gym資産

後藤次利+山木秀夫という強烈ユニット、gymのセカンドアルバムである。

　こういうユニットって、強烈な個性があるぶん、往々にしてアルバム１枚で終わってしまうことが多かったりするので心配していたのだが、活動が続いてまずはほっとした。が、作品は前回を上回る強烈さである。

　のっけから炸裂する後藤氏の生々しいベースが主張するように、今作は二人の楽器の音がよりダイレクトに伝わってくる。そして、ある種「二人」に拘っていたような前作のような縛りをなくし、より自由に演奏が繰り広げられる。そして、今剛などのサポートも絶妙で、山木氏のスイッチが自動で入るような展開が続いていく。

　何よりうれしいのは後半の展開だ。６曲目のMountain Beatから一気に月の裏側に突入。他人のプロデュース時には使いたくとも使えなかったようなアイデアががんがん炸裂し、よりディープな世界が広がっていくところこそが、後藤次利の真価なのだ！