小ネタ集
2018年末時点のプリンタ
〜エプソンとキャノンのプリンタを比較〜
(2019年5月3日公開)

プリンタ比較の記事は、新製品が数多く発表される「年末」と「春」の2回に掲載しています。
古い記事も過去の情報として利用できると考え、新製品を掲載したものは、新たな記事として掲載していますので、現在この記事は既に古くなっている可能性があります。
プリンタ比較を参考にされる方は、プリンター徹底比較の一覧ページより、最新のものをご覧ください。


A4単機能プリンタ(1万円以上の機種)
 
 数が少なくなったA4単機能機の中で、上位機種に属する5機種である。エプソンのEP-306(16,172円)、PX-S740(16,980円)とキャノンのMAXIFY iB4130(14,880円)、PIXUS iP7230(16,172円)、G1310(19,880円)が該当する。いずれも1万円台中盤から後半と価格差は小さい。エプソンはEP-306が家庭向け、PX-S740がビジネス向け、キャノンもPIXUS iP7230が家庭向け、MAXIFY iB4130がビジネス向け、G1310が特大容量タンク搭載機と各メーカー共に方向性の異なる製品をラインナップしている。それぞれどのような違いがあるのか見ていこう

プリント(画質・速度・コスト)
メーカー
エプソン
エプソン
キャノン
キャノン
キャノン
型番
EP-306
PX-S740
PIXUS iP7230
MAXIFY iB4130
G1310
製品画像
実売価格(メーカーWeb/税込み)
16,172円
16,980円
16,172円
14,880円
19,880円
インク
色数
6色
4色
5色
4色
4色
インク構成
ブラック
シアン
ライトシアン
マゼンダ
ライトマゼンダ
イエロー
ブラック
シアン
マゼンダ
イエロー
顔料ブラック
染料ブラック
シアン
ライトシアン
マゼンダ
ライトマゼンダ
イエロー
ブラック
シアン
マゼンダ
イエロー
顔料ブラック
シアン
マゼンダ
イエロー
カートリッジ構成
各色独立
各色独立
各色独立
各色独立
特大容量タンク方式
顔料/染料系
染料
(つよいんく200)
顔料
(つよインク200X)
染料/顔料(黒)
(ChromaLife100+)
顔料
(MAXIFY用新顔料インク)
染料(カラー)/顔料(黒)
インク型番
70L(増量)/70(標準)
75L(大容量)/74(標準)
350XL/351XL(大容量)
350/351(標準容量)
2300XL(大容量)
2300(標準容量)
390番
ノズル数
1080ノズル
1568ノズル
5120ノズル
4352ノズル
1472ノズル
全色:各180ノズル
カラー:各256ノズル
ブラック:800ノズル
C/M:各1536ノズル
Y/染料BK:各512ノズル
顔料BK:1024ノズル
カラー:各1024ノズル
ブラック:1280ノズル
カラー:各384ノズル
ブラック:320ノズル
最小インクドロップサイズ
1.5pl(Advanced-MSDT)
2.8pl(MSDT)
1pl
N/A(カラー5pl/ブラック11pl?)
N/A(2pl?)
最大解像度
5760×1440dpi
4800×2400dpi
9600×2400dpi
600×1200dpi
4800×1200dpi
印刷速度
L判縁なし写真(メーカー公称)
14秒
41秒
18秒
N/A
N/A
A4普通紙カラー(ISO基準)
N/A
10.0ipm
10.0ipm
15.5ipm
5.0ipm
A4普通紙モノクロ(ISO基準)
N/A
19.0ipm
15.0ipm
24.0ipm
8.8ipm
印刷コスト
L判縁なし写真
20.6円
22.9円
15.3円
N/A
N/A
A4カラー文書
11.7円
9.4円
8.6円
6.2円
0.8円
A4モノクロ文書
N/A
3.2円
N/A
1.8円
0.3円

