第2章 ネオロマンス・フェスタ2 in 大阪

 

 

ここは私“チビつぐっち”がレポートする。

 

横浜と同じように泰明と天真のカウントダウンが始まった。神子たちもそれに合わせて

大声で叫ぶ。

「10…9…8…7…6…5…4…3…2…1…GOー!」

大音響とともに『ネオロマンス・フェスタ2 in 大阪』昼の部がスタートした。

宮田詩紋、高橋イノリ、関ルヴァ、森川エルンスト、そして三木頼久、堀内オスカーが

ひとりずつ音楽に乗って登場! 神子や女王候補たちの黄色い声援が飛び交っていた。

そして出演者全員が舞台に揃うと、メンバー紹介と挨拶が始まった。

宮田詩紋はあいかわらずボーイソプラノで「おじょうちゃ〜ん!」と叫んで、神子たち

に大ウケしていた…ということはこのネタは長く持つらしい。

一通りの紹介と挨拶が終わると次の準備のため、出演者はいったん退場した。手を振り

ながら退場するメンバーにまたもや黄色い声援が飛ぶ。

 

最初のコーナーは『ネオロマンス・Paradise出張版』。

横浜と同じく、昼の声のみの進行役は関天真だ。「はい、本番。3、2、1、キュ!」

の“1”から“キュ”のタイミングが早すぎて司会のふたりは少しずっこける。

内容はゲストへの質問コーナーという形式。そう言えば、ネオパラでフェスタで聞いて

ほしい質問とやらをずっと募集していたな。あれはこのためだったのか。

しかし、そこはプロの声優たち、話がそれるそれる、そして楽しませてくれる。

堀内オスカーは宮田詩紋と一緒に新幹線に乗って来たが、堀内オスカーが寝ようとした

ら宮田詩紋がサンドイッチをくれくれと言って起こし、また、寝ようとしたら、またサ

ンドイッチをくれくれと起こし…と寝かせてくれなかったなどと語り、また、森川エル

ンストは彼のところの犬のアクセル君が保志永泉にタックルして、吹っ飛ばしてしまっ

たと語ったりと質問以外にも面白い話が次々と飛び出していた。

えっ、本筋の質問は…だと? あっ、心のかけらが…私の記憶が遠のいて行く…

神子、代わりに返答を…神子、とろんとした目をしてどうした?

寝不足でメモリ機能が思うように働かない? だから私もあっきーもあれほど身体を休

めろと言ったではないか!! まだフェスタは始まったばかりだぞ! 何のために大阪

まで来たんだ!! 神子、寝るな〜〜〜!!

「ふ〜ん、寝ないひょ〜。頑張りゅ〜」

何とも頼りない返答だ。だが、まだ起きているな。よし。頑張れ、神子。

 

続いてのコーナーは、OVA紹介。

最初に“遙かなる時空の中で”のOVA『紫陽花夢語り』のオープニングとエンディ

ングの両方を歌うDASEINがスクリーンに登場。彼らの歌のプロモーションビデオ

も流すのかと思ったが、挨拶だけで消えた。

そして、まず“アンジェリーク”のOVA『オスカー&オリヴィエ』の予告Vが流れる。

シーンが切り替わるたびに女王候補たちの黄色い声援が飛ぶ。

次に“遙かなる時空の中で”のOVA『紫陽花夢語り』の予告Vが流れる。終わってか

ら泰明が「最新映像だ」と言っていたが、すでにメイキングとかにも収録されている、

以前から流していたものだった。それでも友雅や泰明が登場するとやはり神子たちは黄

色い声援を上げていた。

 

続いてはフェスタの中で一番のお楽しみ、声優たちの熱演を生で聞ける『ライブドラマ』

のコーナー。

オープニングは頼久とオスカーの試合のシーン。そして、その後、頼久を探す天真とど

こに行ったか説明する泰明の会話が入り、タイトルコールは二人で一緒に

「第2回コーエーゲームキャラクター大賞!」

そしてタイトルの『みらい翔ける日』がコールされる。

内容は…ああ、悲しいことに横浜のものと全く同じ〜…だと神子が言っていた。しかも

中原鷹通や岩田ゼフェル、成田アリオス、神奈ランディがいない分、その登場シーンを

カットしただけのダイジェスト版!

