プリンター徹底比較
2019年末時点のプリンターを徹底検証
新機種と旧機種を徹底比較
(2020年1月17日公開)

表中の赤文字は参考機種1からの変更点です。

EW-452AとEW-052A/EP-712A/PX-437Aを徹底比較する

 EW-452Aは、旧モデルが存在しない。強いて言うならPX-437Aなどが同クラスの製品になるが、5年前の製品で、4年前に一度消えている事や、後継製品ならPX-442AやEW-442Aとなる所、型番が10大きく付けられている事からも、直接の後継製品とは言いがたい。価格帯で言うと、旧モデルで言うとPX-049AとEP-711Aの間で、PX-049Aから、直接の後継製品のEW-052Aと派生製品EW-452Aが登場した格好だ。現行モデルで言うとEW-052AとEP-712Aの間の価格の製品となる。そこでEW-052Aとどこが異なるのか詳しく見ていこう。また、逆にEW-452Aよりも上位モデルに当たるEP-712Aと、一度途切れたとは言え同クラスと言えるPX-437Aも共に比較している。

プリント(画質・速度・コスト)
新機種
参考機種1
参考機種2
旧機種
型番
EW-452A
EW-052A
EP-712A
PX-437A
製品画像
発売日
2019年8月1日
2019年8月1日
2019年8月1日
2014年9月18日
発売時の価格
12,980円
7,980円
17,980円
16,980円
インク
色数
4色
4色
6色
4色
インク構成
ブラック
シアン
マゼンタ
イエロー
ブラック
シアン
マゼンタ
イエロー
ブラック
シアン
ライトシアン
マゼンタ
ライトマゼンダ
イエロー
ブラック
シアン
マゼンタ
イエロー
カートリッジ構成
各色独立
各色独立
各色独立
各色独立
顔料/染料系
顔料(黒)/染料(カラー)
顔料(黒)/染料(カラー)
染料
(つよインク200)
顔料
(つよインク200X)
インク型番
マグカップ
マグカップ
サツマイモ
69番
ノズル数
357ノズル
357ノズル
1080ノズル
357ノズル
カラー:各59ノズル
黒:180ノズル
カラー:各59ノズル
黒:180ノズル
各色180ノズル
カラー:各59ノズル
黒:180ノズル
最小インクドロップサイズ
N/A(3pl?)(MSDT)
N/A(3pl?)(MSDT)
1.5pl(AdvancedMSDT)
3pl(MSDT)
最大解像度
5760×1440dpi
5760×1440dpi
5760×1440dpi
5760×1440dpi
その他高画質化機能
印刷速度
L判縁なし写真(メーカー公称)
70秒
74秒
17秒
75秒
A4普通紙カラー(ISO基準)
N/A
N/A
N/A
N/A
A4普通紙モノクロ(ISO基準)
N/A
N/A
N/A
N/A
印刷コスト
L判縁なし写真
25.7円
25.7円
29.5円
26.9円
A4カラー文書
13.2円
13.2円
17.1円
N/A
A4モノクロ文書
N/A
N/A
N/A
N/A

 EW-452Aの価格は12,980円、EW-052Aの7,980円とEP-712Aの17,980円のちょうど5,000円ずつ差が開いた中間の価格だ。またPX-437Aの発売当時の価格より4,000円安い。
 まずはプリントの基本機能である印刷画質、速度、コストを比較してみよう。EW-452AはEW-052Aと同じインクカートリッジを使用しており、最小インクドロップサイズは非公開ながら3plでは無いかと予想され、これらの点から画質は同等だ。同じインクカートリッジなので印刷コストも同等である。印刷速度はL判写真1枚が70秒と、EW-052Aの74秒より4秒だけ速いが、ノズル数が変わらないことから印刷自体の速度は同等では無いかと思われ、給紙と排紙の部分でやや高速化しているのでは無いかと思われる。なお上位機種EP-712Aは6色染料インクで最小インクドロップサイズも1.5plと小さいため、これと比べると大きく劣る。ただし、全色染料インクのEP-712Aと比べて、EW-452Aはブラックインクが顔料インクであるため、普通紙への印刷や年賀状の宛名印刷の画質では同等かやや上回る可能性もある。一方、写真や年賀状の通信面印刷では6色使えるEP-712Aに対して、EW-452Aは顔料ブラックが使えないためカラー3色での印刷となり、黒色はカラーインクを使って表現する事になる。当然完全な黒にはならず、濃いグレーや濃い茶色になるため、全体のメリハリが弱く感じてしまう。EP-712Aのように写真メインでは無く、文書メインのユーザー向けの製品だ。印刷速度もEP-712Aの17秒と比べると4分の1以下だ。一方で印刷コストはやや安く、L判写真で3.8円、A4カラー文書で3.9円安い。なお、PX-437Aとの比較では、ノズル数や最小インクドロップサイズなどは同等、印刷速度、印刷コストなどはやや良くなっているが大きな差ではない。ただ、PX-437Aは全色顔料インクで、普通紙への印刷画質ではEW-452Aの方が劣るが、逆に写真や年賀状の通信面では染料インクが使えるEW-452Aの方が綺麗と言える。