 まずはプリントの基本となる画質と速度、印刷コストから見ていこう。まずは写真画質である。5機種の中で写真印刷画質が最も高いのはEP-306である。ブラック、シアン、マゼンダ、イエローの基本4色に加えて、ライトシアンとライトマゼンダを搭載する6色構成である。最小インクドロップサイズも1.5plと極小であるため、全体を通して粒状感がほとんど無い高画質な印刷が可能である。特にライトインクを搭載するのは5機種中でEP-306のみであり、色の薄い部分でも粒状感が目立たないというメリットがある。また、この画質は家庭用A4複合機の上位機種EP-881Aとほぼ同等であるため(インクが少々異なるが)、画質面では最高レベルであると言える。インクは染料インクを採用しているため、写真用紙へ印刷した際に用紙の光沢感がそのまま出るため写真印刷に向いているといえる。次に画質が高いのはPIXUS iP7230である。5色構成となるが、色はブラック、シアン、マゼンダ、イエローの4色となっており、ブラックインクのみ染料インクと顔料インクの2種類を搭載する。そのため写真印刷時は4色印刷となり、色の薄い部分で粒状感が若干気になる。といっても最小インクドロップサイズが1plと極小でEP-306よりさらに小さいため、よく目をこらしてみないと粒状感は感じられず、写真全体がザラザラと見えるようなレベルではない。EP-306と比べるとやや劣るが、十分に写真印刷に耐えうる高画質である。PX-S740MAXIFY iB4130は4色インク構成であるため、写真印刷自体はPIXUS iP7230と同じといえる。ただし、インクが全色顔料インクを採用している。顔料インクは写真用紙への印刷が苦手で発色が悪くなるほか、用紙本来の光沢感が薄れポストカードのようになる。またPX-S740は最小インクドロップサイズが2.8plと大きく、全体にざらざらした印象を受ける。さらに。MAXIFY iB4130は最小インクドロップサイズを公表していないが、同機能の海外モデルではカラーが5pl、ブラックが11plとなっており、このサイズでは写真画質とは言いがたい。その上フチなし印刷非対応となっている点も注意が必要だ。G1310も4色インクだが、ブラックが顔料、カラー3色が染料インクとなる。そのため、写真印刷はカラー3色で行う事になり、黒色もカラーインクで表現する。そのため、完全な黒にはならないため、全体に白っぽいメリハリの無い印刷になる。最小インクドロップサイズは非公表ながら、同機能の海外モデルでは2plとされており、粒状感は若干あるといえる。とはえい、染料インクで印刷できるため用紙の光沢感は失われない。よって、写真印刷画質はEP-306が最高で、PIXUS iP7230でも十分高画質だが、これ以外は写真向けとは言えない。PX-S740は顔料インクであるため、G1310はブラックインクを使用しないため、写真印刷ができないわけではないが、それぞれ問題があり、MAXIFY iB4130に関しては写真印刷は想定されていないと思われる。
 写真の耐保存性に関しても違いがある。EP-306は「つよインク200」となっており、アルバム保存300年、耐光性50年、耐オゾン性10年と、耐保存性は非常に高い。PIXUS iP7230も「ChromaLife 100+」であり、アルバム保存300年、耐光性40年、耐オゾン性10年と、こちらも耐保存性は非常に高い。さすがに写真印刷向けの画質のプリンターと言えるだろう。PX-S740は「つよインク200X」でありアルバム保存200年、耐光性45年、耐オゾン性30年と、写真印刷向きの画質とは言いがたいが、耐保存性の面では問題ないと言える。一方MAXIFY iB4130は「MAIFY用新顔料インク」となっており、耐保存性は示されていない。G1310は特にインクに名称が付けられていないが、カートリッジ方式の最新機種で採用されている「ChromaLife 100」(アルバム保存100年)には準拠しないとの事なので、これより劣る可能性が高い。
