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puis




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東中野には思い出がある
僕が十代を過ごした街
孤独な少年の
孤独な夢は
今でも
この街を
あてどなくさ迷っているだろう

森田童子と
同じ色の風を見つめて
路地裏で
すれ違っていた街

僕は僕の青春を
このごろになって
やっと少し
許せるようになった
このごろやっと
この街を
再び歩けるようになった



FIN