プリンター徹底比較
2020年春・夏時点のプリンターを徹底検証
新機種と旧機種を徹底比較
(2020年9月18日公開)
表中の赤文字は旧機種・現行機種からの変更点です。なお3機種で比較している場合は、旧機種1・現行機種1からの変更点となります。 |
新機種「EW-M5610FT」と現行機種「EW-M670FT」「EW-M970A3T」を徹底比較する |
EW-M5610FT はエコタンク方式のA3ノビプリントA4スキャン対応の複合機だ。エコタンク方式でA3プリントA4スキャンというと既にEW-M970A3Tが存在するが、こちらは写真印刷も行える画質を持つ家庭用なのに対して、EW-M5610FT はファクス機能とADFを搭載したビジネス向け・文書印刷向けというような機種だ。その点ではA4プリントA4スキャンのEW-M670FTのA3ノビプリント対応版というのが近いだろう。そこで、EW-M670FTとA3ノビプリント以外にどう言った違いがあるのかを重点的に見つつ、同じA3プリント対応のEW-M970A3Tとも比較していこう。
プリント(画質・速度・コスト) |
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新機種 |
現行機種 |
現行機種 |
型番 |
EW-M5610FT |
EW-M670FT |
EW-M970A3T |
製品画像 |
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発売日 |
2020年7月9日 |
2017年9月14日 |
2017年9月14日 |
発売時の価格 |
69,980円 |
54,980円 |
84,980円 |
インク |
色数 |
4色 |
4色 |
5色 |
インク構成 |
ブラック(顔料) シアン マゼンタ イエロー |
ブラック(顔料) シアン マゼンタ イエロー |
ブラック(顔料) フォトブラック シアン マゼンタ イエロー |
カートリッジ構成 |
エコタンク方式 (挿すだけ満タンインク方式・オフキャリッジ式) |
エコタンク方式 (挿すだけ満タンインク方式・オフキャリッジ式) |
エコタンク方式 (挿すだけ満タンインク方式・オフキャリッジ式) |
顔料/染料系 |
染料(カラー)/顔料(黒) (アルバム保存300年/耐光性7年/耐オゾン性2年) |
染料(カラー)/顔料(黒) (アルバム保存300年/耐光性7年/耐オゾン性2年) |
染料(黒+カラー)/顔料(黒) (アルバム保存300年/耐光性50年/耐オゾン性10年) |
インク型番 |
ヤドカリ(顔料) ハリネズミ(染料) |
ヤドカリ(顔料) ハリネズミ(染料) |
マラカス(顔料) ハーモニカ(染料) |
ノズル数 |
784ノズル |
784ノズル |
1080ノズル |
カラー:各128ノズル 黒:400ノズル |
カラー:各128ノズル 黒:400ノズル |
染料:各180ノズル 顔料:360ノズル |
最小インクドロップサイズ |
N/A(3.3pl(MSDT)?) |
3.3pl(MSDT) |
1.5pl(AdvancedMSDT) |
最大解像度 |
4800×1200dpi |
4800×1200dpi |
5760×1440dpi |
PrecisionCoreプリントヘッド |
○(600dpi) |
○(600dpi) |
− |
印刷速度 |
L判縁なし写真(メーカー公称) |
N/A |
75秒 |
24秒 |
A4普通紙カラー(ISO基準) |
9.0ipm (最速24枚/分) |
8.0ipm (最速20枚/分) |
10.0ipm (最速28枚/分) |
A4普通紙モノクロ(ISO基準) |
17.0ipm (最速38枚/分) |
15.0ipm (最速33枚/分) |
13.0ipm (最速28枚/分) |
印刷コスト |
L判縁なし写真 |
N/A |
5.9円 |
6.0円 |
A4カラー文書 |
0.9円 |
0.9円 |
1.3円 |
A4モノクロ文書 |
0.4円 |
0.4円 |
0.5円 |
インクボトル1本での印刷枚数 |
ブラック |
7,500ページ |
7,500ページ |
ブラック(顔料):8,000ページ フォトブラック:11,500円 |
カラー |
6,000ページ |
6,000ページ |
5,000ページ |
インクボトル1本での価格 |
ブラック |
2,150円 |
2,150円 |
ブラック(顔料):2,400円 フォトブラック:1,200円 |