 一方、文書印刷(普通紙への印刷)の画質となると、大きく異なる。普通紙印刷の場合、染料インクでは用紙上でインク1滴1滴が広がってしまうため、シャープさが弱くなり、文字や線が太くなるほか、中抜き文字や小さな文字が潰れたり、写真のメリハリが弱くなる。また耐水性が弱いため濡らしてしまったり濡れた手で触るとにじんでしまう。顔料インクではこういったことは無く、普通紙にもシャープな印刷ができる他、耐水性も高い。このことから、EP-306は全色染料インクであるため、普通紙の印刷画質は並だ。また、複合機の最新機種と比べると発売が古いため、ドライバレベルでの改善もやや弱い。逆にPX-S740MAXIFY iB4130は全色顔料インクであるため、カラー・モノクロ問わず普通紙の印刷画質は非常に高い。ある意味普通紙に特化していると言える。ただし、MAXIFY iB4130は前述のように最小インクドロップサイズが他機種よりもかなり大きいため、普通紙に印刷する写真やグラフなどでも粒状感が目立ってしまう可能性はある。逆に、PX-S740はPrecissionCoreプリントヘッドを採用しており、普通紙印刷時の解像度も360dpiから600dpiにアップしているため、より高画質で、図面のような細い線でも潰れず印刷ができる。最小インクドロップサイズもMAXIFY iB4130より小さいため、粒状感も抑えられるだろう。残るPIXUS iP7230G1310はブラックだけだが顔料インクを搭載しているため、ブラックインクを使用する部分に限ってだが、顔料インクの恩恵が得られる。カラー部分は染料インクを使用するのはもちろん、完全な黒ではなくグレーの部分はカラーインクを混ぜて作るため染料インク、また背景色がある場合など染料インクの上に顔料インクを打てないため、そういった部分も染料ブラックを使用するため、背景色の無い完全な黒という条件ではあるが、黒文字などが顔料インクなだけでも全体の仕上がりはぐっと引き締まる。よって、写真印刷に力を入れたEP-306、文書印刷に特化したPX-S740MAXIFY iB4130、中間のPIXUS iP7230G1310という構図となる。
 印刷速度を見てみよう。L判写真の縁なし印刷速度では、EP-306が14秒、PIXUS iP7230が18秒とこの2機種はかなり高速で、大量の印刷でもストレス無く行えるだろう。EP-306は最小インクドロップサイズが1.5plと小さいものの、5つのサイズのインクを打ち分けるAdvanced-MSDTに対応しており、必要に応じて大きなドットを打つことで、画質と速度を両立している。PIXUS iP7230も最小インクドロップサイズは小さいが、ノズル数を多くすることで高速化している。一方PX-S740はカラーが各256ノズル、黒に至っては800ノズルとノズル数はEP-306より多いが、41秒と他の2機種と比べるとかなり遅い事が判る。Advanced-MSDTより劣る3つのサイズのインクを打ち分けるMSDT対応という事も影響していると思われるが、文書印刷に特化した設計になっているためと思われる。41秒でも、十分使えるレベルではあるが、他の機種と比べると差が大きい。写真印刷を大量にするなら他機種が良いだろう(もっとも顔料インクのPX-S740で写真印刷を主体に使うことは無いと思われるが)。MAXIFY iB4130G1310は写真印刷速度が公表されていない。
 一方、A4普通紙への文書印刷速度はL判写真とは傾向が異なる。こちらは単位をipmで表す。ipmはimage per minute、つまり1分あたりの印刷枚数であるため、数値の大きい方が高速になる。カラー文書の印刷はEP-306を除く4機種が公表している。PX-S740はカラー10.0ipm、モノクロ19.0ipmで、PIXUS iP7230は10.0ipmと15.0ipmと比べてもカラーは同等、モノクロはPX-S740の方が高速だ。写真印刷とは異なる結果で、やはりPX-S740は普通紙印刷を重視した設計となっているようだ。そして、これらを上回るのがMAXIFY iB4130で、カラー15.5ipm、モノクロ24ipmと圧倒的に高速だ。もともと文書印刷に特化した設計の上に、1枚目の印字中に2枚目を重ねて搬送させる「重ね連送」を行っており、高速化を図っている。とはいえ、PX-S740も決して遅いわけでは無く、PX-S740MAXIFY iB4130はインクの種類の面だけでなく印刷速度の面でも普通紙印刷向きと言える。一方のG1310はカラーが5.0ipm、モノクロが8.8ipmと、MAXIFY iB4130と比べると3分の1、PIXUS iP7230と比べても半分程度の速度で、決して高速とは言えない。印刷枚数が多い場合は注意が必要だろう。
