムスの記者さんだった。
「あ、いいですよー!」
「このコスチュームは自分で作ったんですか?」
「はい!約半年かけて作りました。」
「半年ですかぁ...」
内外タイムスの記者さんはメモ帳に小さい文字で文字を書き始めた。
「この格好で走ったことはありますか?」
「はい、群馬で行われた安政遠足 侍マラソンという大会で走りました。」
「侍マラソンですか...ところで何分くらい待っているんですか?」
「20〜30分くらいですかねー?」
(中略)
「ゴールタイムは何分くらいですか?」
「地球の重力になれてませんが、だいたい4時間台で走れれば!と思ってます。」
「そーですか。では写真を一枚いいですか?(パシャ!一枚目完了)

(内外タイムズ殿 提供)
では、トイレをバックにもう一枚!(パシャ!)ありがとうございました。」

(内外タイムズ殿 提供)
大会終了後、内外タイムスのサイトにはこのやり取りが記事となってアップされていた。内容はこれ
(以下、内外タイムスのサイトからコピー)
仮設トイレ600基で立ち小便完封!!
スタート地点の都庁前には仮設トイレ600基を設営。人気アニメ「機動戦士ガンダム」のシャア・アズナブルに扮した仮装ランナー(45歳会社員=群馬)は、早めの時間帯から新宿中央公園内のトイレを30分待ちしてすっきり。無事、スタートした。
07年2月の第1回大会では悪天候と冷え込みにより、スタート前に同公園仮設トイレ前に長蛇の列ができ、タイムリミットを迎えて立ち小便を強行するランナーが相次いだ。曇天だったため今年も危ないのでは…と行列中のランナーに取材をしていると、待ち時間を逆算して並んでいるというシャア氏が「この衣装は脱ぎにくいのでレース途中ではトイレに行けない。地球のトイレは待ち時間が長いけど、軍人だから大丈夫」とユーモアたっぷりに答えてくれた。
一時は各個室前に30人待ちの列ができたが、スタート前に公園内トイレの行列はなくなり、見事立ち小便は封じられた。
URLはこちら(恐らくそのうちリンク先がなくなると思いますが)
ありがとうございました!内外タイムスさん!後日、撮っていただいた写真の画像ファイルも頂きました。
内外タイムスに栄光あれ!
ようやくトイレの番が来た。トイレの中に入った。アイマスクしているから、おしっこがちゃんと便器に入っているか確認できず...。
音から判断し、便器には入っていたと推定!8時15分くらいなので、そろそろスタート地点に移動することにした。
スタート地点に向う途中でも
「あのぉー、写メ撮ってもいいですかぁ?」
近寄ってくるランナーの皆さんがいっぱいいました。いっぱい写メを撮られました。でも、断る理由が全然ないので”いいですよー!”と快諾。

写メを撮ったランナーの皆さん満足していただけましたでしょうか?
赤い彗星もデジカメをバックルの中に忍ばせていましたが、手袋をしているので取り出すのが極めて面倒でした。しかも目の前はあまり見えないし...。いろいろ写メを撮っていただきましたが、ブログ”山田ヴィヴォビッチな生活”の管理人さんに撮ってもらった写メはなかなかかっこいいので気に入っています。
それがこれ!

なんか、かっこいい...。(マスクの下の顔はちっともかっこよくない...)
スタートブロックはEブロック。人ごみの流れに身をまかせて移動を開始。ブロックに向かうランナーの数がだんだん増えてくる。やがてFブロックを横切るときには、ほぼ牛歩状態になった。道の幅が狭い!完全にキャパオーバー。そんなときに人の流れとは逆に、後方のブロックに逆流する数人が目の前に現れた。
あ、松村だ!
有名人を初めて見た。そして松村は群衆の中に消えていった。写メ撮れなかった...
”Eブロックの入場口はこちらでーす!”
ボランティアのスタッフの声が聞こえてきた。牛歩状態からようやく解放される!Eブロックの中に入ったら広さに余裕ができた。スペースができたので、ストレッチすることもできた。でかいモニターもあって、スタート地点の様子が見えた。モニターに映し出される先頭はピリピリしている。こちらEブロックは写メとったりゲタゲタ笑ったりそれなりにのほほんとしていた。