カラー |
1,150円 |
1,150円 |
1,200円 |
同梱インクボトル |
インクボトル各色1本 |
インクボトル各色1本 |
インクボトル各色1本 |
まずは、EW-M5610FT の販売価格を見てみよう。販売開始時の価格はEW-M5610FT は69,980円で、A4対応のEW-M670FTの54,980円より15,000円高い価格設定だ。一方EW-M970A3Tの84,980円と比べると、こちらも15,000円安い価格設定であり、ちょうど中間の様な価格となっている。
それでは、印刷画質や速度、印刷コストなど基本的なプリント機能を見てみよう。EW-M5610FT のインク色数は4色で、顔料ブラックと、染料のカラー3色という組み合わせはEW-M670FTと同じだ。エコタンク方式も「挿すだけ満タンインク方式」で、インク補充が簡単なのも同じだ。最小インクドロップサイズは非公開ながら、海外の同機能のモデルで3.3plとなっているため、3.3plと思われEW-M670FTと変わらない。またPrecisionCoreプリントヘッドを採用しており、普通紙への印刷解像度が600dpiと高く、より綺麗に印刷できる点でも同じだ。使用するインクも顔料インクは「ヤドカリ」型番、染料インクは「ハリネズミ」型番で同じものを使用するため、画質は同等と言えるだろう。また写真の耐保存性も同じである。このあたり、EW-M5610FT とEW-M670FTは同じものを採用していると思われる。ちなみにEW-M970A3Tはさらに染料ブラック(フォトブラック)を加えた5色構成で、写真用紙など普通紙以外への印刷時にも黒インクが使えるため綺麗に印刷できるほか、最小インクドロップサイズも1.5plと小さく、写真の耐保存性も高い。代わりにPrecisionCoreプリントヘッドでは無い。この点で、写真も文書も綺麗なEW-M970A3Tに対して、EW-M5610FT は文書印刷(普通紙印刷)特化の機種と言えるだろう。
EW-M5610FT の印刷速度は、A4カラー文書が9.0ipm(image per minute:1分あたりの印刷枚数。数字が大きいほど高速)、A4モノクロ文書が17.0ipmとなっており、EW-M670FTの8.0ipmと15.0ipmと比べると、やや高速化している。ノズル数は同じなので、給紙や紙送りの精度の向上により、印刷速度を改善したと思われる。わずかな差だが、少しでも改良されているのはうれしいところだ。写真の印刷速度は非公表となったが、EW-M670FTの75秒に近いと思われる。
使用するインクボトルが同じなので、印刷コストは同じだ。また、インク補充1回での印刷可能枚数なども同じだ。インクボトルも各色1本ずつ同梱するのも同等だ。ただし、EW-M670FTでは同梱インクだけで初期充填後も3,600枚以上印刷可能としているが、EW-M5610FT にそういった表記は無い。A3ノビ対応になり、エコタンクとヘッドをつなぐチューブが長くなっていることが予想されるため、印刷可能枚数は少なくなっているかもしれない。
プリント(給紙・排紙関連) |
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新機種 |
現行機種 |
現行機種 |
型番 |
EW-M5610FT |
EW-M670FT |
EW-M970A3T |
製品画像 |
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対応用紙サイズ |
定型用紙 |
名刺〜A3ノビ |
L判〜A4 |
L判〜A3 |
長尺用紙 |
長さ1,200mmまで |
長さ1,200mmまで |
長さ1,117.6mmまで |
給紙方向 (セット可能枚数(普通紙/ハガキ/写真用紙)) |
背面 |
○ (20枚・1枚・1枚) (名刺〜A3ノビ) |
− |
○ (10枚・5枚・5枚) (A3まで/0.6mm厚紙対応) |
前面 |
【カセット】 (250枚/30枚/20枚) (L判〜A4) |
【カセット】 (250枚/30枚/20枚) |
【カセット下段】 (100枚/40枚/20枚) (A4以下) 【カセット上段】(−/20枚/20枚) (2L・ハイビジョン以下) |
その他 |
− |
− |
− |
排紙トレイ自動開閉 |
− |
− |
− |
用紙種類・サイズ登録 |
○(カセット収納(前面)/用紙セット(背面)連動) |
○(カセット収納連動) |
○(カセット収納連動) |