プリント(給紙・排紙関連)
新機種
参考機種1
参考機種2
旧機種
型番
EW-452A
EW-052A
EP-712A
PX-437A
製品画像
対応用紙サイズ
カード・名刺〜A4
L判〜A4
L判〜A4
L判〜A4
給紙方向
(A4普通紙セット可能枚数)
背面
○(100枚)
○(50枚)
○(100枚)
前面
カセット(100枚)
その他
排紙トレイ自動開閉
用紙種類・サイズ登録
○(給紙口カバー連動)
○(カセット収納連動)
○(給紙口カバー連動)
用紙幅チェック機能
N/A

 続いて、EW-452AとEW-052Aの給紙、排紙機能を比較してみよう。背面給紙というのはEW-052と同等だが、EW-M452AはL判より小さいカード・名刺サイズに対応しているのが違いだ。また、給紙枚数もEW-052Aが普通紙50枚、ハガキ20枚までなのに対して、EW-452Aは普通紙100枚、ハガキ30枚までセットできる。ちなみに、上位モデルのEP-712Aは前面給紙カセットだが、最小用紙サイズはL判、旧機種のPX-437Aは背面給紙だが、同じくL判以上となる。
 また、液晶が搭載されている事もあって、用紙種類とサイズの登録機能が搭載されているのもEW-052Aとの違いだ。背面給紙の手前にあるカバーを閉じると登録画面が表示される(表示されないようにもできる)。そして、その登録した用紙と、印刷設定の用紙が異なる場合メッセージを表示してくれる機能だ。上位モデルEP-712Aや旧モデルPX-437Aと同等となる。

プリント(付加機能)
新機種
参考機種1
参考機種2
旧機種
型番
EW-452A
EW-052A
EP-712A
PX-437A
製品画像
自動両面印刷
CD/DVD/Blu-rayレーベル印刷
写真補正機能
○(オートフォトファイン!EX)
○(オートフォトファイン!EX)
○(オートフォトファイン!EX)
○(オートフォトファイン!EX)
特定インク切れ時印刷
○(黒だけでモード・5日間のみ)
○(黒だけでモード・5日間のみ)
○(黒だけでモード・5日間のみ)
○(黒だけでモード・5日間のみ)
自動電源オン/オフ
−/○
−/○
−/○
−/○
廃インクタンク交換/フチなし吸収材エラー時の印刷継続
○/○
−/○
−/○
−/−