だんだん時間が近ずいてきた。そろそろEブロックの先のほうにスタンバイすることにした。そんなにギュウギュウの状態ではなくスタンバイすることができた。

スピーカーからはテンションの高いアナウンサーの声がガンガンに聞こえてきた。ゲストランナーの紹介、スポンサーの紹介を聞いているうちにだんだん緊張感が高まってきた。石原知事の挨拶も始まった。
いよいよスタートが近ずいてきた!
AM9:00 車いすの部がスタートした。スタートはスピーカーからの音声で確認することができた。湧き上がる歓声!次はいよいよ一般の部だ!となりにいる時間があったので隣のにーちゃんと会話した。
隣のにーちゃん「(仮装)すごいですねー。自分、去年も走ったんスけど仮装の人たちは沿道からの声援が凄かったスよ!」
赤い彗星はこの言葉の意味をこの時点で全然知らなかった。
スタート1分前
スタート30秒前
10、9、8、
カウントダウンスタート!
5、4、3、2、1
バーン!
9時10分 スタートを告げるピストル音が聞こえた。湧き上がる歓声!拍手をするランナーたち!

戦いのゴングは鳴った!いよいよ3万5千人のランナーは一斉に動き始める!
号砲はなった!しかし、赤い彗星のいるEブロックはちっとも動かない。
そらそーだ。3万5千人だもんな。多少のスタートディレイは覚悟していた。それでも約5分くらいだろうか?ゆっくりゆっくりと歩き始めた。縁道からはカメラがたくさんランナーを撮影している。
ジャンクスポーツの撮影らしき集団もいる。浜ちゃんが何かひっきりなしに喋っているのが見えた。
歩き始めてスタート地点の部分にまできたときには多少の小走り的なスピードになる。メインスタンドでは男性合唱団が何かを歌っていた。
石原都知事が手を振っていた。
テンションあがった!
いよいよスタートラインを通過して新宿の一般道へと進入を開始する。

縁道は2重3重の人がデジカメ、携帯で写メを撮ろうとしているのが見える。

ウォームアップのテストランもしなかったので、ここはゆっくりとマイペースをキープすることに努める。というよりは、ランナーの流れにそのまま流されて走っている感じ。そんなにベラボーに早いペースではなかったので、そのまま流れにのっていくことにした。
縁道からの反応が気になった。さて、赤い彗星を縁道はどう見ているのか?縁道の声がチョロチョロと聞こえてくる。
”あ、あれ...ガンダムの...”
”シ、シャアだ...”
”シャア走っている!ギャハッハ!”
以外と認知されているようだ。つかみはOK!いよいよ歌舞伎町を通過。

