輝沙羅の病気について


ここでは、輝沙羅の病気について書きたいと思います。
但し、すべての水頭症に当てはまるわけでなく、ここでは輝沙羅の場合について書きたいと思います。

 

水頭症とは

脳の中(脳室)に髄液が過剰に溜まる病気です。放置しておくと、頭の中の圧力が上昇し、嘔吐や頭痛などが起こり生命にかかわ         る場合もあります。乳幼児では、水頭症の為に知能の発達の遅れや、頭部が異常に大きくなりこともあります。
また、未熟児では呼吸が止まったりすることもあるようです。
輝沙羅の場合は、お腹の中で頭部に出血があり髄液の循環が悪くなり、脳室に水が溜まったようです。見つかった時点で、既に          大脳が水に押され脳がほとんどなくなってしまいました。また、生まれてからも水は溜まっていたらしく、第4脳室も風船のように膨           らんでいます。第4脳室も水が溜まって、脳が薄くなっているため、呼吸が浅くなったり、ミルクの飲み込みが悪くなったりしていま          す。 輝沙羅の場合、水頭症の中でもかなりの重症になります。このため、かなりの障害が残ると言われてます。


治療方法
治療方法としては、頭の水圧を下げる方法と脳室腹腔短絡術(VPシャント)方法があります。
輝沙羅の場合、後者のシャント手術をすることになりました。手術は、頭部の傷の部分から脳の中(脳室)にカテーテルと言う管を通        しカテーテルにバルブをつけ、さらにシリコン製の細い管(チューブ)をつなぎ、全体を頭部から腹部まで皮膚の下に埋め込みます。         脳室からカテーテルを通って流れ出た髄液はバルブと言う部分で一定の圧を超えた時にのみ、腹腔に向かって流れるようになりま        す。バルブには、逆立ちしたり、腹部を圧迫しても髄液は脳に戻らないように逆流を防止する働きがあります。腹腔内へ流れ込んだ         髄液は、腹膜と言う組織から吸収されます。


シャントの依存

脳質で作られた髄液は頭の中で循環しています。一旦、VPシャントを行うと髄液は常に短絡管に流れるようになります。
急に短絡管がつまって流れなくなると、頭の中の髄液が脳室の中に貯留するため、頭痛や嘔吐をきたして、意識障害が起こることがあります。
放置しておくと、命に関わる自体を起こすため、緊急にVPシャントを新しいものと入れ替える手術が必要です。
このように、一旦VPシャントを行うと髄液が短絡管に依存した状態になるので、長期間VPシャントをいれとかなければなりません。
また、VPシャントに菌が付いたり、つまったりすればVPシャントの入れ替えをしなければなりませんし、成長に伴って入れ替えなければなりません


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