ホワイトデーの前日、陽香の元に泰継から荷物が届いた。一通の手紙も添えられて。 『3月14日・・・PM18:30、某ホテルのロビーにて待っている 泰継』 そんな手紙とともに送られてきた箱の中に入っていたのは、ワインカラーのミモレドレスと おそろいのヒールとバックだった。 「泰継さんったら・・・・」ドレスを手にとって眺める陽香。 「明日が楽しみだな・・・ありがとう、泰継さん。」 ベッドの横のサイドボードに置いてある泰継の写真にそっと口づけ、陽香はホワイトデーを 楽しみに眠りへとおちていった。 そして3月14日の朝・・・。 陽香は友達とデパートの化粧品売り場にいた。今夜、泰継とのデートの為に新しい口紅で 出かけようと思ったから。 いろいろな口紅を取っては見る陽香。「うーん、これじゃちょっと濃いかな・・・・。」 「そうだね、こっちは?陽香。」 うんうんと唸った結果・・・ローズピンクの口紅を選んだ。 ほのかにパールが入っていて色も濃すぎず、薄すぎず・・・・今の陽香にはちょうど良い色合だった。 「うん、これにしよう。」 陽香は嬉しそうにその口紅を購入すると、付き合ってくれた友達とともにお茶をして家へと戻った。 泰継から送られたドレスを着る陽香・・・「ちょっと・・・大人っぽくないかな?」 くるりと回ってみる、思っていたよりもワイン色が陽香の肌になじんでいた。 「あとは・・・。」鏡を見て口紅を塗る陽香「泰継さん、どう思うかな・・・。」 身支度を整えた陽香は泰継の待つ某ホテルのロビーへと出かけていった。 18:30・・・約束の時間にロビーに到着した陽香が辺りを見回すと・・・・。 「あ、泰継さん。」ロビーの中央にあるモニュメントの前にタキシードを着た泰継が立っていた。 陽香の声に泰継が気が付き、ゆっくりと傍に歩み寄っていく。 「陽香、バレンタインのお返しは気に入ってもらえただろうか?」 「うん、とっても♪ありがとう、泰継さん。」 にこっと微笑む陽香、ローズピンクの口紅が泰継の目に入っていく。 「その口紅・・・よく似合っているぞ、もしかして今日の為にか?」 陽香の肩を抱き寄せ、エレベーターへと向かう泰継、そんな泰継に身体を寄せる陽香。 「うん、泰継さんが選んでくれたドレスに似合うようにって・・・おかしくない?」 「陽香にぴったりだ、おかしくはないぞ。」微笑む泰継に陽香は頬を赤く染める。 そしてエレベーターに乗った二人は最上階のバーへとあがっていった。 最上階のバーの中でも特に夜景が綺麗に見える場所へと案内された泰継と陽香。 「わぁ・・・・夜景が凄く綺麗。」 「陽香なら気に入ってくれると思った・・・今日は特別だ、少し飲もう」 「いいの?嬉しいな。」 嬉しそうに泰継を見上げる陽香、そんな仕草が可愛いくてそっと抱き寄せると頬に口づける泰継。 「きゃ(///)泰継さん・・・・・」 「問題ない・・・この席は他から見ることが出来ないから・・・」 そういってさらに抱き寄せて陽香の左手を取る泰継。 「陽香・・・近い将来、ここに・・・・よいな?」 「うん、待ってます・・・泰継さん。」 「今は・・これを・・・」 そういって陽香の首にアクアマリンのペンダントをつけていく泰継。 「指輪の代わりだ・・・・陽香。」 「嬉しい・・・こんなに嬉しいホワイトデー、初めて。ありがとう、泰継さん。」 ぎゅうと泰継の腕にしがみつく陽香に目を細める泰継。 やがてカクテルが二人の元に運ばれて来た、グラスを取る泰継と陽香、そっとグラスを合わせ 夜景に見入る・・・・・。 「ずっと・・・こうして・・・」陽香が呟くと泰継が耳元で優しく囁いた。 「なにがあろうとも・・・陽香は私のもの・・・私は陽香のものだ・・・だから心配するな。」 「うん・・・離さないでね?」 「ああ・・・」 見上げる陽香に泰継は口づけで答えた。 窓の外の夜景とカクテルが揺れる夜、二人の愛はさらに強く結ばれていった・・・・。 END asato様『Balloon flower』 http://www.fuki.sakura.ne.jp/~sei-lan/index.htm