用紙幅チェック機能 |
○(印刷時) |
○(印刷時) |
○(印刷時) ハガキ向き検知機能搭載 |
続いて、EW-M5610FT とEW-M670FTの給紙、排紙機能を比較してみよう。EW-M5610FT の最大サイズはA3ノビで、A4までEW-M670FTより大きなサイズの印刷が出来るのがメリットだ。また、EW-M970A3Tと同じに見えるが、こちらはA3までなのに対して、EW-M5610FT はA3ノビに対応している。A3サイズは297×420mmだが、A3ノビは340×487mmでとなる。また、EW-M670FTは最小サイズはL判までだが、EW-M5610FT は名刺サイズに対応する。A4サイズに8面〜10面印刷して後で切り取るタイプならEW-M670FTでも印刷できるが、EW-M5610FT なら、初めから名刺サイズにカットされた用紙が使用できる。数枚だけ印刷したい時や、フチなしデザインの印刷も行いやすい。
EW-M5610FT の給紙方式はメインは前面給紙カセットで、この点はEW-M670FTと同じだ。普通紙が250枚、ハガキ30枚、写真用紙なら20枚までセットできるのも同じだ。EW-M5610FT はこれに加えて簡易的な背面給紙に対応している。未使用時はたたむ事で本体に完全に収納できる様になっているが、使用時は後方に開くと、普通紙を20枚までセットできる様になる。前面給紙カセットはL判〜A4サイズまでの対応なので、A4を超えるB4やA3、A3ノビ用紙、またはL判より小さい名刺サイズなどはこちらから利用する事になる。ただし、ハガキや写真用紙など普通紙以外は1枚のみだ。とはいえ、前面給紙カセットによく使うA4用紙を入れておき、それ以外のサイズを印刷したい時は背面給紙からという風に入れ替えること無く使える点でEW-M670FTより便利だ。ちなみに、前面はA4までで、背面給紙はA3対応で簡易的という点ではEW-M970A3Tと似ている。しかしEW-M970A3Tの前面給紙カセットは2段となっており、下段がA4まで、上段に2Lサイズまでの用紙をセットできるため、A4用紙とL判写真用紙という風に2種類セットできる点では便利だが、A4普通紙は100枚までだ、EW-M5610FT は1種類しかセットできないが250枚までセットできるので、文書の大量印刷でも安心だ。背面給紙も微妙に異なり、EW-M5610FT は普通紙は20枚までだがハガキや写真用紙は1枚ずつ、EW-M970A3Tは普通紙が10枚までで少ないが、ハガキや写真用紙も5枚まで給紙出来る。また、EW-M970A3Tは通常の倍の厚みの0.6mm厚まで対応する点でも異なる。
プリント(付加機能) |
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新機種 |
現行機種 |
現行機種 |
型番 |
EW-M5610FT |
EW-M670FT |
EW-M970A3T |
製品画像 |
 |
 |
 |
自動両面印刷 |
○(A4まで) |
○ |
○(A4まで) |
CD/DVD/Blu-rayレーベル印刷 |
− |
− |
○ |
写真補正機能 |
○(オートフォトファイン!EX) |
○(オートフォトファイン!EX) |
○(オートフォトファイン!EX) |
特定インク切れ時印刷 |
− |
− |
− |
自動電源オン/オフ |
−/○ |
−/○ |
○/○ |
廃インクタンク交換/フチなし吸収材エラー時の印刷継続 |
○/○ |
○/− |
○/− |
続いてEW-M5610FT とEW-M670FTの、その他のプリント機能を比較してみよう。自動両面印刷機能は両機種とも搭載している。A3ノビプリント対応のEW-M5610FT だが、自動両面印刷はA4までなので、EW-M670FTと同じだ。異なる点で言うと、フチなし吸収材エラー時の印刷継続機能が搭載されたことだ。インクジェットプリンターには一般的に、2種類のインクの吸収材が搭載されている。一つは廃インクタンク(メンテナンスボックス)で、クリーニングの際に排出されるインクを貯めておくタンクである。これが満タンになるとメッセージが表示され、交換するまで一切のプリントが止まってしまう。多くの機種は修理対応での交換で、修理費用が高くなるほか、プリンターが手元に無い期間が発生してしまう。EW-M5610FT はインクカートリッジなどと一緒に交換用メンテナンスボックスが売られており、ユーザー自身で簡単に交換できる様になっている。安くすむだけでなく、交換すればすぐに印刷を再開できるため便利だ。