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+ 海の見える丘は +

そこから見えるのは、広い広い水平線

(音楽は「VAGRANCY」より「風花」をお借りしました。)

 

「水の森の帰る標」

白泡の吹く

風の調べ

陸へとよせる

透き通る紺碧

天へと帰る道を辿り

地へと続く回廊を行く

狭間にたたゆう

青の水天

7.28

 

「境界線」

大きな水の塊と

青い空気の広がり

ずっと遠い

空との境界線は

丸い円を描いて

世界の淵へと

沈んでく

7.29

 

「砂浜」

小さい子犬が

波打ち際を駆けて

僕の歩いた足跡に

重ねられる

小さな足跡

7.30

 

「椰子の実」

なみなみゆらゆら

椰子の実揺れて

遠き遠き遥かな島より

海の揺り篭

椰子の実運ぶ

7.31

 

「流浪の民」

海の見える家に住みましょう

ここからは見えない海が

窓いっぱいに広がる

小さな白い家

私は貴方と手を繋いで

毎日砂浜を散歩するわ

ねぇ、海の見える家に住みましょう

いつか 遠い いつか

8.1

 

「夜海飛行」

欠ける水

満ちる時

暗闇にさざめく

海月の囁き

沖に瞬く鬼火の

仄かに誘う青い瞬き

8.2

 

「進化論 -umi-」

初めはたった1粒

空から降った

奇跡の塊

ぱらぱらぱらと

彼らは大地に降り注ぎ

そこに創られた

大きな生命の水溜り

いつしか世界は

緩やかな波に覆われて

8.3

 

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