アクラム

 

 いつもの元気はどうした、神子。
 暑いか。この季節は本来この様なものではないか。
 それ程好まぬのなら、その龍神の力で季節を留めればよかろうに。
 ふっ・・・そう怖い顔をするな。

 我か?我はそのようなものは感じぬ。
 この心が満たされることがないのでな。

 ならば神子よ。我と共に来るか?
 我の創り出す泡沫の空間で、しばしの夏の夢をみせてやろう。

 我が神子よ、我が元に・・・・・。

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