 続いてEW-052AとPX-049Aののその他のプリント機能を比較してみよう。EW-452Aは自動両面印刷は対応しており、この点はEW-052Aと異なる点だ。また上位機種EP-712Aや旧モデルPX-437Aにも搭載しておらず、この価格帯としては便利と言える。もちろんハガキの自動両面印刷にも対応している。
 もう1つ異なるのが、廃インクタンクの交換に対応していること(交換式メンテナンスボックス)だ。 インクジェットプリンターのインクの吸収材は2種類ある。1つは電源を切った際にインクカートリッジが戻る位置の下あたりにある、廃インクタンクである。クリーニングなどを実行した際に出るインクを吸収するものである。一方、用紙が通る部分のプラスチックが一部欠けておりその下にクッションのような吸収材が見えるが、これはフチなし吸収材だ。フチなし印刷を行う場合、用紙のフチギリギリに印刷するのは用紙の微妙なズレなどを考えると難しいため、少し大きめに印刷し用紙からはみ出す部分は吸収材で吸収させるという方式をとっている。これがフチなし吸収材だ。これまでのプリンターはどちらかが一杯になると警告が表示されてプリンターが一切動かなくなり、修理するしか方法がなかった。後者に関しては簡単に交換できる構造にはできないが、ここ数年の機種は、この吸収材にインクが落ちることがない「フチあり」印刷に関しては印刷を継続できるようになっている。ある意味、その選択ができるように機能を追加するだけで、物理的な設計変更では無いため、新モデルは一様に搭載されており、EW-452Aだけでなく、下位モデルEW-052Aも上位モデルEP-712Aも搭載している。旧モデルPX-437Aは5年前の機種なのでこの機能は無かった。一方、前者の廃インクタンクに関しては、EW-452Aは交換用のメンテナンスボックスが980円で販売されており、ユーザー自身で簡単に交換できるようになった。これにより、修理に出して4,000円程度の修理費を出す必要も、修理の期間プリンターが手元に無いという事態も無くなり、非常に便利になった。廃インクタンクの残量はインク残量と共に、本体液晶やパソコンから確認が取れる。この機能は下位モデルEW-052Aはもちろん、上位機種EP-712Aにも搭載しておらず、その上のEP-812Aも非搭載、さらに上位のEP-882Aにようやく搭載される機能だけに、この価格帯の製品に搭載されるのは非常に珍しいと言える。

スキャン
新機種
参考機種1
参考機種2
旧機種
型番
EW-052A
EW-052A
EP-712A
PX-437A
製品画像
読み取り解像度
1200dpi(1200×2400dpi)
1200dpi(1200×2400dpi)
1200dpi(1200×2400dpi)
1200dpi(1200×2400dpi)
センサータイプ
CIS
CIS
CIS
CIS
原稿取り忘れアラーム
スキャンデーターのメモリーカード保存
○(JPEG/PDF)

 EW-452Aのスキャナー機能にEW-052AやEP-712Aと同じ1200dpiのCIS方式だ。スキャン速度などには違いがある可能性もあるが、スペック上は分からない。

ダイレクト印刷
新機種
参考機種1
参考機種2
旧機種
型番
EW-452A
EW-052A
EP-712A
PX-437A
製品画像
カードスロット
対応メモリーカード
SD
SD
USBメモリー/外付けHDD/外付けCD/DVD対応
−/−/−
−/−/−
−/−/−
−/−/−
メモリーカードからUSBメモリー/外付けHDD
−/−
−/−
−/−
−/−
対応ファイル形式
JPEG
JPEG
色補正機能
トリミング
フチあり/フチなし
赤目補正
明るさ調整(5段階)
コントラスト(5段階)
シャープネス(5段階)
鮮やかさ(5段階)
フィルター(モノクロ/セピア)
フチあり/フチなし
手書き合成
PictBridge対応
○(Wi-Fi)
赤外線通信
各種デザイン用紙印刷
フォーム印刷(罫線・マス目・便箋・スケジュール帳・五線譜)
ディスクレーベル印刷
フォーム印刷(罫線・マス目・便箋・スケジュール帳・五線譜)
塗り絵印刷
フォーム印刷(罫線・マス目・便箋・スケジュール帳・五線譜)

 EW-452Aはメモリーカードからのダイレクト印刷機能は搭載していない。これはEW-052Aと同じだ。上位機種EP-712AはSDカードスロットを搭載しており、写真印刷が行えるだけで無く、一部分の拡大や各種色補正が可能だが、この点は違いとなる。一方、旧モデルPX-437AはSDカードスロットを搭載しており、細かな設定は不可能だったが写真のダイレクト印刷が可能だった。ただし、PX-437Aは全色顔料インクで、この機種を使って写真印刷を行うユーザーがどれほどいたか疑問であり、EW-452Aはカラーが染料インクになり、写真印刷も多少は行える画質になったとは言え、やはり文書主体の機種と言える。その点から考えると、SDカードスロットは搭載せず、代わりに自動両面印刷機能が搭載されたと考えれば、その方が理にかなっていると言える。一方EP-712Aが搭載する、プリンター単体で罫線やマス目、便箋、スケジュール帳、五線譜が印刷できる「フォーム印刷」機能は搭載しており、この点はEW-052Aとは異なる。

