小ネタ集
新旧プリンター比較
2018年末発売のプリンターを旧機種と比較する
(2018年11月3日公開)

表中の赤文字は旧機種からの変更点です。なお3機種で比較している場合は、旧機種1からの変更点となります。

EP-881AとEP-880Aを徹底比較する

 EP-881AはEP-880Aの純粋な後継製品だ。見た目にはほとんど変わらない両機種だが、どの点が変わったのか詳しく見ていこう。

プリント(画質・速度・コスト)
新機種
旧機種
型番
EP-881A
EP-880A
製品画像






発売日
2018年9月13日
2017年10月19日
発売時の価格
31,980円
30,980円
インク
色数
6色
6色
インク構成
ブラック
シアン
ライトシアン
マゼンタ
ライトマゼンダ
イエロー
ブラック
シアン
ライトシアン
マゼンタ
ライトマゼンダ
イエロー
カートリッジ構成
各色独立
各色独立
顔料/染料系
染料
(つよインク200)
染料
(つよインク200)
インク型番
カメL(増量)
カメ(標準)
クマノミL(増量)
クマノミ(標準)
ノズル数
1080ノズル
1080ノズル
各色180ノズル
各色180ノズル
最小インクドロップサイズ
1.5pl(AdvancedMSDT)
1.5pl(AdvancedMSDT)
最大解像度
5760×1440dpi
5760×1440dpi
印刷速度
L判縁なし写真(メーカー公称)
13秒
13秒
A4普通紙カラー(ISO基準)
N/A
N/A
A4普通紙モノクロ(ISO基準)
N/A
N/A
印刷コスト
L判縁なし写真
20.6円
20.6円
A4カラー文書
12.0円
12.0円
A4モノクロ文書
N/A
N/A

 EP-881Aは価格は1,000円上がっているが、ほぼ同価格の設定となっている。それでは、プリントの基本機能である、画質と速度、印刷コストを見てみよう。インクの色数や最小インクドロップサイズには変化がなく、ノズル数も同等であることから印刷速度にも変化はない。ただし、インクに関してはEP-880Aの「クマノミ」型番からEP-881Aでは「カメ」型番へと変更されている。とはいえ、インクの改良といった表記は見られないため画質には違いはないと思われる。また、カートリッジサイズにも変更はない。ただ、カートリッジの価格が変化している。EP-880Aの「クマノミ」の大容量タイプ「クマノミL」は1色1,260円、6色パックは7,330円だ。一方「カメ」の大容量タイプ「カメL」は1色1,200円、6色パックは6,980円だ。しかし、印刷コストは同じL判写真1枚20.6円、A4カラー文書12.0円なので、少しだけ量を減らし、その分価格を下げたと言える。乱暴な計算をすれば、L判写真1枚20.6円、写真用紙代(500枚で2,143円、1枚4.286円)が込みなので、インク代は16.314円だ。インクカートリッジはバラで購入した場合で計算するので、「クマノミL」は7.560円、「カメL」は7.200円となる。全てのインクを均等に使うとすれば、「クマノミL」ではL判写真が463枚、A4カラー文書が630枚印刷できる。これが「カメL」ではL判写真が441枚、A4カラー文書が600枚印刷できる。つまりわずか20〜30枚の差なのだ。この程度であれば交換頻度が増えて不便というほどではないだろう。一方販売価格が7,000円を切るので、安く見えるという販売上の変更と言えるだろう。ちなみに標準容量のタイプも「クマノミ」の3,960円から「カメ」では3,840円に値下げされている(その分量も減っている)。
 画質に関してはスペック上ではわからないが、普通紙に印刷する際の写真が色鮮やかになるように調整されている。ドライバレベルの変更なので劇的にではないだろうが、普通紙に写真入りの文書などを印刷するとどうしても写真がくすんだような色になっていたため、細かな変更点だがうれしいところだ。

プリント(給紙・排紙関連)
型番
EP-881A
EP-880A
製品画像
対応用紙サイズ
名刺〜A4
名刺〜A4
給紙方向
(A4普通紙セット可能枚数)
背面
○(1枚手差し/0.6mm厚まで)
○(1枚手差し/0.6mm厚まで)
前面
カセット下段(100枚/A4以下)
カセット上段(2L/ハイビジョン以下)
カセット下段(100枚/A4以下)
カセット上段(2L/ハイビジョン以下)
その他
排紙トレイ自動開閉
用紙種類・サイズ登録
○(カセット収納連動)
○(カセット収納連動)
用紙幅チェック機能

 続いて、EP-881AとEP-880Aの給紙、排紙機能を比較してみよう。前面に大小2段のカセットと背面から手差し給紙が行える点や、排紙トレイの自動開閉など、機能は全く同じだ。