この機能はEW-M670FTにも搭載されており同等だ。ちなみに交換用メンテナンスボックスも同じもの(1,800円)である。もう一つの吸収材がフチなし吸収材だ。フチなし印刷時は、用紙サイズピッタリに印刷すると用紙の微妙なズレによってフチができてしまうため、少し大きめにプリントして、はみ出した部分はフチなし吸収材に吸収させる方法となっている。このフチなし吸収材が満タンになると、EW-M670FTではプリントが完全に止まってしまうが、EW-M5610FT はフチあり印刷に関しては継続ができるようになっているのである。急ぎのプリントを行っておいて、余裕のあるときに修理に出せるため便利な機能だ。
スキャン |
|
新機種 |
現行機種 |
現行機種 |
型番 |
EW-M5610FT |
EW-M670FT |
EW-M970A3T |
製品画像 |
 |
 |
 |
読み取り解像度 |
1200dpi |
1200dpi |
1200dpi |
センサータイプ |
CIS |
CIS |
CIS |
原稿取り忘れアラーム |
− |
− |
− |
ADF |
原稿セット可能枚数 |
35枚 |
35枚 |
− |
原稿サイズ |
A4/レター/リーガル |
A4/レター/リーガル |
− |
両面読み取り |
− |
− |
− |
読み取り速度 |
カラー |
5.0ipm |
5.0ipm |
− |
モノクロ |
5.0ipm |
5.0ipm |
− |
スキャンデーターのメモリーカード保存 |
− |
− |
○(JPEG/PDF) |
EW-M5610FT のスキャナー機能にEW-M670FTから変化は見られない。EW-M5610FT はプリントはA3ノビに対応しているがスキャナーはEW-M670FTと同じA4までである。読み取り解像度だけでなく、ADFのセット可能枚数やスキャン速度も全く同等だ。強いて言うなら、EW-M670FTはADF部を閉じる事ができたが、EW-M5610Tは固定式である。EW-M970A3Tとの比較では、スキャン解像度は同じだが、ADFが搭載されているという違いがある。
ダイレクト印刷 |
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新機種 |
現行機種 |
現行機種 |
型番 |
EW-M5610FT |
EW-M670FT |
EW-M970A3T |
製品画像 |
 |
 |
 |
ダイレクトプリント |
メモリーカード |
− |
− |
SD |
USBメモリー |
− |
− |
○ (外付けHDD/外付けDVDドライブ対応) |
赤外線通信 |
− |
− |
− |
対応ファイル形式 |
− |
− |
JPEG |
色補正機能 |
− |
− |
トリミング フチなし/フチあり 赤目補正 明るさ調整(5段階) コントラスト調整(5段階) シャープネス調整(5段階) 鮮やかさ調整(5段階) フィルター(モノクロ/セピア) |
手書き合成 |
− |
− |
○ |
メモリーカードからUSBメモリー/外付けHDDへバックアップ |
−/− |
−/− |
○/○ |
PictBridge対応 |
− |
− |
○(USB/Wi-Fi) |
各種デザイン用紙印刷 |
− |
− |
塗り絵印刷 フォーム印刷(罫線・マス目・便箋・スケジュール帳・五線譜・メッセージカード・折り紙封筒) ディスクレーベル印刷 フォトブック印刷 |
EW-M5610FT のダイレクト印刷機能を見てみよう。とはいえ、ダイレクト印刷機能は一切搭載しておらず、その点ではEW-M670FTと同じだ。EW-M970A3TはSDカードとUSBメモリーからのダイレクト印刷に対応している。4色インク構成で写真印刷向けではないためだろう。
スマートフォン/クラウド対応 |
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新機種 |
現行機種 |
現行機種 |
型番 |
EW-M5610FT |
EW-M670FT |
EW-M970A3T |
製品画像 |
 |
 |
 |
スマートフォン連携 |
アプリ |
メーカー専用 |
EPSON iPrint EPSON Smart Panel |
EPSON iPrint |
EPSON iPrint |
AirPrint |
○ |
○ |
○ |
対応端末 |
iOS 10.0以降 Android 5.0以降 (EPSON Smart Panel使用時のiOSは11.0以降) |
