JOURNAL 2009.janvier.
〜東京幻想旅行記〜
☆2009年1月1日(木)快晴☆
去年の八月から中断していた日記を、久しぶりに書いてみる。
中断していたのにはさしたる理由もなく、ただなんとなく、だ。
八月以降、何をしていたのか。
春にネットで再会した小学校の同級生たちと
三十五年ぶりの同窓会を企画して、十月に実現した。
これはその準備を含めて、奇跡のような、夢のような出来事だった。
十一月にははらっぱ祭りがあったし、
猪口菜で会ったムサビの女の子の彫刻を見にいったり・・・。
雑誌「東京生活」の編集者Eとの関わり。
ゴールデン街の某店で何人かの友人と出会ったし、
年末には岸田尚という天使画家の個展を新宿に見に行って、
「祈りの天使」という作品、彼女の魂の美しいかけらを
家に連れて帰って来た。
また花&フェノミナンや国分寺エクスペリエンス、
桃鏡や黒葛原りつの数々の素敵なライブイベントも
年末に集中して見たり・・・。
偏愛のアーテイストたちとその周辺に集まる素敵な
人たちとの交流。
みんなに感謝。
そして始まった二○○九年は世界的な不況と政治的混沌。
個人的レベルでの生活の先行きの不確実さ。
一言で言えば不安の年の始まり。
さあ、どうなることやら・・・・。
☆2009年1月2日(金)快晴☆
国分寺熊野神社に初詣。
ある時はクリスチャン、またある時は神道で
そしてまたある時は仏教徒。
昨夜のNHKの番組での討論会、NHKスペシャルは
面白かった。小泉改革を推し進めてきた
竹中平蔵氏たちとこれを批判する金子勝氏たちの
いわば直接対決。
議論はかみ合わない。
竹中氏の視点に決定的に欠けているもの、
それはひとりひとりの人間。
マクロな次元で全体を良くすれば
最終的には個人も幸福になるだろう・・・という
ある意味楽観的な論理。
でも現実にはそうはならなかった。
巨大企業の経営陣だけが莫大な利益を享受して、
中間層は没落し、末端の労働者は文字通り厳寒の路頭に迷った。
竹中さんは口がうまいな。
もう、あなたの話は十分だよ・・・。
☆2009年1月3日(土)快晴☆
昨夜はゴールデン街のいつもの店が開いているというので
寒風の中、国分寺からわざわざ出かけて行った。
年末からウチにほぼこもっていたのでなんだか退屈してしまった。
八時頃新宿駅を出ると思いのほかたくさんの人で賑わっていたが、
ゴールデン街の中は開いている店も少なく
人通りもほとんどない静寂。
不況はゆっくりと水かさを増す洪水のようで、
派遣労働者が被った災いはいつか自分のところにも
やってくるだろうという不安に支配されたこの世界。
イスラエルは理不尽な虐殺を無辜の民に行い、
仕事だけでなく住む処さえ失った労働者が日比谷に
集まっているという状況をよそに小さな酒場で
時を過ごすという罪悪。
外の世界で荒れ狂う吹雪の叫び声に身を震わせながら
数人の飲み仲間と一人の天使と身を寄せ合って
束の間の避難小屋での慰安にすがりつく・・・。
岸田尚 「祈りの天使」 2008年
(無断転載をお断りします)
☆2009年1月6日(火)晴れ☆
仕事の帰り、西荻“のみ亭”で一杯飲む。
豚と大根の煮込みが美味。
☆2009年1月9日(金)雨☆
仕事の帰り、ゴールデン街で飲む。
☆2009年1月10日(土)晴れ☆
休日出勤。
イスラエルへの抗議デモに参加したかったのだけれど
どうしても仕事を抜けられず残念。
☆2009年1月11日(日)晴れ☆
夜、国立地球屋にて桃鏡の素晴らしいライブ。
☆2009年1月12日(月/祝日)晴れ☆
夜、テレビドラマを見ていたら、
舞台となる大学の医学部のシーンが
国立の一橋大学で撮られていた。
国立は美しい街だ。