スマートフォン/クラウド対応
新機種
参考機種1
参考機種2
旧機種
型番
EW-452A
EW-052A
EP-712A
PX-437A
製品画像
スマートフォン連携
対応端末
iOS 10.0以降
Android 5.0以降
(EPSON Smart Panel使用時のiOSは11.0以降)
スマートスピーカー対応
iOS 10.0以降
Android 5.0以降
(EPSON Smart Panel使用時のiOSは11.0以降)
スマートスピーカー対応
iOS 10.0以降
Android 5.0以降
(EPSON Smart Panel使用時のiOSは11.0以降)
スマートスピーカー対応
iOS 5.0以降
Android 2.2以降
スマートスピーカー対応
NFC対応
写真プリント
ドキュメントプリント
○(PDF/Word/Excel/PowerPoint)
○(PDF/Word/Excel/PowerPoint)
○(PDF/Word/Excel/PowerPoint)
○(PDF/Word/Excel/PowerPoint)
Webページプリント
スキャン
○(PDF/JPEG)
○(PDF/JPEG)
○(PDF/JPEG)
○(PDF/JPEG)
クラウド連携
スマートフォン経由/本体
○/−
○/−
○/−
○/−
オンラインストレージからの印刷
SNSからの印刷
○(コメント付き可)
○(コメント付き可)
○(コメント付き可)
○(コメント付き可)
写真共有サイトからの印刷
メールしてプリント
LINEからプリント
○(JPEG/PNG/PDF/Word/Excel/PowerPoint)
○(JPEG/PNG/PDF/Word/Excel/PowerPoint)
○(JPEG/PNG/PDF/Word/Excel/PowerPoint)
○(JPEG/PNG/PDF/Word/Excel/PowerPoint)
リモートプリント
スキャンしてリモートプリント
○(受信のみ)

 EW-452Aのスマートフォン、クラウド関連機能はEW-052Aから変化は無い。最新アプリ「Epson Smart Panel」にも対応している。ただし、EW-052Aは液晶を搭載していないため、Wi-Fiダイレクトを利用して設定する場合に、接続先のSSIDやセキュリティーキーを印刷して確認したり、変更にパソコンが必要だが、EW-452Aは本体で確認でき、設定変更も可能だ。また、iPhoneの場合は液晶に表示されるQRコードを読み取るだけで接続が可能であるなど、Wi-Fiダイレクトで利用する場合は、便利になっていると言える。
 なお旧モデルPX-437Aとの比較では、対応端末に大きな違いがあるが、これは発売当初のもので、現在のアプリを使う分には、OSのバージョンは同じになる。また、PX-437A発売時はスマートスピーカーの対応や、LINEからプリント機能が存在していなかったため、EW-452Aの新機能に見えるが、サービス提供に当たってPX-437Aなどの旧モデルも同時に対応となっているため、旧モデルとの差にはならない。

コピー機能
新機種
参考機種1
参考機種2
旧機種
型番
EW-452A
EW-052A
EP-712A
PX-437A
製品画像
等倍コピー
○(A4普通紙フチありのみ)
拡大縮小
倍率指定
○(25〜400%)
○(25〜400%)
○(25〜400%)
オートフィット
定型変倍
CD/DVD/Blu-rayレーベルコピー
写真焼き増し風コピー
○(退色復元対応)
割り付け(2面/4面)
○/−
−/−
○/−
−/−
バラエティコピー
見開きコピー
IDコピー
見開きコピー
ミラーコピー
背景除去機能

 EW-452Aのコピー機能は液晶を搭載したことでEW-052Aよりかなり高性能だ。EW-052Aでは、A4普通紙へのフチありで等倍コピーのみだったが、EW-452Aでは、様々なサイズ、種類の用紙が使用でき、拡大縮小や濃度調整、フチなしコピーなども可能だ。拡大縮小は、原稿サイズを読み取って自動的に印刷する用紙サイズに合わせる「オートフィット」の他、25〜400%の間で1%刻みで拡大・縮小率を設定する事も可能だ。ただし上位モデルEP-712Aに搭載されている、B5→A4の様に、原稿と印刷用紙のサイズの組み合わせを選ぶ「固定変倍」には非対応だ。その他、2枚の原稿を左右に割り付ける「2面割り付け」と、本の見開き2ページ分を1枚の用紙に印刷する「見開きコピー」、さらに免許証などの裏表を2回スキャンすることで、上下に並べて印刷してくれる「IDコピー」機能も利用可能だ。EW-052Aと比べて、圧倒的にコピー機能は便利になっている。