しかし通りが広い。どこ走っていいのか?良く分からない。
右?左?真ん中?とりあえず進行方向から右側の縁道に近いところで走ることにした。
他の仮装ランナーを探して見た。忍者がいました。2人くらい並んで走っていたような。しかし、同じ仮装ランナーに声をかける余裕もなく、黙々とマイペースを守った。新宿から四谷にかけて、走ってて解かったが(←いかにコースの勉強不足かがわかる!)
ゆるい下りなのだぁ!
自然とペースが上がっていたのがわかった。
こらぁー後半もたん!
と思い、自然とエンジンブレーキをかけた。縁道では応援団やらチアガールが賑やかに応援していたのがわかったが、ゆっくり見る余裕などちっとも無かった。四谷の手前だろうか?進行方向の右側でライブをやっていたような。
そのボーカルがマイクを使ってデッカイ声で
”シャアー!赤い彗星!がんばれー!”
と思いっきり叫ぶ!
マイク使って叫ぶなぁー!
プチ、恥ずかしい...
かなりゆっくりのペースで走ったので追い抜かれる比率のほうが多少多かったが、その中に追い抜きざま、写メをバシっと撮るランナーがいることいること!
抜いていくランナー「あ、写メ撮っていいっすかぁ?」
赤い彗星「いいっすよー!」
四谷まではこの繰り返し。ランナーも走りながら写メ撮っているので、2回3回とシャッターを切る。中にはわざわざ止まってから撮る人も...。いい記念になったでしょうか?
新宿から四谷まで順調に思えたが、赤い彗星はひとつの問題と戦っていた...。
マントがズレてくる!
アイマスクをしているので視界が悪い中で、いつのまにかマントが回転しているのだ。つまり、胸部のジオンの黄色い紋章が後ろ側にずれてしまうのだ!いつの間にか、なで肩になってしまったのかどうかは不明だが、赤い彗星たるものジオンの紋章を背中に背負って走るわけにはいかない。
しょうがないので、ずれそうになるマントをいちいち修正しながら走った。2分くらい走ってはマントのずれを元に戻す。
だめだ!走りに集中できん!
これはなんとかせねば!
四谷付近、赤い彗星は左縁道に近いところで人を物色していた。丁度いいところにボランティアのにーちゃんがいたので、走るのやめてそのボランティアに近ずいていった。
赤い彗星「ごーめん!胸のゼッケンの下の安全ピンを1個取ってくんねーか?」
ボランティアのにーちゃん「ここでいいですか?(左下の安全ピンを取ってくれた)」
赤い彗星「それでこのマントの端っこのところと下の赤のインナーシャツをくっつけてくんねーか?マントがずれてしまうんだ!」
ボランティアのにーちゃん「ちょっと待ってください...この辺ですかぁ...これでいいですか?」
赤い彗星「OK!ありがとう!助かった!」
ボランティア「がんばってください!」
ボランティアのにーちゃんは、インナーシャツが汗でぐじゃぐじゃにもかかわらず不満一つ言わないで安全ピンでマントを固定してくれた。おかげでマントのずれはなくなり、これ以降赤い彗星は走ることに集中することができた。
ありがとう!四谷のボランティアのにーちゃん!
四谷を通過して大きく右折して品川を目指す!ここで反対側車線は品川折り返し地点で折り返したランナーが走る、対面交通状態となる。既にトップランナーの集団がすっごいスピードで通過する。
速い!無茶苦茶速い!人間じゃない!
一方その反対側では、人間とは思えない格好のアホ親父がマイペースで走っていた。右手に東京タワーが見えてくる。
おー!すげー!ここはやっぱり東京だ!
記念に写真とってもらいべ!
赤い彗星はベルトに付けた白いポーチからデジタルカメラを取り出し、沿道にいたおばちゃん3名の固まりに話しかけた。
赤い彗星「す、すいません!これで写真撮ってもらえますか?あれ(東京タワー)をバックに!」
おばちゃん「あら、いいわよ!どーやってやるの?」
赤い彗星「ここ押せばいいですよ!」
おばちゃん「はい!じゃ...(パチッ)これでいいかしら?」

赤い彗星「(アイマスクしているのでよく見えないが)OKです!ありがとうございました!」
おばちゃん「がんばってぇ!」
おばちゃんは気さくに対応してくれました。
ありがとう!東京のおばちゃん!
実は赤い彗星はこのようにして、記念写真を沿道の人に撮ってもらっていたのだぁ。
四谷のあたり(たぶん10km地点))

たぶん20km地点?

急な注文でしたが、沿道の人は誰一人断ることなく対応してくれました。ここで赤い彗星は東京マラソンは沿道の人も参加している大会であることを知る。
東京の皆さん、本当にありがとうございました!

東京タワーを後にして、20km地点を過ぎ、中間点を過ぎた。
いよいよ花の銀座に突入する!
しかし、赤い彗星には一抹の不安がよぎっていた...。
中間地点を通過したあたりから感じはじめた
足の疲れ!
普段なら25km以降に感じる足の疲労感が、すでにこの時点で感じられる!これは明らかに
仮装の負荷が原因!
やばい!足がへたってきた...まだ半分なのに...この先どうなるか?と危ぶむなかれ!(←この時必死に猪木先生の言葉を思い出して走る!)
不安にかられながらも銀座に突入!

