プリンター徹底比較
2007年末のプリンタ
〜エプソンとキャノンのプリンタを比較〜
(2008年1月11日著)

プリンタ比較の記事は、新製品が数多く発表される「年末」と「春」の2回に掲載しています。
古い記事も過去の情報として利用できると考え、新製品を掲載したものは、新たな記事として掲載していますので、現在この記事は既に古くなっている可能性があります。
プリンタ比較を参考にされる方は、プリンター徹底比較の一覧ページより、最新のものをご覧ください。

1万円台前半以下の単機能プリンタ
 
 単機能プリンタの下位モデルを比較する。エプソンは2機種の内の下位モデル、キャノンは3機種の内の下位2モデルとなる。エプソンのPX-V780とPIXUS iP3500は同じ価格だが、PIXUS iP2500は5000円も安い。下位モデルだけあって、3機種ともかなりの機能が削られているが、その中でもそれぞれの機種に特徴があるので見ていこう。

メーカ エプソンキャノンキャノン
品番 PX-V780PIXUS iP3500PIXUS iP2500
製品画像
予想実売価格 13,000円前後13,000円前後8,000円前後
最大解像度 5760×1440dpi4800×1200dpi4800×1200dpi
インク色数 4色(5本)4色4色
顔料/染料系 顔料系(PX-Vインク)染料系(カラー)/顔料系(ブラック)染料系(カラー)/顔料系(ブラック)
カートリッジ構成 各色独立各色独立黒+カラー3色一体
色詳細 ブラック×2
シアン
マゼンタ
イエロー
ブラック(顔料)
シアン
マゼンタ
イエロー
ブラック(顔料)
シアン
マゼンタ
イエロー
最小インクドロップサイズ 3pl
(MSDT対応)
最小2pl最小2pl
ノズル数 357ノズル1600ノズル1472ノズル
360ノズル(Bk)
59ノズル×3色(C/M/Y)
512ノズル×2(C/M)
256ノズル(Y)
320ノズル(顔料Bk)
384ノズル×3(C/M/Y)
320ノズル(顔料Bk)
特殊機能 DVD/CDレーベル印刷
自動両面印刷
前面給紙 △(A4・B5・レターサイズの普通紙のみ)
顔の明るさ補正 ○(オートフォトファイン!EX)○(自動写真補正)
PictBridge対応
メーカー公称印刷速度
(L版縁なし)
77秒40秒46秒
インターフェイス USB 2.0USB 2.0USB 1.1
外形寸法(横×奥×高) 435×240×161mm436×302×145mm442×237×152mm
重量 3.9kg4.9kg3.3kg

 まずは画質と速度を見てみよう。PX-V780は「PX」の品番が示すとおり、顔料インクを採用している。そのため、写真用紙などへの印刷は光沢感が低下するほか、光沢紙やアイロンプリント紙など一部使用できない用紙もある。一方で普通紙への印刷が質は高く、耐水性も高い。そのため、文書などの印刷や年賀状が主な用途なら上位機種よりもお奨めと言える。インク滴は3plであり、4色構成であるため、画質面では上位機種よりは劣る。またインク滴は上位機種と異なり、3種類のインク滴を打ち分けるMSDTとなる(上位機種は5種類)。ただし、劣ると言っても十分な写真画質ではある。また、インクは各色独立なので、無くなった色だけ交換できる。
 PIXUS iP3500は4色構成だが、カラー3色が染料インク、黒インクが顔料インクとなる。普通紙へのモノクロ文字印刷はPX-V780同様、メリハリがあり耐水性の高い印刷が行える。一方で写真用紙への印刷も染料インクを使用して光沢感を損なわず行える。しかし、普通紙の高画質・高耐水性はモノクロでしか得られず、逆に写真用紙への印刷時は黒インクが利用できず、黒のメリハリは弱くなってしまう。コストを抑えた中で普通紙、写真用紙の両方への画質を求めた結果である。インク滴は2plで解像度が4800×1200dpiと上位機種よりは劣るが、詳しく見比べないと分からない程度の差であり、十分写真画質だ。こちらも、インクは各色独立である。
 PIXUS iP2500は4色構成で、カラー3色が染料インク、黒インクが顔料インクという点でPIXUS iP3500と同等だ。インク滴は2plで解像度が4800×1200dpiという点も同様だ。異なる点はインクタンクで、カラー3色が一体となっている点だ。そのため1色でも無くなった時点で交換になり、印刷コストは若干高くなる。ただし、画質は高く、写真印刷にも十分耐えうる画質だ。
 印刷スピードはL判縁なし印刷で、PX-V780が77秒、PIXUS iP3500が40秒、PIXUS iP2500が46秒と上位機種よりは遅いが、一昔前と比べて耐えられないほど遅いわけではない(例えば去年のモデルPX-V630は3分21秒もかかった)。また、PX-V780が最も遅いわけだが、これはカラーインクのノズル数が59ノズルと極端に少なくカラー印刷が苦手なためだ。逆に黒インクは2本セットすることになっており、ノズル数が360ノズルと、複合機の最上位モデルの更に倍もある。そのため、A4モノクロの印刷速度は37ppm(1分間に37枚/エプソン独自チャート)とレーザープリンタ並みの高速印刷が行える。
 写真の補正機能としては、PX-V780がオートフォトファイン!EXを、PIXUS iP3500が自動写真補正を備えている。どちらも顔の認識やシーン認識を行ってから明るさ補正を行う高性能なものだ。一方のPIXUS iP2500にはこういった機能は搭載されていない。
 付加機能に関してはほとんどが省略されてしまっている。CD/DVDレーベル印刷機能や自動両面印刷機能は3機種とも備えていない。PIXUS iP3500のみPictBridgeに対応しデジカメをつなげばダイレクト印刷が楽しめる。またPIXUS iP3500は前面給紙にも対応しているが、上位機種のようなカセット式ではなく、排紙トレイと共用しているため、紙を置いたまま排紙トレイをしまうことが出来ず、対応用紙もA4・B5・レターサイズの普通紙のみとなるなど簡易のものだ。一方最も安いPIXUS iP2500は排紙トレイ自体が存在しない。机の上に置いている場合はまだしも、棚の上などに置いている場合紙が下に落ちてしまい、順番がばらばらになるなど大変そうだ。
 接続はいずれもUSBだがPIXUS iP2500だけUSB1.1となる。本体サイズはどの機種も小さめである。横幅は似たり寄ったりで、高さもそれほど変わらない。PIXUS iP3500だけ奥行きが6cmほど大きいが、それほどの差ではない。

 1万3000円の出費が出来るなら、やはりPX-V780かPIXUS iP3500をお奨めする。文章や年賀状印刷なら、普通紙への高い印刷画質や耐水性、モノクロ印刷が高速なPX-V780がお奨めだ。一方写真印刷も行うならPIXUS iP3500がお奨めである。最も安いPIXUS iP2500は排紙トレイがないなど、かなりコストが削られた印象だが、画質や速度は悪くないので、とにかく安い機種を探しているという人には、価格の割に満足いく性能だろう。


(H.Intel)


【今回の関連メーカーホームページ】
エプソンhttp://www.epson.co.jp/
キャノンhttp://canon.jp/



今回紹介した商品や、その他のハードやソフトの
ご購入はコチラでどうぞ!