第1章 京都へ

 

 

このコーナーを訪れてくれた神子、久しぶりにお目にかかる。

いや、もしかしたら初めましての神子もいるやも知れぬな。

このコーナーで神子たちに会えて嬉しく思う。 (Wニコッ)

私の名はチビあっきー”。第1回プレミアムツアーから神子に同行している。

私の名は“チビつぐっち”。第1回は同行することができなかったが、第3回プレミアムツアーからあっきーと共に我が神子に同行している。

我らはこのたび我が神子が参加した『遙かなる時空を超えて』プレミアムツアー5なるもののお供をして来た。これから、我らが神子の旅の様子を皆さまにあれこれお伝えして行きたいと思う。お時間のある神子はしばし我らの話に耳を傾けてほしい。

いつも言っていることだが、例のごとく我らを作る時、神子が心のかけら”を入れ忘れてしまったので、一部記憶があいまいなところがあるやもしれぬが、そのへんはご了承いただきたい。

それでは、よろしくおつきあい願い奉る。

 

 

    

 

 

出発前日の夜…

「神子は今日はいつもより早めに床に入ったようだな。」

「ああ、いい傾向だ。やっと神子も少しは神子としての自覚が出て来たらしい♪」

そして、我らも出発前日の夜は安心して眠りにつくことが出来た…だが…

 

翌朝、起きて来た我が神子の第一声を聞くや否やそのかすかな期待は無残にも裏切られてしまった。

「あ〜あ、結局一睡も出来なかった〜」

我が神子は起きて来るなり、母上にそう言ったのだ。

「みこ〜〜〜〜〜」

「だって、暑くて眠れなかったんだもん。それに早く布団に入ったら、何か調子狂っちゃってね〜(^-^ゞ」

「(二人とも大きく)はぁ〜」

こうしていつものパターンでツアーの一日目は始まったのである。

 

 

    

 

 

我が神子は神子が起きる前にすでに神子の母上がこしらえてくれていた朝食のうどんをたいらげてから支度に入った。

「なぜ朝っぱらからうどんを??」と思われるやもしれぬが、実は我が神子は出発の前日ちょっとお腹を壊してしまい、母上と相談した結果、大事をとってこの献立にしたのであった。

「神子、大丈夫か?」

「うん。大丈夫みたい。」

「・・・・・まあ、残さず食べた上にしっかり食後に“あいす・てぃー”まで飲んだのだから、大丈夫なのだろうが… だが、なぜせっかくお腹のためにうどんにしたのにそこで冷たい物を飲む?」

「だ〜って〜、暑いんだもん!」

「(二人とも大きく)はぁ〜」

だが、その無謀な我が神子の行為にお腹がびっくりしたためかどうかはわからぬが、その後お腹が痛み出すこともなく本当にすっかり治ってしまったのだから不思議なものだ。これもやはり龍神の神子の力なのだろうか??

 

支度が早く終わって時間が余ったので、我が神子はご友人神子に渡す特別ポスカの追加印刷をするためプリンタのある2階へと上がって行った。何でも1種類だけ印刷し忘れていたものがあるとのことだ。

神子〜、もし、時間が余らなかったらどうするつもりだったのだ!?

えっ? まだあげるとは伝えてないのでそれが入っていなくてもわからない?

はぁ〜、だからと言って、そんないい加減なことでいいのか、神子…

 

そうこうしているうちに出発時間の8時が迫って来た。

靴を履いて、さて、それでは出発という時になって

「あれ??」

我が神子が声を上げた。

「どうした、神子?」

「靴がゆるいの〜 ブカブカで歩くと抜けちゃう。」

どうやら履いて行く予定の靴がゆるいとのこと。前に履いた時は大丈夫だったのにと不思議がっていたが、ここでそうそう時間をとるわけにもいかぬ。

我が神子はとっさにバンド付の靴に履き替え、母上に「行って来ます♪」と言うと、カートをごろごろ引きながら、駅へと向かった。

 

駅へは思ったより早く着いたので、予定していたものより1本早い電車に乗ることができた。

賢明だな、神子。これなら万が一突発事態が生じても大丈夫だ。神子が旅に出る時は今までなにかしら突発事態が起こるからな。今日とて気が抜けぬ。

新宿駅で中央線の快速に乗り換える。この電車で目的のJR東京駅まではまっすぐ行くことができる。こちらも予定していた電車より1本早いものに乗れたとのことで、東京駅には新幹線乗車時間の30分以上も前に到着することが出来た