普段なら乗用車、タクシー、バス、サラリーマン、買い物客がひしめいているこのビル街を、今日は3万5千人のランナーが怒涛の如く走っている!普段の銀座を知っている者にとっては非常に違和感のある光景である。

銀座だー!
吉幾三が銭っこ貯めて山を買おうとした場所だぁー(古!)。沿道には見物客がびっしり!声援が凄い!
シャアー!シャア大佐!

ひっきりなしに応援してくれる!うれしい。足が疲れ始めたのに何とかもっているのは、この声援のお陰だ。スタートからここ銀座までたくさんの声援をもらったが、ここでベスト3を挙げると、一番多かったのは
第一位 シャア!がんばれ! シャア大佐!がんばれ!
次に多かったのが
第二位 赤い彗星!がんばれ!
その次に多かったのが
第三位 3倍のスピードで走れぇー!
無理だぁー!
モビルスーツじゃないんだぁー!
結構マニアックな応援をする人がいますねー。”3倍のスピードで走れ!”の応援をする人は大抵親父世代の人たちでしたねー。でも、皆さん楽しそうなのでよかったです。ちなみに”おーかっこいい!”ともらす人も結構いますねー。
しかし、走っている本人はそれどころではない!どーやってこの足の疲れを低減しようか?ばっかり考えていた。余裕がなくなってきた。

これはやはり
栄養補給しかない!
ここまで給水はしてきたが、給食はまったくしていなかった。ここから沿道に目についたものは何でも食いまくる作戦を開始した!
バナナ、レーズン、氷砂糖、梅干し、アメ、チョコ...
効果はどうかよくわかないが、少なくとも気がまぎれる!そんなことしていたから
オシッコしたくなったぁー!
さぁー銀座でオシッコするべ!赤い彗星は0.7倍のスピードで走りながら、トイレマークを必死に探した。探し始め5分、トイレマークを見つけた!早速、沿道のロープをくぐって簡易トイレを探した。が、
無い!簡易トイレ!
目の前の視界があまりクリアでないので、潔くボランティアのにーちゃんに聞いた。
赤い彗星「あのー!トイレどこ?」
ボランティアのにーちゃん「そこの階段下りるとあります!」
地下鉄の駅のトイレじゃないかぁー!
マラソンだから簡易トイレを想像していたが、地下鉄のトイレも使うんですね(←全然勉強不足!)。
足が疲れていたから、階段がすっごくキツイ!ヒーヒーいいながらなんとかトイレにたどり着く。トイレはランナーが長蛇の列を作っているわけでもなく、極めて普通であった。では早速便器の前に立つ。
隣で用を足していたサラリーマンのおっさんと目が合う。この時サラリーマンのおっさんのおしっこが数秒間止まったのは言うまでもない。
おしっこをした。思ったほど量は多くない。赤い彗星はこのとき、通常よりもかなりハイペースで水分が消費されていることを知る。丁度このあたりから、フルマラソンの厚い壁との戦いが始まった。用をたしてから地下鉄の階段をあがるが、
きつい...足がつりそうだ...
階段をあがって、なんとかレースに復帰しテクテク走り出す。目指すは
雷門
東京マラソン出場が決まって、出場した際はリタイヤしても雷門まではたどり着こう決めていた。あと、5kmくらいであろうか?しかし、目の前は長ーい1本道。雷門なんか見えはしない。次第に厳しくなる足の疲労と、雷門が全く見えない長い1本道に、赤い彗星は体力的にも精神的にもへこたれてきた。
それでも”シャアがんばれ!””赤い彗星がんばれ!”の声が聞こえてくる。ありがたい。声援が聞こえた時は、だれが声かけてくれたかはよくわからないが、素直にリアクションする。スタート直後は手を振ったが、やはり軍人たるものが手を振るのは違和感がある。赤い彗星は素直に
敬礼で答える!