 印刷コストを見てみよう。まずはL判写真の印刷コストである。EP-306が20.6円で標準的な値だ。一方PX-S740は22.9円とやや高くなる。大容量インクを採用しているものの、顔料インクでの写真印刷は印刷コストが上がる傾向があるため、EP-306より高くなっている。一方PIXUS iP7230は15.3円とかなり安い。EP-306PIXUS iP7230との差は5.3円なので、100枚で530円。この差を大きいと感じるかは人によって違うだろうが、写真を大量印刷するならPIXUS iP7230がおすすめだ。MAXIFY iB4130G1310は写真の印刷コストは公表されていない。
 一方、文書の場合は傾向が異なる。EP-306はA4カラー文書が11.7円でこれは平均的な値だ。一方、PX-S740はA4カラー文書9.4円、A4モノクロ文書3.2円となり、写真の印刷コストと逆にPX-S740の方が安い。また、これは比較的安めと言え、PX-S740の本来の用途である普通紙印刷では印刷コストは安めだ。PIXUS iP7230はA4カラー文書が8.6円と、写真印刷ほどの差は無いがPX-S740より安く、写真も文書も大量印刷でも安心と言える。MAXIFY iB4130は文書印刷向けで印刷コストを売りにしている機種だけあってカラーが6.1円、モノクロが1.8円と圧倒的に安い。これら4機種は従来のインクカートリッジ方式となる。一方、G1310は特大容量タンク方式となっている。インクはボトルで購入し、本体の左右に埋め込まれた「特大容量タンク」に注入してインク補充を行う。インクボトル1本でタンクが満タンになる。こういった方式であるため、印刷コストはカラーが0.8円、モノクロ0.3円と他を寄せ付けない低印刷コストとなる。また、インクボトル各1本でA4カラー文書を印刷した場合ブラックは6,000枚、カラーは7,000枚まで印刷が可能で、インク交換の手間を省ける他、インク切れによって印刷が途中で止まっていたという事態も発生しにくい。大容量インクを使えるPX-S740でもブラック1,500枚、カラー730枚、MAXIFY iB4130でもブラック2.500枚、シアン1,755枚、マゼンダ1,295枚、イエロー1,520枚なので、その多さが分かるだろう。一方でインクボトルの価格は低く抑えてあり、4色購入しても5,080円だ。PX-S740MAXIFY iB4130の大容量インクカートリッジの価格はかなり高く、PX-S740は大容量の75番インクは4色セットで8,650円、MAXIFY iB4130の大容量インク2300XLは4色買うと10,870円となる事を考えると、インク購入回数も少なくてすむが、いざ購入する時の負担も少ない。本体価格は高めに設定されているが、他の機種がセットアップ用のインクしか同梱しないのに対して、G1310はカラー各1本、ブラックは2本同梱されている。初期充填である程度は使用するため、実際に使える量は少なくはなるが、それでも数千枚の印刷が可能と思われる。初期充填で半分使用すると仮定しても、ブラックは9,000枚、カラーは3,500枚分のインクが残るわけで、これはPX-S740換算だと、ブラックが6本、カラーは各5本弱必要となり、48,780円相当となる。MAXIFY iB4230換算だと、ブラックが4本弱、シアンが2本、マゼンダが3本弱、イエローが2本強必要となり、32,500円相当となる。同梱インクを使い終えた頃には、他の機種ではかなりの出費となっていることを考えると、非常にお得な機種だと言える。
 ただし、G1310にも弱点はある。それはインクボトルからインクを補充するという点だ。エプソンのエコタンクも同じような方式だが、こちらは第2世代の「挿すだけ満タン」インク方式となっており、インクボトルを挿すと注入が始まり、満タンで自動ストップ、しかも間違った色のタンクにはボトルが挿さらないため、入れ間違いが起こらない。G1310は改良前のエコタンク方式と似ており、大きめの注入口にボトルの先端を突っ込む方式となる。注入口はただの穴なので、間違った色を補充しないように注意が必要だ。また、ボトルの側面を押して注入する必要があり、満タンは目視で確認する必要がある。そのため、間違えてしまったりこぼしてしまったり、あふれさせてしまうと言う危険性があり、インクカートリッジ方式と比べると、やや難しい点がある事は否定できない。