 

新幹線乗換え口の手前で我が神子は同じ服を着た少年少女の団体を見て、叫んだ。

「げげっ、修学旅行生がいっぱい!!」

あの子どもたちが“しゅうがくりょこうせい”というものか? だが、“しゅうがくりょこうせい”とは何なのだ?? そう驚くほど怖いものには見えぬが…

「違うよ、チビたち(笑)。ほら、ああいう団体さんがいると改札口が混むでしょ? だから。」

ああ、そういうことかとやっと我らも納得した。

 

ごろごろカートを転がしながら、改札口の方へ行くと女人の係員が誘導と受付をしていた。

「わぁ〜、珍しいね。」

我が神子はそんなことを言っていた。

そして、神子はその係員の女人のそばまで行くと

「この切符は自動改札通れませんよね?」

と確認した。その誘導係の女人は

「こちらからお通りください。」

と言って、係員のいる通路の方へと案内してくれた。

神子、確か以前にもちゃんと事前に切符の後ろの注意書きを確かめろと言わなかったか?

「だって、面倒くさいんだもん。」

そう一言で片付けてしまった我が神子の辞書にはもしかしたら“学習”という言葉はないのやもしれぬ…

「はぁ〜」

我らは本日何回目かのため息をついた…

 

まだかなり早い時間ではあったのだが、うろうろしていても仕方がないので、少しばかり厠へ寄った後、早めにホームへ行くことにした。

我が神子が乗車するホームへエスカレーターで昇ると、すでに神子と我らが乗り込む新幹線“東京駅9時3分発ひかり117号”は停車していた。車両に書かれている印を見て

「あっ、禁煙車だ! ラッキー♪」

と我が神子が言った。どうやら団体用の切符にはその区別が書かれていなかったらしい。よかったな、神子。

 

もう乗車も出来るらしいので、さっそく我が神子と我らは指定席のある13号車へと乗り込んだ。我が神子が席を見つけるのとほぼ同時に神子SAKもやって来た。

「おはようございま〜す」

と二人は挨拶をかわす。

「後ろ姿が見えたんですよ。」

と神子SAKが言った。どうやらほぼ一緒に入って来たらしい。

今回の旅の我が神子の同行者は前回のツアーでもスタンプラリーの旅でも同行したご友人神子の神子ミズキなのだが、今回偶然にもやはりご友人神子の神子SAKと神子ぱーぼぅの二人と新幹線の座席が続き番号なのだ!

そこで、座席を回転させてさっそく向かい合わせのBOX席に直す。これで旅もますます楽しくなるだろう。

今回のツアーには、同行の神子ミズキ、そして行きの新幹線からこうしてご一緒する神子SAKと神子ぱーぼぅ、そして、彼女らのほかにも我が神子のお知り合い神子が多数参加すると聞いている。我らもとても楽しみだ♪ みなと逢えるとよいなvv

 

我が神子と神子SAKが早く着きすぎたためかお互いの同行者がなかなか来ない。

しばらくして、神子ぱーぼぅが到着した。

「おはようございま〜す」

またみなは挨拶を交わす。

 

我が神子は作って行った名刺とポストカードをお二人に渡していた。

そして、神子SAKから新作の夏仕様のお名刺をいただく

 

そんな時、我が神子の携帯に神子ばれんしあみかん(以下神子みかんと言う)からメールが入った。我が神子は先日池袋のアニメイトで催されている“ネオロマンス・ギャラリー”というところに行って来た際に頼まれて買って来たアンジェ・グッズを神子みかんにお渡しする約束をしているのだ。

そのメールに我が神子は

 

おはようございます♪

今、着いたばかりで〜す。

よろしかったらこちらに来てくださ〜いv

 

という返信をした。するとまたメールが来て、号車と列を聞いてきたので、それにまた返事を返した。そして、間もなく神子みかんがやって来た。

またみなで挨拶を交わすと、我が神子は神子みかんに買って来た品物をお渡しして、立て替えていた代金を受け取った。それからアルバム1冊分の神子みかんのコス写真も一緒にお渡ししていた。2回のイベントでほぼ1冊埋まるほどとはよく撮りに撮ったものだな、我が神子も。

 

「これで一安心だね。」

神子みかんに品物をお渡しして、我が神子は心底安心していた。実は先日このお渡ししたポートレートを買って来た際、ほかの品物の角が当たって折れ目がついてしまって池袋まで取り替えに行ったといういきさつがあるのだ。だから、お渡しするまで気が抜けなかったらしい。無事お渡し出来てよかったな、神子。