プリント(付加機能)
型番
EP-881A
EP-880A
製品画像
自動両面印刷
○(ファイン紙対応)
○(ファイン紙対応)
CD/DVD/Blu-rayレーベル印刷
写真補正機能
○(オートフォトファイン!EX)
○(オートフォトファイン!EX)
特定インク切れ時印刷
○(黒だけでモード・5日間のみ)
○(黒だけでモード・5日間のみ)
自動電源オン/オフ
○/○
○/○
廃インクタンク交換/フチなし吸収材エラー時の印刷継続
○/○
○/−

 続いてEP-881AとEP-880Aののその他のプリント機能を比較してみよう。ファイン紙やはがき対応の自動両面印刷機能やディスクのレーベル印刷機能、自動電源オン/オフ機能などは同じだ。一方、EP-881Aになって追加された機能が「フチなし吸収材エラー時の印刷継続」機能だ。インクジェットプリンターのインクの吸収材は2種類ある。1つは電源を切った際にインクカートリッジが戻る位置の下あたりにある、廃インクタンクである。クリーニングなどを実行した際に出るインクを吸収するものだ。一方、用紙が通る部分のプラスチックが一部欠けておりその下にクッションのような吸収材が見えるが、これはフチなし吸収材だ。フチなし印刷を行う場合、用紙のフチギリギリに印刷するのは用紙の微妙なズレなどを考えると難しいため、少し大きめに印刷し用紙からはみ出す部分は吸収材で吸収させるという方式をとっている。これがフチなし吸収材だ。これまでのプリンターはどちらかが一杯になると警告が表示されてプリンターが一切動かなくなり、修理するしか方法がなかった。ところが2世代前のEP-879Aから、廃インクタンクに関してはメンテナンスボックスという名称でユーザー自身での交換が可能になっていた。そして今回、EP-881Aではもう一方のフチなし吸収材が一杯だというエラーが出た際にも、不便にならないような工夫をしたのである。とはいえこれは簡単に交換できる構造にはできない。そこで、この吸収材にインクが落ちることがない「フチあり」印刷に関しては印刷を継続できるようにしたのだ。フチなし印刷はできないとはいえ、フチなし印刷はとりあえず置いておいて、急を要するフチあり印刷を行い、余裕のあるときに修理に出すという事ができるわけだ。いざというときに便利な変更点と言えるだろう。

スキャン
型番
EP-881A
EP-880A
製品画像
読み取り解像度
1200dpi(1200×4800dpi)
1200dpi(1200×4800dpi)
センサータイプ
CIS
CIS
原稿取り忘れアラーム
スキャンデーターのメモリカード保存
○(JPEG/PDF)
○(JPEG/PDF)

 EP-881Aのスキャナ機能にEP-880Aから変化は見られない。

ダイレクト印刷
型番
EP-881A
EP-880A
製品画像
カードスロット
対応メモリカード
SD
SD
USBメモリ/外付けHDD/外付けCD/DVD対応
○/○/○
○/○/○
メモリカードからUSBメモリ/外付けHDD/外付けCD/DVDへバックアップ
○/○/−
○/○/−
対応ファイル形式
JPEG
JPEG
色補正機能
フチ(白)/フチ(白)枠付き/フチ(黒)/フチ(黒)枠付き(フチ太さ4段階)
カラーフレーム
赤目補正
明るさ調整(5段階)
コントラスト(5段階)
シャープネス(5段階)
鮮やかさ(5段階)
フィルター(モノクロ/セピア)
フチ(白)/フチ(白)枠付き/フチ(黒)/フチ(黒)枠付き(フチ太さ4段階)
カラーフレーム
赤目補正
明るさ調整(5段階)
コントラスト(5段階)
シャープネス(5段階)
鮮やかさ(5段階)
フィルター(モノクロ/セピア)
手書き合成
PictBridge対応
○(USB/Wi-Fi)
○(USB/Wi-Fi)
赤外線通信
各種デザイン用紙印刷
塗り絵印刷
フォーム印刷(カレンダー・罫線・マス目・便箋・スケジュール帳・五線譜・メッセージカード)
デザインペーパー
塗り絵印刷
フォーム印刷(カレンダー・罫線・マス目・便箋・スケジュール帳・五線譜・メッセージカード)
デザインペーパー

 EP-881AとEP-880Aのダイレクト印刷機能を比較してみよう。SDカードに加えてUSBメモリや赤外線通信などで印刷が可能な点、多種の色補正機能と、各種デザイン用紙の印刷機能など、機能面での変化は見られない。