プリント(給紙・排紙関連)
型番
EP-306
PX-S740
PIXUS iP7230
MAXIFY iB4130
G1310
製品画像
対応用紙サイズ
L判〜A4
L判〜A4
L判〜A4
L判〜A4
(フチなし印刷不可)
名刺〜A4
給紙方向
(A4普通紙セット可能枚数)
背面
○(1枚手差し/0.6mm厚まで)
○(1枚手差し)
○(100枚)
前面
カセット下段(100枚)
カセット上段(2L/ハイビジョン以下)
カセット(250枚)
カセット下段(120枚)
カセット上段(L/KG/2L/はがき)
カセット上段(250枚)
カセット下段(250枚・普通紙A4/レター/リーガル)
その他
排紙トレイ自動開閉
○(オープンのみ)
用紙種類・サイズ登録
○(カセット収納連動)
○(カセット収納連動)
用紙幅チェック機能

 続いて、給紙・排紙関連の機能を見てみよう。対応用紙は、G1310を除く4機種がL判〜A4、G1310のみL判より小さい名刺サイズに対応している。名刺サイズに直接印刷ができると、印刷後に切り取る必要が無くまた、フチなしのデザインも作りやすい。名刺を印刷したい人には注目の機能だ。一方、MAXIFY iB4130はフチなし印刷が行えない。フチなし印刷は写真印刷だけで無く、年賀状や背景に色の付いた文書印刷にも使用する場合があるので注意が必要だ。給紙はG1310を除く4機種は前面給紙が基本となる。EP-306PIXUS iP7230は複合機の上位機種と同様、前面2段給紙となる(キャノンの複合機は近年、前面+背面だが)。カセット式となっているため用紙をセットしたまま本体に完全に収納が可能なほか、2段式であるため2種類の用紙を同時にセット可能だ。上段にL判やハガキなどの小さな用紙を、下段にはA4やB5といった大きな用紙をセットするようになっている。EP-306は下段にA4普通紙が100枚、上段にハガキなら20枚までセット可能だ。一方PIXUS iP7230は下段にA4普通紙なら120枚、上段にハガキなら40枚までセット可能だ。セット可能枚数はPIXUS iP7230の方が上だ。しかし、PIXUS iP7230の下段はA4、A5、B5、レター、リーガルサイズのみの対応で、L判、KG、2L判、ハガキサイズに対応する上段と使用できるサイズが完全に分けられている。一方EP-306は下段にもL判やハガキサイズにの用紙も40枚までセットできる。印刷設定で上下段とも使用する設定にすれば、上下合わせてハガキを60枚まで一度にプリントできることになり、PIXUS iP7230を上回る。上段のみでも多くのハガキをセットできるPIXUS iP7230と、下段も使用すればさらに多くのハガキをセットできるEP-306となっている訳である。一方、PX-S740も前面給紙でカセット式だが、1段となっており一度にセットできる用紙は1種類だ。ただしA4普通紙なら一度に250枚セットできる大型のもので、EP-306やPIXUS iP7230より大量の印刷にも対応できる。MAXIFY iB4130も2段カセットだが、EP-306やPIXUS iP7230の2段カセットというよりはPX-S740のカセットを2段搭載したような形だ。そのためどちらのカセットにもA4までの用紙をセット可能で、1段にA4普通紙を250枚、2段で500枚までセットできる事になる。下段カセットは普通紙のみでA4、レター、リーガルサイズのみの対応だが、A4+A4やA4+B5という様に組み合わせて利用ができる。注意点として、前面給紙カセットは本体に収まっているように見えるが、実際にはこの状態では、たとえ小さな用紙であってもセットでする事はできない事だ。使用時にはカセットを伸ばして使う事になるため、本体にセットしても飛び出てしまう。使用時には排紙トレイを引き出すため、スペース的には問題ないと言えるが、未使用時にも用紙をセットしたままだと飛び出してしまい不便とも言える。前面給紙・前面排紙と言うことで気になるのが、厚紙やラベル用紙、封筒などの二重になった紙である。メーカーとしては問題ない事になっているが、前面から給紙して前面から排紙するため、内部で大きく曲げられてしまうのは少し心配だ。そこで、EP-306とPX-S740では1枚ずつではあるが背面からの手差し給紙を可能としている。従来の背面給紙に近い位置だが、用紙をセットしておけるような大型のものではなく、小さな背面給紙カバーと、用紙を支える小さな「用紙サポート」を引き出せるだけだ。複数枚セットしても一度に給紙されてしまうため、本当に1枚ずつとなる。その分、コンパクトな本体でも背面給紙を可能としているわけである。さらに、通常の給紙カセットでは0.3mm厚の用紙までの対応だが、EP-306の背面手差し給紙では、倍の0.6mmの用紙に印刷ができる。今まで印刷できなかった厚紙にも印刷できる点も便利だろう。また、前面給紙カセットにセットした用紙と異なる用紙に数枚だけ印刷したい場合、わざわざ入れ替える事無く印刷するといった使い方も出来、便利だ。前面給紙のみのPIXUS iP7230MAXIFY iB4130に比べて、1枚ずつだが背面からと言う方法が選択できるEP-306とPX-S740は安心感がある。残るG1310は背面給紙のみとなる。A4普通紙が100枚までと、給紙枚数は劣らないが、後方と上方にスペースが必要なほか、用紙をセットしたままだとホコリが積もってしまい、故障の原因ともなるため、毎回取り除くことが望ましい。用紙カセットに入れたままにできる他の4機種の方が利便性は上だ。
 その他の便利機能として、PIXUS iP7230は印刷時に自動的に排紙トレイが開くようになっている。前面のカバーが排紙トレイを兼ねており、印刷が実行されるとロックが外れて手前に倒れるように開く。それと同時に、排紙トレイに収納されていた補助トレイも飛び出してくるため、A4用紙でもしっかり保持できる形に自動的になる。後述の自動電源オンと併せて非常に便利だ。
 PX-S740MAXIFY iB4130は用紙の種類とサイズを登録しておく機能が搭載されている。液晶ディスプレイでメニューから登録も可能だが、前面給紙カセットを挿し込むと自動的に登録画面が表示されるため便利だ(されないようにもできる)。この登録内容と、印刷時の用紙設定が異なっている場合、メッセージが表示される仕組みだ。できる限り印刷ミスによる用紙とインクの無駄遣いをなくす工夫がなされている。これに加えて、PX-S740は印刷速度に影響は出るが、印刷時に実際の用紙幅をセンサーでチェックする機能もある。用紙サイズの設定ミスにより用紙のない部分に印刷して、プリンター内部を汚してしまわないようにできる機能だ。この用紙幅チェック機能はEP-306にも搭載されている。