iOS 10.0以降 Android 5.0以降 |
iOS 10.0以降 Android 5.0以降 |
スマートスピーカー対応 |
○(Alexa/Googleアシスタント) |
○(Alexa/Googleアシスタント) |
○(Alexa/Googleアシスタント) |
Wi-Fiダイレクト接続支援機能 |
○(QRコード読み取り(iOS)/アプリ上で選択して本体で許可(Android)) |
− |
− |
写真プリント |
○ |
○ |
○ |
ドキュメントプリント |
○(PDF/Word/Excel/PowerPoint) |
○(PDF/Word/Excel/PowerPoint) |
○(PDF/Word/Excel/PowerPoint) |
Webページプリント |
○ |
○ |
○ |
スキャン |
○(PDF/JPEG) |
○(PDF/JPEG) |
○(PDF/JPEG) |
クラウド連携 |
プリント |
アプリ経由/本体 |
○/− |
○/− |
○/− |
オンラインストレージ |
○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive) |
○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive) |
○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive) |
SNS |
○(Instagram/Facebook・コメント付き可) |
○(Instagram/Facebook・コメント付き可) |
○(Instagram/Facebook・コメント付き可) |
写真共有サイト |
− |
− |
− |
スキャン |
アプリ経由/本体 |
○/○ |
○/○ |
○/○ |
スキャンしてオンラインストレージにアップロード |
○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive) (OneDriveはアプリからのみ) |
○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive) (OneDriveはアプリからのみ) |
○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive) (OneDriveはアプリからのみ) |
メールしてプリント |
○(JPEG/GIF/PNG/TIFF/PDF/Word/Excel/PowerPoint/メール本文) |
○(JPEG/GIF/PNG/TIFF/PDF/Word/Excel/PowerPoint/メール本文) |
○(JPEG/GIF/PNG/TIFF/PDF/Word/Excel/PowerPoint/メール本文) |
LINEからプリント |
○(JPEG/PNG/PDF/Word/Excel/PowerPoint) |
○(JPEG/PNG/PDF/Word/Excel/PowerPoint) |
○(JPEG/PNG/PDF/Word/Excel/PowerPoint) |
リモートプリント |
○ |
○ |
○ |
スキャンしてリモートプリント |
○ |
○ |
○ |
EW-M5610FT のスマートフォン、クラウド関連機能見てみよう。対応アプリはEW-M670FTのEPSON iPrintから、2019年末以降の新機種に合わせEPSON Smart Panel対応となった。もちろんEPSON iPrintにも対応している。また、スマートフォンとの接続は無線LANルーターを経由する方法と、ダイレクトに接続する「Wi-Fiダイレクト」が選べるが、「Wi-Fiダイレクト」接続時の設定がより便利になっている。iOSの場合は本体の液晶に表示されるQRコードを読み込めば接続が完了し、Androidの場合は一覧から選んで、本体の液晶にメッセージが表示されるので接続の許可を選べば接続が完了する。EW-M670FTと比べてセキュリティーキーの入力などが不要になっている。その他の機能は同じだ。またクラウド関係の機能も同じで、プリントはスマートフォンアプリ経由、スキャンはアプリ経由以外に、本体でスキャンしてクラウドにアップロードする事も可能だ。
コピー機能 |
|
新機種 |
現行機種 |
現行機種 |
型番 |
EW-M5610FT |
EW-M670FT |