スマホ/クラウド対応
型番
EP-881A
EP-880A
製品画像
スマートフォン連携
対応端末
iPhone
iPod touch
iPad
(iOS 9.0以降)
Android 4.1以降
iPhone
iPod touch
iPad
(iOS 9.0以降)
Android 4.1以降
NFC対応
写真プリント
ドキュメントプリント
○(PDF/Word/Excel/PowerPoint)
○(PDF/Word/Excel/PowerPoint)
Webページプリント
スキャン
○(PDF/JPEG)
○(PDF/JPEG)
クラウド連携
スマートフォン経由/本体
○/−
○/−
オンラインストレージからの印刷
SNSからの印刷
○(コメント付き可)
○(コメント付き可)
写真共有サイトからの印刷
メールしてプリント
リモートプリント
スキャンしてリモートプリント

 EP-881Aのスマホ、クラウド関連機能にもEP-880Aから変化は無い。

コピー機能
型番
EP-881A
EP-880A
製品画像
等倍コピー
拡大縮小
倍率指定
○(25〜400%)
○(25〜400%)
自動変倍
オートフィット
CD/DVD/Blu-rayレーベルコピー
写真焼き増し風コピー
○(退色復元対応)
○(退色復元対応)
割り付け(2面/4面)
○/−
○/−
バラエティコピー
見開きコピー
IDコピー
ミラーコピー
塗り絵コピー
リピートコピー
背景除去機能
文字くっきり機能
見開きコピー
IDコピー
ミラーコピー
塗り絵コピー
背景除去機能
文字くっきり機能

 EP-881AとEP-880Aのコピー機能を比較してみよう。基本的な拡大縮小や割り付け機能などに違いはない。バラエティコピーの機能に、新たに「リピートコピー」が追加された。これは一般的な割り付けとは異なり、同じ内容を割り付ける機能だ。例えばA4やA5の原稿を、A4に2面や4面割り付けるといった使い方だ。チラシや手書きメモをコピーする際などに便利だ。また、定型でない原稿でも原稿サイズを認識し、用紙に並べて印刷するという「自動」割り付けも行える。名前シールのコピーなどに便利だ。

操作パネル/インタフェース/本体サイズ
型番
EP-881A
EP-880A
製品画像
液晶ディスプレイ
4.3型
(90度角度調整可)
4.3型
(90度角度調整可)
操作パネル
タッチパネル液晶
(90度角度調整可)
タッチパネル液晶
(90度角度調整可)
インターフェイス
USB他
USB2.0×1
USB2.0×1
無線LAN
IEEE802.11n/g/b
(Wi-Fiダイレクト対応)
IEEE802.11n/g/b
(Wi-Fiダイレクト対応)
有線LAN
100BASE-TX
100BASE-TX
対応OS
Windows 10/8.1/8/7/Vista/XP SP3
MacOS 10.6.8〜
Windows 10/8.1/8/7/Vista/XP SP3
MacOS 10.6.8〜
外形寸法(横×奥×高)
349×340×142mm
349×340×142mm
重量
6.8kg
6.7kg
本体カラー
ホワイト/ブラック/レッド/ニュートラルベージュ
ホワイト/ブラック/レッド/ニュートラルベージュ

 最後にEP-881AとEP-880Aの操作パネルやインタフェース、本体サイズなどを見てみよう。インタフェースや対応OSなどに違いはない。本体デザインも基本的に同じで、液晶サイズやタッチパネル液晶、本体サイズなども同じだ。カラーバリエーションもホワイト、ブラック、レッドと、ホワイトの天板だけがベージュのニュートラルベージュの4色展開だ。ただし、EP-880Aの前面はどの色も光沢感がなかったが、EP-881Aではブラックとレッドは光沢のある質感に変更され、少々イメージが変わっている。



 EP-881AはEP-880Aからの変更点は少ないものの、少しずつ使いやすく改良したり機能を強化したりしている。インクカートリッジに関しては量が少し減って、価格も少し安くなった。交換頻度が多くなるというデメリットもあるが、逆に使い切れずに固まってきて詰まりやすくなってしまう危険性は減る。割高になったのなら問題だが、印刷コストに影響がないので、メリットの方が多いのではないだろうか。一方でフチなし吸収材エラー時にもフチあり印刷が継続できる様になったり、リピートコピー機能を追加したりと、便利にもなっている。特に前者に関しては交換式のメンテナンスボックスと併せて、長く使う上での安心感が高まったと言える。EP-880Aからマイナーチェンジとも言えるが、確実に良くなっている点で完成度を高めた製品と言えるだろう。


(H.Intel)


【今回の関連メーカーホームページ】
エプソンhttp://www.epson.co.jp/


EP-881AW
EP-881AB
EP-881AR
EP-881AN