沿道からの差し入れはうれしいもので、疲労回復のために食いまくる。この時点で補給をするランナーがだいぶ増えてきたので、品切れになっているステーションもあった。それでもまたちょっと走ると次の差し入れがある。差し入れを楽しみながら走ることができる。少しでも気がまぎれる。このあたり、一番うれしかった差し入れは
梅干し
赤い彗星が一番欲していたのは、専用ザクでもなく、ザビ家への復讐でもなく
梅干しである!
(ただし種の処理に困った)
そーこーしているうちに沿道の人の数がだんだん増えていき、遠くに門のようなものが真正面に見えてきた。
雷門だ!

東京マラソン出場の第一目標についに到着。雷門はすごい人。みなカメラを手に撮影をしている。
なんか東京だぁー!
赤い彗星も素直に写真をとってもらった。

雷門から180度反転し、今度は南下、一路銀座を再び目指す。
一つの目標をクリアしたあとの安堵感と、銀座までの長い距離を再び走らなければならないという絶望感に、赤い彗星の足の疲労は急激に増加した!
やべやべ!足がつるかも知れない...
...う−、つるつる
...うー!やべ!
つる...
つる...
つるぅ−!
あと1歩足を前にだすと、足がつりそうになった28km地点、
赤い彗星の足は止まった...
走れん!
他のランナーに邪魔にならないよう、脇によってガードレールによりかかった。とりあえず屈伸!屈伸!何回屈伸したろうか?何分間そこにとどまったであろうか?あまり記憶がないが、そのままそこにいても何も進まないので歩きだす。残り約14km。この状態でゴールできるのか?という不安でいっぱいである。
歩く!歩く!ひたすら歩く!
数分あるいたであろうか?また走れそうな気がしてくる。小走りに走る。走れた。足はつりそうだが、なんとか行けそうな気がする。ゆっくりとゆっくりと走り続ける。走っては歩いて、屈伸して、また少し走っては歩いて屈伸して。走っても1km以上を走り続けることはできない!でも、もうこの状態で乗り切るしかない!
沿道ではチアガールや、踊りをするおかーさんたちが見えたがもう見ている余裕は完全になし!ひーひーしながら応援の横を歩く。屈伸をしていると当然のことながら後続のランナーにどんどん抜かれる。しかし中には”がんばって!”と声をかけてくれるランナーがいる。ありがたい。自分の大変なのにあえて声をかけてくれる。この声を受けてまた歩く。ちびっと走る。
沿道からの差し入れは食い続けた。レーズン、氷砂糖、梅干し...。疲労が回復しているのかはどうかわからないが、気休めに食い続ける。そんな中、紙コップでスープをサービスしてくれる集団がいた。この人たちは全員女性、しかも全員
チャイナドレスのコスプレじゃねーかぁ!
類は友を呼ぶ!
この沿道のコスプレ女集団で足を止めた。
「(何か)飲ませてくれぇ〜〜...」
「ギャハハ!シャアだ!シャア!写真撮ろう!集まってぇー」

君らは一体なんなんだぁー?
けどこの大会で熱いスープを飲むのは初めてで、少し熱いけどなかなかおいしかったし、パワーをもらった気がする。
「ありがとうー!」
コスプレ集団にお礼をして、再び走り出す。コスプレ女集団にスープパワーをもらった赤い彗星は1歩1歩と銀座を目指す。
遠くにCOREDOが見えてきた。東京駅まで来た!

高島屋が見えた。日本橋まで来た!

この時点でだいぶ歩いている人が多くなってきた。他のランナーもかなり厳しい状態であることがこの時点で感じられる。
そして、いよいよ晴海のゴールを近くに感じ始める。
歩いては走って、歩いては走ってを繰り返しなんとか銀座4丁目交差点を右に曲がり西を目指す。ここで赤い彗星に新たな試練が訪れる!
風が強い!

