周海氏の長男,賢周氏は幼い頃より周海氏のもとで,土練りや轆轤引きはもちろんのこと,薪割り,土づくり,窯焚きとおよそ陶芸にかかわるあらゆる仕事を学びました。土や薬,窯焚きに関する知識と技術は,その若さに似合わず,高い水準に達しています。 また,志野,黄瀬戸,織部といった美濃の焼き物だけではなく,唐津や焼き締めにも積極的に取り組む豊かな感性は,周海氏をしのぐものがあるかも知れません。一見ロックミュージシャンを思わせる風貌とシャイな語り口からは想像できないほど,焼き物に対するあつい情熱を持っていることが作品から伝わってきます。
2001年12月の窯では,黄瀬戸と斑唐津,刷毛目の作品が優れていました。黄瀬戸は,周海氏の影響を残しながらも若々しい造形と釉調で,賢周氏独自の黄瀬戸の萌芽を感じることができます。斑唐津,刷毛目の唐津系の作品は薬の濃淡や流れによって躍動感のある作品に仕上がっています。
すでに第一人者となった作家の作品にももちろん魅力はありますが,賢周氏のように情熱と実力を持った若手作家を見いだしていくことも,焼き物の楽しみ方の一つなのではないでしょうか。
このページでは,賢周氏の新作を紹介しお好きな方にお分けしていきたいと思います。ご希望の方はメールにてお問い合わせください。茶碗は共箱付ですが,他の作品は,お安く提供するために箱を用意しておりません。1000円程度で共箱をおつけすることができますのでご相談ください。尚,周海氏の作品をお探しの方もお問い合わせください。

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