|
2007年末のプリンタ 〜エプソンとキャノンのプリンタを比較〜 (2008年1月11日著)
単機能プリンタのPM-G860とPIXUS iP4500を比較する。それぞれ複合機のPM-A840とPIXUS MP610のプリンタ部分だけを取り出したような機種である。PM-G860はエプソンの単機能プリンタの中では光沢顔料の機種の次に上位機種であり、PIXUS iP4500はキャノンの単機能プリンタの中では最上位機種である。価格はPM-G860が16,000円前後、PIXUS iP4500は18,000円前後と2000円の差がある。
PM-G860は6色インクで1.5plインク滴、解像度5760×1440dpiであり、5種類のサイズのインク滴を打ち分けるAdvanced MSDTにも対応しているので、エプソンの複合機・単機能プリンタを含めて最高レベルのものである。これだけの性能であれば写真印刷画質は最高レベルである。L版写真印刷速度も22秒と高速なので、写真印刷もストレス無く行えるだろう。一方PIXUS iP4500は5色インクで最小1plインク滴、解像度9600×2400dpiとなっている。5色の内1色は顔料インクであるため、写真印刷時は4色を利用する。色数が少ないためPM-G860と比べると若干画質が落ちると言えるが、ここまでインク滴が小さいと実際の差は目をこらさないと分からないレベルであり、十分写真画質と言える。逆に顔料ブラックのインクにより、普通紙などへのモノクロ文字印刷の画質は高く耐水性も高い。印刷速度も速くL版写真18秒であり、PM-G860をさらに4秒上回る。 写真印刷時には両機種とも自動的に写真の明るさを補正する機能を備えている。PM-G860はオートフォトファイン!EX、PIXUS iP4500は自動写真補正となっており、どちらも顔認識やシーン判別を行って補正するレベルの高いものである。さらに、PM-G860はナチュラルフェイス機能も搭載され、物の輪郭を自動検出してあごの周辺をスリムに見せる「小顔補正」と、肌の白さを強調する「美白補正」を行えるようになっている。インクはPM-G860が「つよインク200」でアルバム保存200年、耐光性50年、PIXUS iP450は「ChromaLife100」でアルバム保存100年、耐光性30年となっているため、色あせという点ではPM-G860の方が優れている。このように写真の印刷画質、耐保存性、補正機能が優れているPM-G860は写真重視、顔料ブラックも備えているPIXUS iP4500は普通紙へのモノクロ印刷、写真印刷の両方のバランスがとれた機種と言える。 そのほかの機能として、CD/DVDレーベル印刷機能は両機種とも備えている。さらに、PIXUS iP4500は前面給紙と自動両面印刷機能も備えているため便利である。デジカメをケーブルで接続してダイレクト印刷するPictBridgeもPIXUS iP4500のみ対応している。 以上のように写真重視のPM-G860と、黒文字も綺麗で付加機能も多いPIXUS iP4500に分かれると言える。2000円の価格差があるので、付加機能に魅力を感じるならPIXUS iP4500、写真印刷が第1目的ならPM-G860がお奨めと言えよう。 (H.Intel) 【今回の関連メーカーホームページ】 エプソンhttp://www.epson.co.jp/ キャノンhttp://canon.jp/
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||