頼 久

 

夏の強い日差しから逃れるように 木陰に入る貴女
木漏れ日に揺れる笑顔で 私を手招く
光と影の紋様が貴女を彩り
夏の花 花睡蓮

流れる雲が日差しを遮り 貴女の上に陰りを落とせば
儚く 消えてしまいそうで
細い身体を 抱き留める

「暑いから」と離れる貴女 朱に染まる頬
それは 本当に暑さのためだけですか?

木陰から離れれば 目が眩むほどの 輝かしい世界

 

その輝きを教えてくれた 貴女だから
例え命に代えても お護りしたい

夏の日差しよりも熱く 夏の日差しよりも熱く
貴女だけを
お慕いしています
神子殿・・・

 

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