プリント(付加機能)
型番
EP-306
PX-S740
PIXUS iP7230
MAXIFY iB4130
G1310
製品画像
自動両面印刷
○(普通紙のみ)
○(普通紙のみ)
CD/DVD/Blu-rayレーベル印刷
写真補正機能
○(オートフォトファイン!EX)
○(オートフォトファイン!EX)
○(自動写真補正)
N/A
特定インク切れ時印刷
○(黒だけでモード・5日間のみ)
○(黒だけでモード・5日間のみ)
○(残った色で一時的に印刷可)
自動電源オン/オフ
−/○
−/○
○/○
○(時刻指定)/○(時刻指定)
○/○
PictBridge対応
○(USB/Wi-Fi)
廃インクタンク交換/フチなし吸収材エラー時の印刷継続
−/−
−/−
−/−
−/−
−/−

 その他、プリントの付加機能を見てみよう。自動両面印刷はG1310を除く4機種が対応している。ただしPX-S740MAXIFY iB4130は普通紙のみとなるため、ハガキの通信面と宛名面を自動で両面印刷を行いたいならEP-306PIXUS iP7230となる。CD/DVDレーベル印刷もEP-306PIXUS iP7230が対応しており、オリジナルデザインのディスクが作成可能だ。そのほか、EP-306はPictBridgeにも対応しており、対応のデジタルカメラをUSBケーブルで接続する事で、デジタルカメラからの操作で写真プリントが行える。
 MAXIFY iB4130G1310を除く3機種は写真印刷時に写真を自動補正する機能を備えている。EP-306PX-S740が備える「オートフォトファイン!EX」は顔を自動判別し、シーンに合った補正をするもので、逆光写真や色かぶりも自然に補正してくれる。一方PIXUS iP7230の備える「自動写真補正」も顔を自動検出し、顔とそれ以外の部分の露光状態を別々に解析して、それぞれに合った明るさに補正してくれる。3機種とも高精度で自動補正が行われるのは安心である。MAXIFY iB4130は写真印刷に向いているとは言えないため、こういった機能が搭載されていないのは納得と言える。G1310に関しては公表されておらず、搭載されているかどうかが不明だ。
 最近、搭載機種が増えつつある自動電源オン機能だが、PIXUS iP7230G1310のみ対応している。電源が切れた状態でも印刷が実行されると自動的に電源がオンになり、指定した時間がたつと自動的に電源がオフになる。特にPIXUS iP7230は無線LAN接続ができるため、必ずしもパソコンのそばにあるとは限らず、またスマホなどからのプリントも考えられるため、わざわざプリンタの前まできて電源を入れる必要がないのは便利だ。PIXUS iP7230は排紙トレイも自動で開くため、印刷を実行すれば、自動で電源が入り自動で排紙トレイが開き、給紙カセットから用紙を給紙して印刷する。あとは印刷ができた頃に取りに来るだけだ。一方、指定した時間が経つと自動的に電源がオフになる機能はEP-306PX-S740PIXUS iP7230G1310の4機種とも搭載している。MAXIFY iB4130も似た機能を搭載しているが自動電源オン・オフというよりは、時間指定による電源オン・オフが設定できる。オフィスの就業時間や、商店の営業時間などに合わせて決まった時間に電源を入れ、決まった時間に電源が切れるというものである。ある意味オフィス向けという機種では、この機能は便利な場合もあるだろう。

スマホ/クラウド対応
型番
EP-306
PX-S740
PIXUS iP7230
MAXIFY iB4130
G1310
製品画像
スマートフォン連携
対応端末
iPhone
iPod touch
iPad
(iOS 10.0以降)
Android 4.4以降
スマートスピーカー対応
iPhone
iPod touch
iPad
(iOS 10.0以降)
Android 4.4以降
スマートスピーカー対応
iPhone
iPod touch
iPad
(iOS 10.0以降)
Android 4.4以降<
iPhone
iPod touch
iPad
(iOS 10.0以降)
Android 4.4以降
NFC対応
写真プリント
ドキュメントプリント
○(PDF/Word/Excel/PowerPoint)
○(PDF/Word/Excel/PowerPoint)
○(PDF/Word/Excel/PowerPoint)
○(PDF/Word/Excel/PowerPoint)
Webページプリント
クラウド連携
スマートフォン経由/本体
○/−
○/−
−/−
○/−
−/−
オンラインストレージからの印刷
SNSからの印刷
○(コメント付き可)
写真共有サイトからの印刷
メールしてプリント
リモートプリント
スキャンしてリモートプリント
○(受信のみ)
○(受信のみ)

 G1310を除く4機種はスマートフォンとの連携機能を搭載している。iPhoneやiPod touch、iPadと、Android端末などに対応しており、専用のアプリを無料でダウンロードすることで、それらから直接印刷が行える。メインで使用すると思われる写真印刷の場合、用紙サイズや用紙種類、フチ無し設定(MAXIFY iB4130を除く)まで行えるため、スマートフォンで撮影した写真を手軽に印刷できる。また、写真以外に、ドキュメント印刷にも対応しており、PDF/Word/Excel/PowerPointといった主要なファイルに対応している。また、Webページの印刷もできるため便利だ。さらに、EP-306PX-S740にはクラウドとの連携機能も搭載されているため、スマートフォン/タブレット上からオンラインストレージ上のデータにアクセスし、そのファイルを印刷することも可能だ。また、EP-306ではSNSの写真をコメント付きで印刷が可能である。これら2機種はスマートスピーカーにも対応する。AlexaとGoogleアシスタント対応端末に対応しており、声だけでテンプレートを印刷させることができる。2018年12月現在でデザインペーパー、フォトプロップス、カレンダー、ノート、方眼紙、五線譜などのエプソン独自のものと、Alexaに登録された買い物リスト、やることリストなどの印刷に対応する。今後増えていくことが予想される。
 さらにネットワークを利用したプリント機能として、EP-306PX-S740は、印刷したい写真や文書をプリンタにメールすると自動で印刷できる「メールプリント」、通常のプリント同じ操作で、離れた場所の対応プリンタで印刷できる「リモートプリントドライバー」といった機能を搭載しているのが便利だ。またEP-306PX-S740はスキャナを搭載しないため、送信はできないが、スキャンしてリモートプリント機能に対応した複合機でスキャンして離れた場所のEP-306/PX-S740で印刷する事ができる。簡易FAXのような使い方ができるわけだ。ネットワークに接続されていることを最大限に生かしていると言えよう。リモートプリント機能はEP-306PX-S740がリードしているといえる。