EW-M970A3T |
製品画像 |
 |
 |
 |
等倍コピー |
○ |
○ |
○ |
拡大縮小 |
倍率指定 |
○(25〜400%) |
○(25〜400%) |
○(25〜400%) |
オートフィット |
○ |
○ |
○ |
定型変倍 |
○ |
○ |
○ |
CD/DVD/Blu-rayレーベルコピー |
− |
− |
− |
写真焼き増し風コピー |
− |
− |
○(退色復元対応) |
割り付け(2面/4面) |
○/− |
○/− |
○/− |
その他のコピー機能 |
濃度調整 |
濃度調整 |
濃度調整 背景除去機能 |
バラエティコピー |
IDコピー 影消しコピー パンチ穴消しコピー |
IDコピー 影消しコピー パンチ穴消しコピー |
BOOK2アップコピー BOOK両面コピー ミラーコピー 塗り絵コピー |
EW-M5610FT とEW-M670FTのコピー機能を比較してみよう。基本的な拡大縮小や割り付け機能などに違いはなく、IDコピーや影消しコピーなどの機能も同じだ。
ファクス機能 |
|
新機種 |
現行機種 |
現行機種 |
型番 |
EW-M5610FT |
EW-M670FT |
EW-M970A3T |
製品画像 |
 |
 |
 |
通信速度 |
33.6kbps |
33.6kbps |
− |
画質設定 |
モノクロ |
8dot/mm×3.85line/mm(標準) 8dot/mm×7.7line/mm(精細) 8dot/mm×7.7line/mm(写真) |
8dot/mm×3.85line/mm(標準) 8dot/mm×7.7line/mm(精細) 8dot/mm×7.7line/mm(写真) |
− |
カラー |
200×200dpi |
200×200dpi |
− |
送信原稿サイズ |
A4 |
A4 |
− |
記録紙サイズ |
A3/B4/A4/B5/A5/リーガル/レター |
A4/リーガル/レター |
− |
受信ファクス最大保存ページ数 |
100枚/100件 |
100枚/100件 |
− |
データー保持(電源オフ/停電) |
○/○ |
○/○ |
−/− |
ワンタッチ |
− |
− |
− |
アドレス帳 |
100件 |
100件 |
− |
グループダイヤル |
99宛先 |
99宛先 |
− |
順次同報送信 |
100宛先 |
100宛先 |
− |
自動リダイヤル |
○ |
○ |
− |
発信元記録 |
○ |
○ |
− |
ポーリング受信/送信/予約 |
○/○/− |
○/−/− |
−/−/− |
ファクス/電話自動切替 |
○ |
○ |
− |
見てから送信 |
○ |
○ |
− |
見てから印刷 |
○ |
○ |
− |
受信ファクスを |
メール送信 |
− |
− |
− |
共有フォルダ保存 |
− |
− |
− |
外部メモリー保存 |
− |
− |
− |
PCファクス |
送受信 |
送受信 |
− |
EW-M5610FT のファクス機能をEW-M670FTと比べてみよう。ちなみにEW-M970A3Tはファクス機能を搭載しておらず、この点が大きな違いだ。EW-M670FTとは基本的な機能はほぼ同じで、受信ファクスの保存ページ数や、アドレス帳の件数まで同じである。違いは2点だ。まず、A3ノビプリントに対応したことにより、受信したファクスのプリントサイズも大幅に増えた。リーガルやレターを除くと、EW-M670FTはA4のみだったが、EW-M5610FT ではA3、B4、A4、B5、A5に対応する。A3やB4は実際にA3やB4プリントができる様になったためだが、A4より小さいB5とA5も追加されている。内容に応じて様々なサイズに印刷できるため便利だろう。もう1点はポーリング送信が可能になった点だ。EW-M670FTは受信のみだったが、EW-5610FTでは送受信に対応したことになる。
操作パネル/インターフェース/本体サイズ |
|
新機種 |
現行機種 |
現行機種 |
型番 |
EW-M5610FT |
EW-M670FT |
EW-M970A3T |
製品画像 |
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液晶ディスプレイ |
2.7型 (80度角度調整可) |
2.4型 (角度調整可) |
2.7型 (90度角度調整可) |
操作パネル |
タッチパネル液晶 (80度角度調整可) |
タッチパネル液晶 (角度調整可) |