このストーリーはもうすでに発売中のビデオにも入っているし、別のがよかったと神子

はとてもガッカリしていた。何でも昨年は横浜のものと大阪のものは全く別台本でやっ

たらしい。だから、神子は今回も当然そうだろうと期待していたとのことだ。

でも、考えてみれば昨年は大阪にしか出ないキャラもいたと聞いている。今年は単に少

なくなっただけ…その違いなのだろう。

でも、台本がどうであれ、やはり声優たちの生芝居を見るのはとても楽しいと神子は

言っていた。それなら、最初から文句など言うな!と言いたかったが、神子の反論を恐

れ、黙っていた…

“軍師・賢者の部”のクイズコーナーでは、出演者が右に左に駆けずり回ってYes、

Noで答えていた。ルヴァが言うその正解者の賞品は使えないものばかり。笑いを取る。

そして毎回恒例の“決めゼリフ”のコーナー。これを聞きたくて来ている神子や女王候

補もいるのではないだろうか。うっとりするような熱演をみなさんなさっていた。特に、

言い終わった後の三木頼久の照れ具合がえらくかわいい。「そうだね、頼久さんなら

きっとあんなセリフ言った後、あんなふうに照れるんだろうね。」と神子が言っていた。

…ということはちゃんと寝ないで最後まで聞いていたのだな、神子。偉いぞ!

途中森川エルンストがとちってまた言おうとしてとちってというところがあって、結構

大ウケしていたが、まがりなりにも声優(の卵)の神子は…笑えなかった…と言ってい

た。

 

次はネオロマンス・ミュージックトレイン…つまり歌のコーナー。

案内は三木頼久眞一郎!

宮田詩紋の「白夜のひまわり」や高橋イノリの「嵐になれ 光になれ」、他アンジェの

方々も堀内オスカーと森川エルンストが歌を披露した。朱雀の二人は前のプレミアムツ

アーでは「かわいいと言われるよりもカッコイイと言われるようになりたい」と確か

言っていたような記憶があるが(チビあっきー談)、その野望を捨てたのだろうか。終

始二人はかわいくかわいく振舞っていた。…やはり人間の考えることはよくわからない。

昼の部では、関ルヴァと三木頼久の二人は歌わなかった。夜の部で歌うのだろうか?

 

次はゲームコーナー。

出演メンバーとジャンケンまたはクイズに答え、勝ち抜いて行くという方式。

ジャンケンは勝った人だけが、勝ち残る。そして、クイズは○×式で○の人は大きく両

手を上げ、×の人は両手を下げておくというルール。

堀内オスカーは「よ〜し、減らしてやるぞ!」と言いながら、不正解者が出ないような

ボケた問題を出していた。

最後に10人、勝ち残った神子や女王候補たちはいろいろなグッズが詰まった目録をも

らった。

我が神子は3回戦敗退。やはり寝不足で調子が悪いようだ。前回の横浜より少々早く終

わってしまった。

 

そして、ラストは出演者と神子や女王候補全員による『遙かなる時空を越えて』の大合

唱。「僕らは歌詞カードがあるけど、みなさんはこのスクリーンを見てね。」と堀内オ

スカーが言った。神子たちはスクリーンに映し出される文字を見ながら大声で歌ってい

た…と思ったが、案外歌っていない者も多かった。もしかして、アンジェONLYファ

ンの人はこの歌を知らないのでは? そう思った。我が神子はと言えば、歌うことが大

好きなので、ひときわ大声で気持ちよさそうに歌っていた。

 

歌が終わって、エンディングに出演メンバー全員からひと言ずつ挨拶の言葉があった。

そして、いったん手を振りながら出演者が退場。

アンコールの拍手にすぐにメンバーは再登場。

そして、「左!」と言って左の方へ全員集まって挨拶。そして「右!」と言って今度は

右の方へ行って挨拶。そして「中央!」と言うと思いきや、今度は「3階!」と3階の

みんなに挨拶。そして「2階!」と2階のみんなに挨拶。そして最後に「1階!」と

1階のみんなに挨拶した。そして、大ラスに左右から大音響とともに銀色のテープが発

射されて昼の部は終演。

 

そのようにして『ネオロマンス・フェスタ2 in 大阪 昼の部』は幕を閉じた。

 

フェスタが終わって、神子や女王候補たちはいったん、外へ出される。

よくこれだけの人数があそこに入っていたなと思うほどの人の波。我が神子もその波に

乗って何とか外へ出る。外も同じく人だらけ。

夜の部にはサイトfriendの神子“雪夜”も来ているはずだが、見つからない。それに

昼間も会い損なっていた神子“沙桐姫”も見つからない。しょせんこんな人数の中で小

さな目印で人探しをすること自体無謀なことであったようだ。しかし、彼女らはプレミ

アムツアーにも参加する予定なので、そちらで会えることを信じ、探すのを断念した。

 

