4k83:光速稟議と渦
今更ながら、会社勤めの私である。 一応、自分用の机というものが設置されており、自分用のPCというものが机の上に鎮座されておる、そういう身分の私なのである。 鎮座後丸4年が経過した鎮座PCは某等柴社製の企業向けノートPCであり、某窓九拾八オペレーティングシステムを搭載した、社内のPC事情から推測すると「下の上」くらいの位置づけかと思われるスペックのマシーンなのである。まだまだ使えると思われるのである。 某愛びー笑む社のCMによれば、会社から期待されている社員はとっても良い感じのノートPCを与えられたり、もっと期待されている社員はそれに加えてケースとかそういったものまで付けてくれるそうであるが、私の勤め先はそうではなく、部署の予算内で古いPCから順番に更新、というちょっと普通っぽい決まりになっているのだった。社員への期待度は関係ないのである。アーヨカッタ。え? さて、私の所属する部署は今期2台のPCを更新するだけの予算があったのだが、私の鎮座PCよりも古い2台を既に手配。それにより鎮座PCは最低もう1年鎮座し続けることにあいなった。 はずだったのだ。 ところが急転直下、私の机に新しいPCが手配されることになったのである。予算枠外。一体何事か。 話は多少さかのぼる。 説明会では「とあるシステム」について大筋の説明があったのだが、どうにも印象はぼんやりとしていた。 説明会の席ではNS課長が情報システム部に質問したのを覚えている。 なんと既に決定しているのであった。 そして1年とちょっとが経過した。 私は「一番詳しいから」と言う理由で数回行われた会議に出席させられていた。 そしていつの間にかプロジェクトのようなものに出席させられる私。 「今更何を言ってる。担当者じゃないか君は」 え。そうだったんですか。 「そういう事。しっかり頼むよ」 ……。 そう。これはあれだ。1年に1回くらい私がやっちゃうあれだ。またやっちゃった。 しかたない。もうこうなったらジタバタしても始まらないのでボチボチやるのである。 ボチボチ。 「あー。画面が狭いんですねー。こりゃ辛いわ」 どうにかならんですか。 「この画面、横幅1024を想定してますんでねー。800x600の表示じゃあねえ」 できんですか。使いづらいままですか。よし(ガッツポーズ)。 あのー上司様ー上司様ー。私担当降りるかパソコンもらうかしないと駄目だそうですー。担当降りますわー。しょうがないなあ。もう。 「顔が笑っとるぞはらたま」 ギク。 そして、駄目モトで予算外のPCリース稟議を提出する事になったのであった。こんなの通るのかね。しかし。 翌朝可決稟議が返ってきたのであった。 速い! 速すぎますって。 「稟議通しておいたから。頼むよはらたま君」 稟議ってなんすか。え? パソコン? へ? 昨日出した奴? 「どれどれ、駄目なパソコンってのはどれ? ああこれ?」 何の話ですか。ああ稟議の? ああはいこれです。いやそのすいません駄目モトで出しちゃって。はあ。いやその通って嬉しいですって感想言うんじゃない?こういうとき何言えばいいんですかね。 「君のとこの事業部も頑張ってもらわないといけないんでね。君、CADも使うの? ディスプレイはもっと大きい奴でなくていいか?」 い、いいっす。滅多にCAD使わないし。いやほんと、ビビってます。もういいよ安い奴で。もう。今と同じ機種で。あいやそれは意味が無いか。 なんだかもう、どうにも逃げられないのであった。 ちなみにまだ新しいパソコンは届いていない。あと数日との事。 どうやら情報システム部担当者がのんびりと発注していたらしい。なんだいそりゃ。
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