ホワイトデーの前日、陽香の元に泰継から荷物が届いた。一通の手紙も添えられて。 『3月14日・・・PM18:30、某ホテルのロビーにて待っている 泰継』 そんな手紙とともに送られてきた箱の中に入っていたのは、ワインカラーのミモレドレスと おそろいのヒールとバックだった。 「泰継さんったら・・・・」ドレスを手にとって眺める陽香。 「明日が楽しみだな・・・ありがとう、泰継さん。」 ベッドの横のサイドボードに置いてある泰継の写真にそっと口づけ、陽香はホワイトデーを 楽しみに眠りへとおちていった。 そして3月14日の朝・・・。 陽香は友達とデパートの化粧品売り場にいた。今夜、泰継とのデートの為に新しい口紅で 出かけようと思ったから。 いろいろな口紅を取っては見る陽香。「うーん、これじゃちょっと濃いかな・・・・。」 「そうだね、こっちは?陽香。」 うんうんと唸った結果・・・ローズピンクの口紅を選んだ。 ほのかにパールが入っていて色も濃すぎず、薄すぎず・・・・今の陽香にはちょうど良い色合だった。 「うん、これにしよう。」 陽香は嬉しそうにその口紅を購入すると、付き合ってくれた友達とともにお茶をして家へと戻った。 泰継から送られたドレスを着る陽香・・・「ちょっと・・・大人っぽくないかな?」 くるりと回ってみる、思っていたよりもワイン色が陽香の肌になじんでいた。 「あとは・・・。」鏡を見て口紅を塗る陽香「泰継さん、どう思うかな・・・。」 身支度を整えた陽香は泰継の待つ某ホテルのロビーへと出かけていった。 18:30・・・約束の時間にロビーに到着した陽香が辺りを見回すと・・・・。 「あ、泰継さん。」ロビーの中央にあるモニュメントの前にタキシードを着た泰継が立っていた。 陽香の声に泰継が気が付き、ゆっくりと傍に歩み寄っていく。 「陽香、バレンタインのお返しは気に入ってもらえただろうか?」 「うん、とっても♪ありがとう、泰継さん。」 にこっと微笑む陽香、ローズピンクの口紅が泰継の目に入っていく。 「その口紅・・・よく似合っているぞ、もしかして今日の為にか?」 陽香の肩を抱き寄せ、エレベーターへと向かう泰継、そんな泰継に身体を寄せる陽香。 「うん、泰継さんが選んでくれたドレスに似合うようにって・・・おかしくない?」 「陽香にぴったりだ、おかしくはないぞ。」微笑む泰継に陽香は頬を赤く染める。 そしてエレベーターに乗った二人は最上階のバーへとあがっていった。 最上階のバーの中でも特に夜景が綺麗に見える場所へと案内された泰継と陽香。 「わぁ・・・・夜景が凄く綺麗。」 「陽香なら気に入ってくれると思った・・・今日は特別だ、少し飲もう」 「いいの?嬉しいな。」 嬉しそうに泰継を見上げる陽香、そんな仕草が可愛いくてそっと抱き寄せると頬に口づける泰継。 「きゃ(///)泰継さん・・・・・」 「問題ない・・・この席は他から見ることが出来ないから・・・」 そういってさらに抱き寄せて陽香の左手を取る泰継。 「陽香・・・近い将来、ここに・・・・よいな?」 「うん、待ってます・・・泰継さん。」 「今は・・これを・・・」 そういって陽香の首にアクアマリンのペンダントをつけていく泰継。 「指輪の代わりだ・・・・陽香。」 「嬉しい・・・こんなに嬉しいホワイトデー、初めて。ありがとう、泰継さん。」 ぎゅうと泰継の腕にしがみつく陽香に目を細める泰継。 やがてカクテルが二人の元に運ばれて来た、グラスを取る泰継と陽香、そっとグラスを合わせ 夜景に見入る・・・・・。 「ずっと・・・こうして・・・」陽香が呟くと泰継が耳元で優しく囁いた。 「なにがあろうとも・・・陽香は私のもの・・・私は陽香のものだ・・・だから心配するな。」 「うん・・・離さないでね?」 「ああ・・・」 見上げる陽香に泰継は口づけで答えた。 窓の外の夜景とカクテルが揺れる夜、二人の愛はさらに強く結ばれていった・・・・。 END
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[涙のひと言]
asato様のサイトで2002年ホワイトデーフリー創作として
UPしてあったものをいただいてまいりました。
泰継さんとホテルのバーで大人のデート。そして、アクアマリンの
ペンダントのプレゼントとカクテルと窓越しの夜景と…ああ、私も
泰継さんとこんなデートをしてみたいです〜!!!
asato様、ステキな創作をありがとうございました。
★asato様のサイトへは『リンクのお部屋』からどうぞ★
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