広瀬川の旅 〜源流を訪ねて〜

 青葉城と並び仙台市を代表する広瀬川。この広瀬川は仙台市と山形県との県境に源流をなし、若林区内で名取川と合流する。水量を誇る一級河川でありながら、同一市町村内で生まれて終わる河川は全国的にも珍しいものである。かつては青葉城の自然の堀として城を守り、現在まで脈々として留まることのない流れが、仙台市に繁栄をもたらし市民に潤いを与えてきた。市民の生活と切り離すことのできないこの広瀬川を、名取川に合流する地点から源流へと訪ねてみた。
名取川合流
 仙台市若林区と太白区の区境を流れてきた広瀬川は若林区日辺(にっぺ)先で名取川に合流し、これより約5キロメートルは名取川となって太平洋に流れ出る。
 合流点付近の河川敷には名取川と広瀬川が運んできた土が堆積し、デルタ地帯をなしている。肥沃な河川敷には畑が広がり、水際には人の背丈を越える雑草が生い茂る。

広瀬川緑地
 国道4号線仙台バイパスの千代(せんだい)大橋付近の河川敷にはテニスコート、ゲートボール場等が整備され、水辺には広い階段が付けられ運動公園および自然に親しむ緑地として整備されている。
 日曜日にはお年寄りがゲートボールを楽しみ、初夏になれば家族連れが水際に集まり、子供たちは浅瀬で水遊びや水浴びをする。公園の空き地にテントを張り、手近なところでアウトドアライフを満喫する家族の姿も見られる。
広瀬橋
 宮城県を縦断する国道4号線の旧道が広瀬川を渡る橋、広瀬橋。この広瀬橋は日本最初の鉄筋コンクリート製の橋であった。現在では仙台市を抜ける自動車の多くが下流の千代(せんだい)大橋を通る国道4号線バイパスを利用しているが、市内の移動にこの旧道を利用する車も多い。
このあたりも川の両岸には雑草が茂りうっそうとしている。時々川遊びの親子や、鮎漁が解禁になった頃には投網で漁をする人の姿も見かける。
名取川合流〜広瀬橋

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