コースを西よりにとってからいきなり風が強くなってきた。
メットが飛ばされる!
シャアのメットは、原画を忠実に再現しているので、あご紐がない構造になっている。しかも、襟首のところは末広がり構造となっているので、強風が吹くとその風をキャッチして飛ばされるポテンシャルが非常に高くなるのだ!つまり
シャアのメットは風に弱い!
(大リーグボール2号やな...)
メットとばされてツノが折れると最悪だし、ここは手で押さえながら走るしかない!頭を前に出して手で押さえながら走る情けない格好の赤い彗星の姿がそこにはあった。
ビルに囲まれた銀座とは明らかに風景が違う。高層ビルの間には隙間があり、空を広く感じる。沿道も多少広くはなったようだ。しかし、ここからアップダウンが始まり体力をさらに奪っていく。

35kmを過ぎて本当に体力の限界を感じているところに、強烈な風とアップダウン。だいぶ歩くランナーが増えてきた。赤い彗星は恥も外聞も捨てて歩いた。
歩き続けた...
走れなかった自分は情けなかったが...
歩くことになんのためらいもない。
アイマスクも汗でグチャグチャ。メットを手で支える負荷も重なって歩いている間にずれてくる。必死になって手でずれを直す。

距離の表示はいままでスタートからの距離を表示していたが、ここにきて
あと5km

の表示が見えてきた。いよいよゴールが近ずいてきた。”あと5km”と表示されたほうが多少元気がでた。雨が少し降ってきた。知らないうちにポンチョきているランナーが増えてきたではないかぁー!
しかし、赤い彗星の衣装は、雨よけのメット、雨よけのアイマスク、雨よけのマント つまり
シャアの衣装は水に強い!
(大リーグボール2号の弱点の逆)
雨を気にしながらも歩いては走って歩いては走ってを繰り返す。残り5kmを切って 歩く時間 > 走る時間 の関係に完全に陥る。沿道からは”シャアがんばれー!”と相変わらず温かい声援を頂いたが、あまり走る力は残っていない。ちょっとでも歩いてゴールを目指すしかない!

そんなとき、かすかにロッキーのテーマが前方から聞こえてくる。歩いているうちにロッキーのテーマの音量はどんどん大きくなってくる。ロッキーのテーマは反対側の沿道からでかいスピーカを通じて流されていて...いったい、だれだろう?大会関係者でもない、ボランティアでもない、普通の一般の人がどうやら曲を流しているようだ。
不思議なことに再び走り始める。
不思議なことにロッキーのテーマに後押しされた
後押しされて...
そのまま40km地点を通過

そのまま41km地点を通過

ボランティアのみんなが本当に大きな声で声援を送ってくれる。今まで群馬県のいろんな大会に参加してきたが、ここまで本気で応援してくれるボランティアのいる大会はなかった。東京マラソンのボランティアには本当に元気を頂きました。
ありがとうございました!
君たちがいなかったらここまで来れなかった!
そして42km地点。もうゴールまでの直線道路にさしかかった。

メインスタンドには観客がたくさんいました。一気に走り抜けたかったが、情けないことにここでもまた立ち止まり屈伸をする...。屈伸を何回かやって再び走り始める。
そしてゴールゲートが見えてきた!アナウンサーが”さぁーそしてガンダムの格好をした方がやってきました!”と言っているのがかすかに聞こえてきた。
ゴールゲートが見えてきた!
ゴールするランナーみんなが両手をあげてゴールをするのが見えた!
スタート前にいろんな人と写メを撮った
スタート地点まで行くのに、凄い混雑だった
石原都知事が手を振っていた
沿道から”シャアがんばれー!”と声援を受けた
マントがずれるのをボランティアのスタッフに直してもらった
沿道の人に東京タワーをバックに写メを撮ってもらった
銀座のトイレで隣のおっさんに変な顔された
雷門を久々に見た
風にメットが飛ばされそうになった
足がつりそうになった
足がつりそうになって歩いた
歩いては走って歩いては走ってを繰り返した
それでも
沿道の人の応援
ボランティアの応援
ロッキーのテーマで
おれはとうとうここまできた!
我がフルマラソンへの挑戦に一片の悔いは無し!

おれは45歳!
人生で初めて42.195km、フルマラソンを完走した!