操作パネル/インタフェース/本体サイズ
型番
EP-306
PX-S740
PIXUS iP7230
MAXIFY iB4130
G1310
製品画像
液晶ディスプレイ
2.2型モノクロ
2行表示モノクロ
操作パネル
物理ボタン式
物理ボタン式
インターフェイス
USB他
USB2.0×1
USB2.0×1
USB2.0×1
USB2.0×1
USB2.0×1
無線LAN
IEEE802.11n/g/b
IEEE802.11n/g/b
(Wi-Fiダイレクト対応)
IEEE802.11n/g/b
IEEE802.11n/g/b
(ダイレクト接続対応)
有線LAN
100BASE-TX
100BASE-TX
100BASE-TX
対応OS
Windows 10/8.1/8/7/Vista/XP SP1
MacOS 10.5.8〜
Windows 10/8.1/8/7/Vista/XP SP1
MacOS 10.5.8〜
Windows 10/8.1/8/7/Vista SP1/XP SP3
MacOS 10.5.8〜
Windows 10/8.1/8/7/Vista SP2
MacOS 10.8.5〜
Windows 10/8.1/7
耐久枚数
N/A
8万枚
N/A
N/A
N/A
外形寸法(横×奥×高)
390×338×141mm
449×380×171mm
451×368×128mm
463×394×290mm
445×330×135mm
重量
5.0kg
6.1kg
6.6kg
9.6kg
4.8kg
本体カラー
ホワイト
ホワイト
ブラック
ブラック
ブラック

 インタフェースはG1310を除く4機種USB2.0接続に加えてネットワーク接続にも対応する。最近では家に2台以上のパソコンがあり、ルータで複数のパソコンがインターネットに接続できる状態になっているのも珍しくないはずだ。そんな人にはネットワーク接続によりどのパソコンでもプリントできるのは非常に便利だろう。ただしEP-306PX-S740MAXIFY iB4130は有線LAN、無線LANの両方に対応しているが、PIXUS iP7230は無線LANのみの対応である。ルーターが近い場合や、壁にLANコネクタが用意されている場合、無線LANでは不安定な場合などに有線LANは重宝するため、有線LAN接続が可能なEP-306PX-S740MAXIFY iB4130の方が便利だ。G1310はUSB2.0接続のみとなる。
 続いて操作パネルを見てみよう。とはいえプリント単機能機では基本的にパソコンからの操作となるため、本体には、操作ボタンをほとんど持たない機種が多い。そんな中、PX-S740MAXIFY iB4130はモノクロながら液晶ディスプレイを備えている。PX-S740は2.2型、MAXIFY iB4130は2行表示と複合機と比べると簡易的なものだが、各種設定やインク残量表示などが行える他、エラー内容も本体で確認できるため、有るのと無いのとでは大きな違いがある。また液晶ディスプレイを備えていることから、アクセスポイント無しでスマートフォン/タブレットと直接接続できる「Wi-Fi Direct」機能(MAXIFY iB4130は「ダイレクト接続」)を備えている。液晶ディスプレイが無いとその設定が行えないため、液晶ディスプレイを備えたために搭載できた機能と言えよう。
 本体サイズはEP-306が390×338×141mm、PX-205は449×380×171mm、PIXUS iP7230は451×368×128mm、MAXIFY iB4130が463×394×290、G1310が445×330×135mmとなる。これを見るとEP-306が横幅や奥行きが小さいのが分かるだろう。奥行きはG1310の方がわずかに小さいが、背面給紙であることを考えると後方にスペースが必要で、実際にはEP-306の方が小さくなる。高さはPIXUS iP7230の方が低いが、EP-306は背面手差しトレイ部分が飛び出ているためで、それ以外の高さは低めだ。一方、前面給紙カセットのセット可能枚数が大きいPX-S740は高さが大きくなっている上に、幅も奥行きも大きめであるため、全体に大柄な印象だ。そして、MAXIFY iB4130は幅、奥行き、高さのすべてで他の4機種より大きい。前面給紙カセットが2段であるとはいえ、高さがEP-306やPIXUS iP7230の倍以上有るのは圧迫感がある。さらに、前述のように、用紙をセットするとカセットが前に飛び出るため、さらに奥行きは大きくなる。コンパクトさを求めるならEP-306だがPIXUS iP7230も十分コンパクトで、PX-S740でもそれほど大きいとは感じないはずだ。しかし、MAXIFY iB4130は設置スペースなどを含めて注意が必要な大きさである。
 ここで気になるのが複合機とのサイズの差だが、このサイズを見ると、「単機能機だからコンパクト」とは言えない状況になりつつある。エプソン同士で比較すると、複合機の上位機種EP-881Aは349×340×142mmとなっており、4機種で最もコンパクトなEP-306ですら複合機EP-881Aと比べて奥行きが2mm、高さが1mm小さいが、幅は41mm大きくなっている。一方キャノン同士の比較でも、複合機の上位機種PIXUS TS8230は372×319×140mmであり、高さは11mm小さいが、幅は79mm、奥行きは49mm大きいことになる。またPX-S740より高速プリントに対応したFAX付き複合機PX-M780Fは425×378×249mmで、高さはADFを搭載している分大きいが、幅に関しては24mm小さく、奥行きも同等だ。複合機では近年急激に小型化が進んでいる一方、単機能プリンタでも前面給紙カセットの採用で奥行きがA4用紙の縦の長さ+αが必要になり、それほど小型化できなくなっている。さらに単機能プリンタには新機種が発売されなくなっているため、基本設計が数年前の複合機となっており、その後に複合機の小型化が行われると、サイズ面での逆転現象まで発生している。設置スペースの面でもA4単機能プリンタが有利とは言えない状況になりつつある事から、大きさだけで単機能機を選ぶのは時代遅れと言える。
 ちなみに、PX-S740は本体の耐久枚数を公表しており、8万枚をうたっている。一般的な家庭用プリンターが1万〜1万5000枚である事を考えるとかなり高耐久に作られているため、印刷枚数が多くても安心感がある。



