天王寺供養塔

                                  ▼ 福島駅から複交バス穴原行毘沙門前下車5分

 天王寺は法灯国師(または仏心国師)を開山の祖とする古刹です。文治五年(1189)源頼朝の平泉攻めで大鳥城の落城とともに焼失しましたが、のち天正三年(1575)時の飯坂地方の領主飯坂右近将監宗康が中興。その後も山火事で類焼したりし、宝永七年(1710)現在の堂宇が建てられたといいます。宗派は臨済宗。
 こうした古い歴史をもつ寺だけに、境内には文化財も多い。安山岩でできた高さ1.3m余りの供養塔もその一つ。表面には「是諸生聞是法也 現世安穏後世善処」と刻まれ、信仰がうかがわれます。この文字の下に、元亨四年(1324)の年号が見え、その年の十一月十三日に建てられたことも記されています。

 

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