2年生の練習内容 2002年8月号 作成:平成14年9月21日 |
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●手を使ってパスをつなぎヘディングシュートするゲーム 最近の練習試合をいくつか見ていて気づいたことだが、いったんどこかでボールが止まるとそこに敵味方の子がいっせいに集まってきて、目の前に出来た敵の壁に向かっての蹴り合いが始まる。ボールが一箇所に留まっているのでどんどん団子が大きくなってくる。横や斜め後ろが、がら空きになっていても誰も気づかずひたすら前に蹴りあう。どうしても目先の利益である「最短距離」を狙ってしまう。人類がめざましい発展をしてきた証しといえば言えなくもないが、サッカーでは最短距離の攻略がいつもうまくいくとは限らない。むしろ回り道をした方がうまくいくことが多い。急がば回れだ。つまり、前に敵の壁があったら、少し時間は掛かるがとりあえず横や斜め後のフリーな子にパスをつなぎ、それから縦パスを狙うのが原則となっている。 今回はこうした団子状態からの脱皮を目的として、手でパスを行うゲームをやってみた。手ならきっと余裕が生まれ、「回り道」も思いつくのではと期待して・・・。 準備 1.ゴールの準備 ネットがついたゴールが必要。通常の試合のように2つ向かい合わせになっていた方が理想的だが、一つしかゴールが用意できない場合は内側と外側を使って行う。 2.チーム分け 全員を集めて一列並ばせ、番号を言わせる。一定のルール(3人おきとか)でビブスを渡してチーム分けをする。 ルール 1.パスは手またはパントキックで行う。ボールを持ったら3歩までしか歩けない。 2. シュートは、全てヘディングで行う。自分で投げ上げたボールは無効。 3. 敵が持ったボールは手から離れるまで奪えない。 ねらいと効果 1.手を使えるようにしても結果は同じ。 結果から言うと、手を使ってもまったく同じであった。パスを出す方も、もらう方も最短距離の位置にしか行かない。すぐに団子になってしまう。ボールを持った子がいると、ゴール方向の最短距離の位置に敵味方入り混じって一斉に手を上げて待つ。ちょうど鯉や金魚が餌をねだっているような感じだ。 その都度、ボールを持っている子の両脇に開いてもらう動きを指導してみたが、すぐに忘れてしまう。自然にそういう風に動けるようになるまでには、まだまだ時間がかかりそうだ。 2.普段嫌がるヘディングシュートもやるようになる この練習はヘディングの練習でもある。ヘディングをしないと得点できないので、普段絶対にしない子でも我慢をしてやる。多少痛くても、味方の子の祝福で少しいい気分になれるようだ。 3.以外に人気がある練習 一度この練習をやってからは子供たちが毎回この練習をねだるようになった。何が面白いのかよく理解できないが、多分思い通りにボールを扱えるとか、サッカーのレベルがあまり影響しないとか、そんなことかと思う。 |