 この5機種から選ぶとなると、まず写真印刷が主な目的なら、EP-306がオススメである。6色インクで印刷も高速であり、染料インクであるため写真印刷に向いている。レーベル印刷や両面印刷にも対応し、前面2段給紙カセットも便利だ。無線・有線LANに対応するなど、スキがない。画質は少し落ちても文書の印刷がきれいな方がよいというなら、PIXUS iP7230も悪くない。画質も十分高画質で、写真印刷速度やレーベル印刷、両面印刷機能などは同じく搭載しているから、写真画質と文書画質の重要度で選べばよいだろう。また印刷コストも安いため、印刷枚数が多い場合もおすすめだ。本体サイズもEP-306よりやや大きいが、設置スペースによほど制限が無ければ気にするほどでは無いだろう。逆に、写真は印刷せず、普通紙や年賀状への印刷が主な目的なら、顔料インクのPX-S740MAXIFY iB4130がおすすめである。顔料インクの上に普通紙への印刷解像度も高いため普通紙への印刷画質が高く耐水性も高い。さらに普通紙への印刷は、特にモノクロ印刷は高速である。この2機種の場合、とにかく文書の印刷が高速で大量という場合はMAXIFY iB4130でも良いが、基本的にはPX-S740がおすすめだ。MAXIFY iB4130は印刷コストが圧倒的に安いものの、本体サイズがかなり大きく、フチなし印刷ができないなど、かなり思い切った製品だと言える。その点で、PX-S740の方が一般的で、かといって印刷速度も高速で、普通紙印刷画質も顔料プリンタの中でも高画質な部類だ。印刷コストも普通紙ならそれほど高くない。よほどのこだわりがなければ文書印刷主体の人ならPX-S740となる。一方、画質や速度面にはそれほど高性能な物を求めないので、印刷コストをとにかく重視するという、印刷枚数が多い人にはG1310がおすすめだ。印刷コストは他機種の追従を許さない安さだし、本体価格は多少高いとはいえ、同梱インクの量を考えればおつりが来る。ただし、両面印刷機能や無線・有線LAN接続機能がなくても問題ないという場合に限られる。
 ただし、最近では複合機との価格差も小さい。EP-306に近いプリント機能を持った複合機EP-881Aは31,980円とそれなりに価格差はあるが、複合機は価格が下がりやすいので購入時期によっては店頭では2万円を切ることも珍しくなく、そうなれば価格差が小さい。給紙トレイ数や一部機能に違いはあるがEP-306と画質が同じで速度も近い複合機EP-711Aなら16,980円と808円差だ。また、PX-S740とよりプリンタ性能が上の複合機PX-M780Fは22,980円と高価だが6,000円でコピーやスキャンだけで無くFAX機能まで搭載している。PIXUS iP7230と機能面で近く、画質がさらに上の複合機PIXUS TS8230は30,880円と価格差があるが、こちらも購入時期によっては2万円を切り、それでいてコピーやダイレクト印刷も可能だ。G1310の複合機版であるG3310は34,880円だが、コピー機能に加えて無線LAN接続と、それに伴ってスマホにも対応する。このように、コピーもスキャンもダイレクト印刷(G3310を除く)もできるにも関わらず、価格差は数千円だったり、逆に安かったりという場合もある。この価格帯のA4単機能プリンタを検討している人は、一度複合機もセットで検討してみてはいかがだろうか。


(H.Intel)


【今回の関連メーカーホームページ】
エプソンhttp://www.epson.co.jp/
キャノンhttp://canon.jp/


EP-306
PX-S740
PIXUS iP7230
MAXIFY iB4130
G1310