我が神子はご友人神子を探したが、それさえもなかなか見つけることができない。

そこで、

「お〜い、どのへんにいる?」

とメールをした。

するとご友人神子から

「公園入って、ちょっとローソン側にいった所です。涙さんは?」

と返事が返って来た。

そこで、我が神子はちゃっちゃか公園をローソンの方に歩いてみたが、それらしい人物

が見つからない。何回か往復したが、あれっと思うぐらい見つからない。そうこうして

いるうちに夜の部の開場が始まった。もう1回メールしてみようかと我が神子が思って

いたところ

「ちょっとコンビニに行ってきます。」

とご友人神子からメールが入った。そこで、どうせ会場内で会えるからと我が神子は先

に会場へと入って行った。

 

夜の部は昼と違ってご友人神子と隣同士の席。席に座った我が神子のところにご友人神

子から電話が入る。会場内は電波状況が悪いようだ。

「もう会場内に入っているよ〜」というだけのことが雑音に消されてなかなか伝わらな

い。そのうち、電話をかけているご友人神子がすぐ横に。何だ、同じ会場内で電話を掛

け合っていたのかとお互い笑みを漏らす。

席に着いた二人の会話は開演までに何回か止まった。それはなぜか…もちろんそれは例

の泰明と天真の会場アナウンス。何回聞いていてもついついアナウンスがかかるとヤス

アキストの二人の神子はその声に聞き惚れてしまう。

「やっぱり聞いちゃうんだよね〜」

と二人は言っていた。

 

そして昼の部と同じように泰明と天真のカウントダウンで夜の部が始まった。

夜の部の方が出演者も最初からテンションが高い。

堀内オスカーが「昼と同じことは言いません!」と宣言したが、

「言っちゃたらどうするの?」とのツッコミに「ちょっとは、言うかも…」とだんだん

弱気の発言に。

夜の部の進行は昼の部とほとんど…というより全く同じ。

だが、夜の部のネオパラの進行役は横浜と同じく石田泰明。でも、大分カットされてい

てあまり声が聞けなかったので、我が神子は残念がっていた。

夜の部の質問コーナーのお題は「皆さんの春の楽しみ方は?」というもの。しかし、出

演者のみんなから出て来るのは関係ない話ばかり。司会の三木頼久が必死に元に戻そう

としていたが、努力むなしく、最後までそれた話ばかりだった。

 

一番違っていたのはライブドラマである。

夜の部のライブドラマはもう羽目をはずし切ったアドリブ合戦と化していた。真剣な

シーンでもぼける、ぼける。出だしの頼久とオスカーの試合の真剣なシーンでいきなり

「俺の成田剣は飛ばされた…」と来たもんだ。全く違うドラマを見ているみたいで、と

ても面白かった。声優たちはここぞとばかりに乗りに乗り切って演技していて、昼の部

よりも夜の部の方が何倍も楽しめた。

 

クイズコーナーでは宮田詩紋のクイズに一番みんなは難儀した。

昼の部のクイズで「昨日うなぎを食べた」と答えていたが、夜の部では「僕は昨日うな

ぎを食べましたが、今日のお昼もうなぎだった」という問題を出した。これにはほとん

どの神子や女王候補が×を出したのだが、答えは○。実は昼のお弁当の中にうなぎが

入っていたとのこと。読みにくいすごい引っ掛けである。

 

夜の部のネオロマンス・ミュージックトレインのコーナー。

関ルヴァは歌ったが、三木頼久は最後まで歌を歌わなかった。昼・夜とも歌った者もい

るのに何故だ…疑問が残った。夜の部では高橋イノリと宮田詩紋が「四神ミニアルバム」

からデュエット曲「青空の約束」を歌ってくれた。ふたりともとってもかわいい振り付

けで歌っていた。どうやらもう朱雀は可愛いイメージONLYで行くらしい。…それは

それでいいのかもしれぬ。

 

そしてラストは同じく『遙かなる時空を越えて』の大合唱で締めくくり。

出演者の挨拶があって、一度退場。

また、現れて挨拶。

そして…ラストの銀のテープがなかなか出て来ない。1テンポ遅れてようやく銀テープ

が飛び出した。そして、END。

 

扉を出て、もうすぐ出口にさしかかろうという時、我が神子は

「涙さんですか?」

と声を掛けられた。振り向くとそこにいたのはバッグに泰明ブレスレットと鈴をつけた

神子が一人。

「雪夜さんですか? わぁ〜、初めまして涙です。」

まで言ったのだが、何しろそこは出口際。あまり長居できる状況ではない。そこで、ふ

たりは名刺交換だけして、大阪のホテルに泊まる神子雪夜と京都のホテルに泊まる我が

神子はすぐに別れた。この時は知らなかったのだ。ツアーで会うことがあんなに困難な

ことだなんて…。

神子雪夜は、とてもたおやかでやさしげな素敵な神子。この日にもっとお話をしておけ

ばよかったと後で悔やむことになる。

 

 

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