新ライダーにお願い〜PDAって何?って人ごめん
新番組の季節である。
なんでも今度の仮面ライダーは携帯情報端末(スマートフォン)をお持ちだとか。うーん、なんだか弱そうだ。
まだ一度もテレビで見たことがない新ライダーであるが、携帯情報端末と聞くと、色々やってほしいことがあったりする。以下、勝手な私の想像である。
主人公である仮面ライダーは端末(カラー液晶搭載)を駆使して怪人と戦うのだ。まずは怪人シカオトコが襲ってくるのだ。
「もきゅー」
「む、むう。怪人め。とにかく変身しなければ」
主人公は木陰で端末に手をかざしながら何やらこそこそやっているのである。そう、端末に搭載されている反射型TFT液晶は直射日光の下では著しく視認性が落ちるのであった。意外に古いな。
「(なんとか変身)とおっ」
「もきゅきゅー」
シカオトコ、意外に強いのである。ピンチだ仮面ライダー。
「あれを使うしかない」
そう、先日謎の男から手渡された新たなミッションメモリー。このメモリーカードを端末に差し込み、プログラムを端末にインストールすれば、新たな必殺技が使えるようになるのだ。「(装着)」
……。
メモリーカードを認識してくれないのである。ピンチだ。あわててメーカーのサポートセンターに電話するのである。
……。
電話が込み合っていてサポートセンターにつながらないのである。ちっ、メーカーめ。わざとじゃないのか。よくよくメモリーカードを見てみるとバージョンNo.が。
ベータ版である。
まだ不具合の検証が行われていない必殺技なのであった。自己責任である。
「もきゅきゅきゅー」
ばきっ。あー。端末の液晶を割られてしまうのであった。もう一回サポートセンターに電話するのである。
今度は一発でつながった。何故だ。「液晶割れちゃったんすけど」
「液晶破損の場合、交換で3万円頂くことになりますが」
むう、高い。新品買えそうな値段ではないか。しかし背に腹は買えられない。
「すぐに代替機を手配してもらえませんか」
「それはできません。端末をこちらに送って頂いてから一週間ほどお時間頂きたいのですが」
それでは目の前のシカオトコと戦えないではないか。こうなったら仕方がない。ポケットの中にある予備の古い端末を使うのである。
ちなみに予備の端末、OSも古くモノクロ液晶、乾電池駆動の渋いヤツなのだった。
古いOS、意外に動作軽快。シカオトコをなんとか撃退したライダーなのだった。今度は怪人ピイチャンが現れるのだ。
「ぴぴぃ〜」
代替機(半透過型TFT液晶搭載。これで直射日光でも随分見やすくなった)も手配済み。あれからいくつかのメモリーカードも導入したライダー。万全である。
「ふんっ。やぁ。とおっ」
強い。ライダー強い。後はフィニッシュの必殺技を放つだけである。……。
端末のバッテリーが切れてしまうのであった。ゲームのやりすぎが原因か。出かける前に充電しておけ、ライダー。またしても乾電池駆動の旧機種でしのぐライダーなのであった。
そして今度はバックアップを取っておいたメモリーを紛失した主人公。そこに主人公と全く同じ能力を持ったニセライダーが現れるのだ。
「む、むう。俺のバックアップを使ったな。個人用のデータ(内緒の携帯Noとか?)も入れてあったのに」
どうやら少し後ろめたいところもありそうな主人公なのだった。ならばパスワードロックくらいかけておけ、ライダー。悪の秘密結社(今回そういう設定かどうかは不明)との対決も大詰め。ライダーは悪の首領と直接対決するのである。
悪の首領はその財力をいかして強力な情報端末を入手していた。
通信カードスロットやメモリーカード用スロットを当然のように備え、さらにAV端子でテレビとつないだり出来る上にUSB端子もついている。WORDやEXCEL、POWERPOINTのファイルやPDFファイルを変換することなしに閲覧可能で、あろうことかJR東日本の運賃プリペイドカード残高確認まで出来てしまうという全くもって関西人をバカにした重装備マシンなのだった。だって大阪には(他の地域にも)そんなカードはないじゃないか。
まあ、全て戦闘には関係ない機能なので結局ライダーが勝つわけだが。
はらたまhomeへ