ボタン式 (90度角度調整可) |
インターフェイス |
USB他 |
USB2.0×1 |
USB2.0×1 |
USB2.0×1 |
無線LAN |
IEEE802.11n/g/b (Wi-Fiダイレクト対応) |
IEEE802.11n/g/b (Wi-Fiダイレクト対応) |
IEEE802.11n/g/b (Wi-Fiダイレクト対応) |
有線LAN |
100BASE-TX |
100BASE-TX |
100BASE-TX |
対応OS |
Windows 10/8.1/8/7/Vista/XP SP3 MacOS 10.6.8〜 |
Windows 10/8.1/8/7/Vista/XP SP3 MacOS 10.6.8〜 |
Windows 10/8.1/8/7/Vista/XP SP3 MacOS 10.6.8〜 |
耐久枚数 |
10万枚 |
5万枚 |
5万枚 |
外形寸法(横×奥×高) |
498×358×245mm |
375×347×231mm |
526×415×168mm |
重量 |
10.2kg |
6.8kg |
10.5kg |
本体カラー |
ホワイト |
ブラック/ホワイト |
ブラック |
最後にEW-M5610FT とEW-M670FTの操作パネルやインターフェース、本体サイズなどを比較してみよう。両機種とも液晶パネルと操作パネルは本体前面に取り付けられ、持ち上げて角度調整が可能なのは同じだ。EW-M5610FT は80度、EW-M670FTは角度は書かれていないがほぼ同じ角度まで調整ができる。両機種ともタッチパネル操作である点も同じだ。液晶サイズはEW-M670FTの2.4型から、EW-M5610FT では2.7型にやや大きくなった。微妙な差だが、ファクス送信時のテンキーなども液晶内に表示されるため、少しでもサイズアップしたのは、操作性向上になっている。インターフェースや対応OSは同等だ。耐久枚数はEW-M670FTの5万枚からEW-M5610FT では10万枚に倍増し、より印刷枚数が多くても安心だ。外形寸法は498×358×245mmで、奥行きと高さは微増だが、横幅は123mm大きくなっている。プリントサイズが大きくなっため横幅の増加は仕方の無いところだろう。むしろ横幅以外はほぼ変化していない点を評価したい。またEW-M670FTの対応するA4用紙は210mm幅、EW-M5610FT の対応するA3ノビは340mm幅なので、対応用紙は130mm大きくなっている事を考えると、本体サイズは123mmの増加に抑えたと言えるかもしれない。ちなみに、A3対応のEW-M970A3Tは526×415×168mmで、インクの数の違いはあるとは言え、A3より大きなA3ノビに対応しながら、EW-M5610FT の方が横幅が28mm、奥行きが57mm小さくなっているのも驚きと言える。
本体カラーはホワイトで、EW-M670FTの様にブラックとホワイトから選ぶことができない。またホワイトだが、エコタンク部だけブラックになっており、エコタンクを強調している独特のデザインだ。
EW-M5610FT はEW-M670FTのA3ノビ対応版といっても良い製品だ。とはいえ、背面給紙の新設や、若干ながら印刷速度の向上や液晶の大型化、さらにWi-Fiダイレクト時の接続設定の簡略化と言った改良もなされ、細かな点で使いやすくなっている。印刷コスト等の面でEW-M670FTは良いのだが、できればA3やB4プリントもしたいというユーザーもいるだろう。かといってEW-M970A3Tではあらゆる点で家庭向けの機能が搭載されており、ビジネス利用と考えると余分な機能が多かったり、使いづらい所もあり、ファクス機能やADFも搭載されていない。その上、EW-M970A3Tの価格はEW-M670FTと比べて3万円も違いがあった。その点で、EW-M5610FT は純粋なEW-M670FTのA3ノビ対応版なので、ビジネス利用に最適で、一方で価格は69,980円とEW-M670FTの1万5000円アップにとどめている。EW-M670FTは良いが、A4までという点で購入に躊躇していた人にとって、またEW-M970A3Tは良いが、写真印刷はしないのでもう少し安い機種をという人にとって、非常に魅力的な製品と言えるだろう。
(H.Intel)
【今回の関連メーカーホームページ】
エプソンhttp://www.epson.co.jp/
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