そして神子みかんにも名刺とポストカードをお渡しする。

 

「ミズキさんは?」

神子みかんが聞いた。出発5分前になってもまだ神子ミズキは現れていないのだ。

「う〜ん、まだ来てないの。今回は待ち合わせの約束しなかったからね。大丈夫かな…」

さすがに心配になって来たらしく我が神子が言った。

「大丈夫ですよ。いざとなればほかの車両に乗って中を通ってくればいいんだから。」

そんな会話をしていると、出発寸前にようやく神子ミズキが13号車に現れた。

入り口に立つ神子ミズキを見つけると、我が神子は手を振って

「こっちこっち」

と合図した。

神子ミズキがやっと座席まで来ると

「ギリギリだったね。心配したんだよ〜」

と我が神子が言った。それに対して神子ミズキは

「30分ぐらい早く着きすぎちゃったんでうろうろしてたの。」

と言った。

「え〜、じゃあ私と同じぐらいに着いてたんだね。修学旅行生が多かったから混んでてたいへんだったでしょう?」

これでやっと4人が揃った。

神子みかんが自分の車両に戻って行くと、間もなくゆるゆると新幹線が京都に向かって動き出した…

 

神子の乗っている13号車はいかにも神子という女人で溢れていた。第1回ツアー&第3回ツアーでご一緒した親子連れの方もいた。みなの気からこれからの旅に多大な期待を寄せているのがひしひしと感じ取れる。いい旅になるといいな。

 

我が神子は神子ミズキにも新作名刺とポスカをお渡しした。

車中は神子SAKが持って来てくれた地域限定の菓子や神子ぱーぼぅが持って来ていた菓子などを食べ、時にはそれぞれの同行者と二人で、そして時には四人みんなで楽しく談笑しながら過ごしていた。

 

つんつん。

「神子、何か忘れていないか?」

「えっ?」

「我らの菓子は??」

「ごめんごめん、食べちゃった。」

「みこ〜〜〜」

「明日ちるさんがチビたちにミニ八つ橋を作ってくれるから、それまで我慢してね。」

「神子のいじわる〜」

 

新幹線が進むにつれ、我が神子はだんだん眠気に襲われ来たらしく、だんだんとろんとした目になって来た。

「大丈夫か、神子?」

「たびゅんね〜」

「し…心配だ。」

 

神子SAKか神子ぱーぼぅが“UNO”と言うゲームを持って来ていてやろうと言った。ほかの3人はやったことがあるとのことだが、我が神子はやったことが一度もないらしい。たまたま回りにやる人が誰もいなかったそうだ。

神子ぱーぼぅがていねいに我が神子に説明してくれた。だが、眠くてぼけぼけしている我が神子はぼんやりとしか頭に入らないらしい。そこで最初はみながやるのを見学することにした。

1回目は神子SAKの勝ち。

そして、2回目を始めようとしたところ神子みかんがちょうどこちらの席にやって来たので、一緒にゲームをやることになった。

そして、またまた神子SAKの勝利!

そして、帰りそこなった(?)神子みかんは3順目もゲームに参加。

また神子SAKの勝利!

神子SAK、本当に強いな!(ちょっとびっくり!)

神子みかんが自分の車両に戻ったので、我が神子も試しにやってみることに。

何とかカードを出す時、いちいち確認しながら、おっかなびっくりやってみる。

1回目は何とかなったが2回目ともなるともう眠さで頭が回らなくて限界のようだ。全然関係ないところで変なカードを出したりしていた。重症だ…

 

もう目を開けているのが辛くなったからと我が神子は目をつぶって体を椅子にあずけた。だが、それでも頭は眠れないようだ。

「ねえねえ、チビたち、ナイトの時、眠くなったらどうしよう?」

「自業自得だ」

「ふぇ〜ん」

 

3人が談笑しているのを遠くに聞きながら目だけでも休めてやる我が神子。

時折、話に加わったりしたが、やはり目は痛いそうだ。

本当に困ったものだ。(ため息)

 

京都へと向かう新幹線の車窓に途中で雨雫がかかり始めた。

今朝見て来た天気予報では、京都は午後は雨だということだ。

ここから先は雨の領域に入ってしまうのでは?と少々心配もしたのだが、京都へ近づくにつれ、雨は止んだ。とりあえずは現時点においては到着時は大丈夫そうだ。

だが、空はどんよりとした曇り空…

まだ安心はできぬな…

 

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