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後藤次利資産
後藤次利T
 04年03月06日。渋谷ルイードK2に、gym+今剛のライヴを見に行った。

 今日はgymの二人で前半は疾走し、途中から今剛が加わってさらに暴走するという嗜好。いわゆるスリーピースの形になるのだが、全員リード楽器である。

 まずは山木秀夫氏が早速スイッチオン。2曲目は緩やかな「Deeper」だったのだが、この曲でもスイッチが入ってしまうほど自動発火体質になっているようだ。それにしても、スネア一発、バスドラ一発、タム一発でもしびれるような音なのに、それがうねりとなってベースと一緒に畳みかかってくるもの凄さ。

 圧巻はほとんど全曲ドラムソロという、「ハンマー」。後藤・今の両氏がいったん引っ込んで、打ち込みをバックに一人炸裂しつづける山木さん。そして、5分位たったところで、二人が演奏に加わって一気に曲が分厚くなるという怒涛の展開である。まさにトランス状態。そう、世間一般の「トランス」などというジャンルものは、もう馬鹿馬鹿しくて、比較の対象にすらならないのだ。

 一方、いつになく機嫌が良さそうな後藤氏のベース。遂に伝説のフラメンコスタイルも炸裂したそのベースは、色っぽい、いや、もうエロいとしか言いようのないビートを紡ぎ出す。

 いいミュージシャンを見ていると、楽器がそのミュージシャンの分身に見える時があるが、この日受けた感覚はまったく違うものだった。ベースが女性に見えたのだ。究極至極の愛を以って、愛撫しているような感覚。

 セクシーかつ暴力的な音圧で全身を痛めつけられるようなgymの迫力は、聞き手にマゾヒストの到達するエクスタシーのようなものを与えるとでも表現すればいいのだろうか?

 CDもだが、これは絶対に一度生でご覧戴きたい。あー、いいライヴだった。

 て゜、結局何か買って帰ってしまうのであった。