操作パネル/インターフェース/本体サイズ
新機種
参考機種1
参考機種2
旧機種
型番
EW-452A
EW-052A
EP-712A
PX-437A
製品画像
液晶ディスプレイ
1.44型
(角度調整可)
1.44型
1.44型
(角度調整可)
操作パネル
物理ボタン式
(角度調整可)
物理ボタン式
物理ボタン式
物理ボタン式
(角度調整可)
インターフェイス
USB他
USB2.0×1
USB2.0×1
USB2.0×1
USB2.0×1
無線LAN
IEEE802.11n/g/b
(Wi-Fiダイレクト対応)
IEEE802.11n/g/b
(Wi-Fiダイレクト対応)
IEEE802.11n/g/b
(Wi-Fiダイレクト対応)
IEEE802.11n/g/b
(Wi-Fiダイレクト対応)
有線LAN
対応OS
Windows 10/8.1/8/7/Vista/XP SP3
MacOS 10.6.8〜
Windows 10/8.1/8/7/Vista/XP SP3
MacOS 10.6.8〜
Windows 10/8.1/8/7/Vista/XP SP3
MacOS 10.6.8〜
Windows 10/8.1/8/7/Vista/XP SP3
MacOS 10.6.8〜
外形寸法(横×奥×高)
375×300×170mm
390×300×146mm
390×338×163mm
390×300×145mm
重量
4.3kg
4.0kg
5.9kg
4.2kg
本体カラー
ホワイト
ホワイト
ホワイト
ホワイト

 最後にEW-452AとEW-052Aの操作パネルやインターフェース、本体サイズなどを見てみよう。インターフェースや対応OSなどに違いはない。ただし、液晶ディスプレイが搭載されたことにより、操作性は大きく向上している。EW-052Aには液晶ディスプレイが搭載されていないため、前述のコピー機能が簡易的な物である他、インク残量やエラーメッセージも本体で確認できない。EW-452Aでは1.44型と小型ながら、カラー液晶が搭載されており、インク残量やエラーメッセージの確認ができるだけで無く、無線接続も行いやすい。EW-052Aでも、無線LANルーターがAOSSやWPSのプッシュボタン接続に対応している場合は簡単に接続できるが、非対応の場合や、その方法では接続できず、手動でセキュリティーキーを入力する場合は、一度USBでパソコンと接続するなどの方法が必要で、スマートフォンとWi-Fiダイレクト接続する場合も、一度SSIDとセキュリティーキーを印刷する必要がある。EW-452Aでは無線LANとの接続設定も液晶を見ながら行え、手動でも入力できる。Wi-Fiダイレクト時も、SSIDとセキュリティーが確認でき、iOSの場合は液晶に表示されたQRコードを読み込むだけで接続もできる。このあたりの操作性の良さは、EW-052Aとの大きな差だろう。ちなみに、EW-452Aの液晶ディスプレイと操作パネルは前面に取り付けられているが、持ち上げて角度調整が可能だ。上位機種EP-712Aも同じ1.44型液晶だが、角度は固定であるためEW-052Aの方が使いやすい。
 旧モデルPX-437Aの時は、液晶なしのPX-047Aと同じ本体に液晶を付けたというイメージだったが、EW-452AはEW-052Aと大きく異なる。本体サイズも375×300×170mmと、EW-052Aより横幅が15mm小さく、高さが24mm大きくなっている。スキャナーの原稿カバーのデザインなども異なっており、エコタンクモデルEW-M571Tをコンパクトにしたようなデザインである。



 EW-452Aは新たに追加されたグレードの製品だが、EW-052AとEP-712Aの間のモデルというよりは、4色機の中での上位機種というイメージだ。そのため、画質や印刷速度面ではEW-052Aを踏襲するが、一方で、自動両面印刷や交換式メンテナンスボックスなど、EP-712Aにも搭載していない機能が搭載されている。文書印刷やコピーだけという使い方に特化して機能を絞ってあり、その点では、旧機種のようにSDカードスロットが搭載されていたりと、どういう用途に向けた製品かがブレていうるという事が無い。一方で低価格ながら液晶が搭載され使いやすく、コピー機能も強化されたほか、ハガキにも対応した自動両面印刷機能など便利な機能も多い。EW-052Aを買うなら、少し頑張ってEW-452Aを買う方が良いとおすすめできる製品に仕上がったと言える。


(H.Intel)


【今回の関連メーカーホームページ】
エプソンhttp://www.epson.co.jp/


EW-452A