常春の君へ・・・

 

君と出会った春。そして、君への想いに気づいた夏。
季節は巡りいくつもの時を越えて行く・・・。

2年前・・・
異世界から訪れた佳人に私は、いやおうなく興味を覚えた。
京の街中で迷子になっている君を見つけて、
声をかけた時の君の初々しい反応に、
私の中で何かが生まれたの感じた。
その時には、それが何だったのか、知る由もなかった。
だが、今なら・・・想いを遂げることが出来た今なら・・・・
はっきりとわかる・・・。

友人を探して京を捜し歩く君に、一瞬目を奪われた・・・。
桃色の短い髪が、そよ風に揺れ、
新緑の瞳が輝いていて、
その美しい瞳に私の姿を写したいと思った。
君を<探さなくてはならない>というこよりも、
<その瞳を捕らえたい>と・・・。
だが、君を捕らえるどころか、私が君に捕らわれてしまった。

君の明るく軽やかで愛らしい声。
全て者を魅了し癒す、微笑み。
そして、何よりも輝くその存在・・・。
退屈な人生に舞い降りてきた天女。
いつかは帰ってしまうのだと、自分に言い聞かせても、
君に捕らえられてしまった私の心には、
<諦める>ということが出来なかった。

全てを失っても、君だけは失いたくなかった。
誰よりも側にいて、守っていきたい・・・。
その真っ直ぐで、優しい心を・・・
愛しいと想う君自身を私が守りたいと想ったのだよ。
そう自覚した時だった。
何よりも大切で、何に代えても守りたいと想う気持ち。
これが<情熱>なのだと・・・。

君の優しく明るい声が・・・その存在が、私の心を癒してくれている。
想う度、心の空虚が癒される・・・。
温かく、春のような穏やかさ。
出会う前までは、なかったもの。
君だけが、私にとっての「春」なのだよ・・・。
君は、<桃源郷の月>であり、<常春の君>であり・・・
そして<情熱の君>だ。

君の側でだけ、私の魂は生きていられる。
一瞬の永遠だけではなく、永久の永遠・・・。
終わることのない<恋>。
ただ一人の女(ひと)を想う幸せ。
大切な女の側にいられる温かさ・・・。
全部、君が教えてくれたものだよ。

幼い少女に教えられるとは、私もまだまだだね。
でも、私が教えてあげられることは・・・ないかもしれない。
君に伝えられるのは、この想いだけ・・・。
どんな言葉で想いを告げても、たりないくらいの
この想いに・・・・。
君は、どう答えてくれるのだろうか・・・。

月の姫君。
どうかいつまでも、その優しい光で私を照らしておくれ・・・。
輝き続ける君に、捕らわれた愚かな私が、
迷うことのないように・・・。
愛しているよ・・・私の愛しい常春の君・・・。

 

沙桐姫様『遥かネット 〜沙桐姫のお部屋〜』
http://www.galstown.com./6/comicjungle_game/harukanetto/

[涙のひと言]

沙桐姫様のサイトで“10000HIT感謝企画”とし

てフリーで配布していたものをいただいてまいりまし

た。沙桐様の友雅さん作品第5弾です。

友雅さんがあかねちゃんに送った文という形で友雅さん

があかねちゃんに会った時の気持ち、そして、今の彼の

心のうちが綴られて行きます。友雅さんにとってあかね

ちゃんこそが情熱であり、すべてなのですね。この文を

受け取った時のあかねちゃんの顔が見てみたいですわ!

沙桐様、素敵なお話をありがとうございました!

 

 

沙桐姫様のサイトへは『リンクのお部屋』からどうぞ

 

 

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