5時間18分51秒であった。

自然と両手が上がる!泣くことはなかったが、満足である!周囲のランナーもみんな笑顔だ。
泣いている人もいる。立ち止まろうとしたが、次から次へとランナーがゴールしてくるので人の流れにのってそのまま歩いていくしかない。
途中でアナウンサーがなんか聞いてきた。何をしゃべったのか?わからない。とにかく
「沿道の声援には感謝したい」的なことを言ったと思う。とにかく足を止めたい!止めてRCチップを取らなければならない。ちょっとした隙間があったのでようやく立ち止まる。足が本当にガクガクしている。
わが足よ!疲れたろー!
自分で自分を褒めて上げたい!と言った有森祐子の言葉の意味がようやくわかった気がする。
ゆっくりと歩いている人はだんだん密となり渋滞となる。

歩きが完全に止まり、いつのまにか大渋滞状態。
渋滞の先のゲートで”おめでとうございます!”の声と共に、記念メダルを頂いた。

その後記念品、バナナを頂いて渋滞は解消された。メダルなんざーどうでもいい。順位なんざーどうでもいい。
フルを走りきったことで満足であった。もらうものを頂いて、そのままビッグサイトの横にある荷物受渡し場所へ。

第1回のトラブルがあったので、どうなるものか?と思ったが全然違和感なく即、自分の荷物をゲットすることができた。
荷物を持ってそのままビックサイトの中に入る。フロアーの中は着替えをするランナーがいっぱい。

その隅のところに座りこみ、まずはメットとマスクとマントをとって約3分間休む。

疲れた...本当に疲れた...
手袋とって、ベルトをとって、靴ぬいで、...一つ一つの動作をスローモーションのごとく行う。
ぐしょぐしょのシャアの衣装よ!
お疲れさん!
お前らのおかげで楽しめたよ!たぶん、普通の格好だったらこの満足感はなかったろう!素直にシャアの衣装には感謝したい。そして、その衣装で走ることを決断した自分も感謝したい!
着替え終わってビックサイトの外にでたときは、台風のような大雨!ゴールしててよかった!この雨の中まだ走っているランナーもいることを考えると、”がんばれ!”とエールを送りたくなる。ゆりかもめは大渋滞。
車両には乗ったが、座ることもできずじっと新橋までがまん!
これが辛かった!
疲れて座りたいのに座れないこの事実!精神的に凹んだ。何とか新橋にたどり着き、そして東京駅で新幹線に乗る。本当はお金をケチるために上野から、特急で帰る予定であったがもう
とっとと帰りたい!
という気持ちだけだったので新幹線しか解はなかった。夕方、高崎到着!東京マラソン2009の挑戦はここで終了した。
家で風呂に入って、酒飲んで9時には熟睡する...死ぬほど寝る。
翌日、会社を休む(←根性なし!)。テレビではいっせいに昨日の東京マラソンのニュースを放映する。
ニュース、ワイドショーをくまなく見たが
日本テレビ/ズームインと

フジテレビ/とくダネ!

にでた!インタビューされた部分は全然放映されず。理由はまともな受け答えをしなかったから...残念!
新聞はサンケイスポーツに掲載!

メット、シャツ、マントなどなど関連衣装はすべてベランダで干される。

終わった。とにかく終わった。
チャレンジしてよかった!
大変だったが、大江戸を沿道の歓声を受けながら走った経験はよかった!
フルマラソン初トライで、仮装はいかがなものか?と考えたが、アドバイスくれた”邪王”さんのおかげでやってよかった!
辛かったけど楽しかった!
赤い彗星は42.195kmを走りぬけた!
万感の思いを込めて、このチャレンジの完了を宣言する!
ありがとうございましたぁ!
そして赤い彗星は...
極めてディテールにこだわる
仮装ランナーになることを決意する!
ゼッケンNO.29434の全記録
5km 0:34:00
10km 1:06:13
15km 1:37:18
20km 2:10:40
中間点 2:18:10
25km 2:49:17
30km 3:31:02
35km 4:17:56
40km 5:01:22
Finish 5:18:51
(無謀に続く)