3年生の練習内容 2003年9月号 改定:平成15年10月10日 |
目 次 |
●2人一組でのインサイドボレー・インステップボレー 3年生も夏が過ぎて体力がついてきたので、これからいろいろな基礎技術を少しずつ覚えさせていくことにする。まずは、最近の試合でうまく出来なかった浮き玉のコントロール(インサイドやインステップのボレー)の練習から行っていくことにした。こうした練習をやる時間帯は、まだ勢いがある練習開始直後が良いようだ。 最初は小人数からスタート この日はBチームが公式戦に行っていたのでAチームだけだった。ボレーの基本練習のような子供達にとってつまらない部類の練習は早く要領を覚えてもらって、一言「2人一組でボレーの練習をしてください。左右の足で20回ずつ計40回です。」というだけで自発的にすばやくやれるように持っていきたい。早く覚えてもらうには、 @コーチから全員に目が届く人数であること A各個人がうまくなりたいという向上心を持っていること Bある程度の技術力があること が必要である。そういう意味で、この日はこの練習を始めるチャンスだった。つまり、人数が10人強程度であれば、コーチからの個々へのアドバイスも可能であり、特に注意しなくても練習が出来る子の絶対数を増やせるからだ。 インサイド・ボレーの練習開始 まず、ボール拾いに時間がかかることが予想されたので、最初から後ろが校舎やフェンスになっている場所を選んだ。次に、みんなを集めて見本を見せながら説明した。 「手で投げたボールをインサイドで相手の胸に返してください。左右の足で行います。右足20回左足20回計40回やったら交替してください。」 手で投げたボールをインサイドボレーで相手の胸に返すという極めて基本的な練習だが、これまで全くやっていなかったのでほとんどの子はあまりうまく出来ないようだった。しかし、Aチームばかりでかつ少人数ということもあり、誰もふざけずに真面目にやっていた。やはり、うまくなろうとしている気持ちの表れかと感じた。 すぐに安定して出来るようになった子もいたが、半数以上はボールがあっちこっちに飛んでいた。 気のついた点とアドバイスは、 @インサイドに当てられない。つま先の方に当ててしまう。 →ボールをよく見てきちんとインサイドに当てること。 A立ち足が横を向いている。 →立ち足は蹴る方向に向け、ももを上げ足を開いて蹴ること。 B足首を固定出来ない。つま先が下を向いている。 →足の親指に力を入れてつま先を上げること。 C相手にボレーしやすいボールを投げていない。 →1回1回ていねいに投げてあげること。 等々、まだまだ時間がかりそうである。 2人でボールリフティング この練習はどうしても規定回数を終えるまでの時間にバラツキが出てしまう。しかし早く終わった組をじっと待たせる訳にはいかない。そこで、やったばかりのボレーの応用練習にもなるリフティングをやらせることにした。 「終わった組は2人でリフティングをやってください。回数の数え方ですが、相手にボールを渡したら1回とします。1人で連続して何回リフティングするのはかまいませんが、何回やっても1回です。それでは2人で記録を作ってください。最初の目標は5回です。5回以上出来たらコーチに報告してください。」早々とインサイドボレーが終わった組は元々基本が出来ていて上手なので、この練習も案外うまくやっていた。しばらくすると2人で10回を超えたとの報告をしてきた。こういう練習はすぐに覚えてうまくなる子がいるので早く慣れさせたほうが良いと思う。 インステップ・ボレーへ移行 ボールリフティングをやらせている間に遅れをとっていた組のインサイドボレーが全て終了したのを見計らってインステップボレーの練習に移行した。 「今度はインステップで相手の胸に返してください。回数は左右20回ずつ計40回です。」と言って見本を見せた。 気のついた点とアドバイスは、 @思い切り蹴ってしまう。 →味方へのパスなのでやさしく返すこと。膝から下を振るが、途中で止めること。 Aボールが頭より上に上がってしまう。 →ももを上げ、足首を伸ばし、つま先を下にして蹴る。 B狙った所に飛ばない。 →ボールを最後までよく見て蹴ること。 C相手に高いボールを投げてしまう。 →インサイドの時より少し低めに山なりのボールを投げてあげること。 等々だったが、Aチームだけでも既にかなりのレベルの差が出ていた。 Bチームも一緒に練習 次の週に早速Bチームにもこの練習をやらせた。今度は投げる方とボレーをする方の息が合わない組が多くてなかなか規定回数が終了しなかった。しばらく様子を見ていたが、時間が経過するうちに半数はふざけだし、そういった子にとってはこの練習時間はほとんど無駄になった。この真剣にやる気のない子達をどういう風に真面目にかつ自発的にやらせるかがこれからの課題である。他の団との試合直前など緊迫した状況に追い込まれた状況であればきちんとやるのだが・・・。 |
●休憩前の課題:浮き球のボレーシュート 2人1組の基本練習だけでは、それがどんな時に役立つ練習かピンとこないであろうと思って、休憩前の課題としてやらせてみた。まずゴールを2つ作り、一方はインサイドボレー用で、もう一方はインステップボレー用とした。全員を2つに分けてから「今からさっき練習したボレーでシュートをします。各ゴールに2点ずつ計4点入れたら休憩できます。」と言って開始した。ボールはあえて子供達に投げさせることにした。最初は山なりに投げ上げたボールをそのままボレーさせようとしたが、ボレーしやすいボールを投げられる子が少なかった。そこでゴールの手前に直径2m位の円を書き、そこへ向かって山なりのボールを投げさせ、バウンドしたボールをボレーシュートさせるように変えた。 基本練習で出ていた色々な課題が顕著に現れて、なかなかシュートがゴールに入らない子が多くてかなりの時間を要した。 |